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競売で不動産投資。こんな物件あるの?築浅満室アパートの落札事例!

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2018/09/27 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。今回、競売で公開されていた築浅満室アパートの物件をご紹介する。

通常、競売物件と聞くと、築古やオンボロなど、あまり綺麗なイメージを持たないと思う。しかし、今回、紹介するアパートは普通のアパートとは違う。外観や室内を確認すると非常にオシャレであり、ヨーロピアン風のアパートである。このようなアパートなら空室になっても、直ぐに賃貸契約できるだろう。

なお、頻繁に、このようなアパートが競売で公開されるものではない。読者の方々には、「このような物件もあるのか?」を思って頂ければ幸いである。

1.物件概要
(1) 周辺環境
物件がある市町村は南関東にある人口20万人近くが住む比較的に大きい市町村である。そこは、新幹線が通り、都内には1時間以内で行くことも可能である。また、近くには温泉街もあり、1年中を通して、観光客が多い。
物件は最寄りの駅から約200メートルで徒歩3分である。非常に駅近であり、アパート経営の大家からすると、賃貸募集時の強力なアピールポイントになる。物件付近の周りは住宅地域であり、アパートや事業所等も点在する。

(2) 物件概要
木造2階建てのアパートが2つあり、この2つのアパートが合算され、競売物件として公開されていた。物件の築年数は10年である。土地は224㎡であり、この土地上に2つのアパートが建てられている。

まずは1つ目のアパートは、写真をぼかしているが、非常にオシャレなアパートである。洋風の外観であり、若い女性の方は一目で気に入る外観である。また、角地という点もメリットである。

物件1_外観

2つ目のアパートも、1つ目と同様にオシャレなアパートである。また、こちらはファミリー向けであり、駐車場も付いている。

物件2_外観

(3) 間取り、室内
1件目のアパートの間取りである。1K×4つであり、一人暮らし用である。

物件1_間取り

1件目の室内である。室内も外観同様にオシャレな作りになっている。特にトイレ、洗面は広く、大理石模様のタイルを使用している。洗面が広いところは、女性にとっては気に入る点である。また、お風呂にテレビが付いている。あまり、賃貸アパートでお風呂にテレビ付きの部屋は見たことがなく、風呂が好きな方には気に入る点である。

物件1_室内

2件目のアパートの間取りである。2LDK×2つであり、ファミリー用である。なお、2階の間取りには「事務所」、「エステ」という文字が記載されているので、エステサロンとして賃貸している。

物件2_間取り

2件目の室内である。エステ室の写真であり、綺麗に使われている。また、キッチンも広いので、毎日料理をする奥様には気に入る点である。

物件2_室内
2.物件詳細
(1) 賃貸契約の内容
裁判所の公開資料は賃貸契約の内容も記載されている。1件目の賃料である。1階と2階の賃料に開きはあるが、各部屋の賃料を合計すると月々199、000円の収入がある。

物件1_家賃

2件目の賃料である。合計すると、各部屋の賃料を合計すると月々148、000円の収入がある。1件目と2件目の合計賃料は、月々348、000円である。

物件2_家賃

(2) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、関係者のコメントが記載されている。この中で弁護士のコメントがあり、「債務整理」とのキーワードがあるので、所有している法人が破産し、金融機関から差し押さえられ、競売物件として、公開されたのだろう。

陳述内容

(3) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。この基準価格は、1件目と2件目のアパートの合計である。
27,040,000円
上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。
42,640,001円
落札件数は12件であり、法人が落札している。
(2) 利回り
利回りは、裁判所から公開された賃料が継続であると想定すると、以下である。
家賃 347、000円/月(416.4万円/年)
落札金額 42,640,001円
諸費用 1、000、000円(裁判所へ代金納付する際の諸費用(登録免許税など))
利回り 9.5%

4.最後に
こちらの物件の利回りだけみると、9.5%で低いと思われる方もいるだろう。ある競売のセミナーで、「競売物件なら利回り20%は当たり前」という文言を見たことはあり、一般流通と変わらないのでは?と思った方もいるだろう。なお、実際、「競売物件なら利回り20%は当たり前」は違う。特に築浅の物件で利回り20%は、正直困難である。また、利回りは、対象物件の築年数や地域、建物種別により異なる。

この物件近辺の売却されているアパートは満室利回り6~7%であった。仮に、この物件の資産評価は利回り7%の前提で考えると5,948万円である。落札金額が4260万円であるため、1500万円ぐらい安く手に入れられたことになる。落札者の要件にもよるが、築浅アパートを購入したい方からみると、このアパートのクオリティー、築年数、地域を考えれば、悪くない。

執筆者:ドクターK

【プロフィール】
「不動産セカンドオピニオンサービス合同会社」所属。競売コンサルタント。サラリーマン投資家。年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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