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はじめての競売、どこから手をつける?「試してみよう競売の手続き」

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2019/06/27 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。

過去、私が執筆する記事はほとんどが競売事例を取り上げていた。しかし最近、「競売に興味があるので、手続きの仕方を教えてください」という方々が増えてきたので、今回は、競売で公開されていた戸建の競売事例をモデルにしながら、入札する手続きを紹介する。

競売の手続きは、いろいろと調べることが必要であるが、見ることよりもやってみた方が身につくので、実際に誰でもできるような内容で説明する。

以前、筆者は「素人でも簡単にできる「競売物件入札指南書」。競売物件は個人の不動産投資家でも入札できる。」という記事を執筆した。今回の内容は、入札の手続きを含め、少し類似する点もあるが、注意事項など、さらに詳細に記載している。

最初に述べておくが、競売入札で、最も初歩的かつ注意すべきことがある。万が一、落札したくない物件を落札すると大変なことになるということだ。一旦落札したが最後、必ず保証金を払わなくてはいけないからだ。

つまり入札の勉強をするために入札する、ということであれば、入札しても落札しないようにしなければならない。落札しないためには入札金額は最低落札金額以下の金額を記載する、または、金額を記載しなければいい。この方法なら入札失格になるので、落札することはない。

入札手続きの流れは以下である。既に入札する物件は決まっている前提で説明する。

1. 入札書を入手する

2. 保証金を振り込む

3. 入札書を記載する

4. 入札書を提出する

5. 落札結果を確認する


1.入札書を入手する

入札書を入手するには、以下の2つの方法がある。

①裁判所の執行官室に行き、直接、入札書を入手する。
②裁判所の執行官室に返信用封筒を入れて郵送する。

注意頂きたいことは、入札書はどこの裁判所のものでも良いというわけではない。入手する入札書は、その入札物件を管轄している裁判所の入札書が必要である。入札書は裁判所毎に若干ではあるがフォーマットが異なり、保証金の振込先の金融機関も異なる。

また、①の注意事項は裁判所に入所できる時間帯がある。土日は開いていないため、平日の昼間に行く必要がある。

ここでは、②の方法について、詳しく説明する。入札書の大きさはA4なので、A4の封筒を2枚、用意する。返信用の封筒には自分の住所を記載し、切手250円を貼る。

この切手は返信を頂く入札書の枚数(重さ)により異なる。私は一度に10枚の入札書を返信頂くので、その時は250円の切手を貼る。

あとは入札書を返信頂きたい旨の紙を1枚入れて郵送する。私は以下の文面を記載している。

===============================================
●●●地方裁判所●●●支部執行官室 ご担当様

お世話になります。●●●県に在住している●●と申します。
競売物件の入札を検討しており、大変恐れ入りますが、
返信の封筒に入札書一式10通を入れて頂き、ご返信頂きたくお願い申し上げます。

宜しくお願い致します。
===============================================
やり方がわからない方は、直接、その裁判所の執行官室に電話すれば、答えて頂ける。

2.保証金を振り込む

入札書を入手すると、金融機関へ保証金を振り込むための振込み用紙がある。競売に入札するためには、必ず入札物件の保証金を振り込む必要がある。

その保証金とは裁判所から依頼された不動産鑑定士が物件を評価した金額(基準価額)の2割の金額である。例えば、基準価額が1000万円なら200万円である。

この保証金は落札することができなければ、当然返金されるため、安心頂きたい。また、競売で1000万円の物件を落札したい方は、常に200万円の現金がすぐに振り込める状態にする必要がある。

3.入札書を記入する

入札書は以下の3つの書類で構成されている。

①振込依頼書
②入札書
③入札保証金振込証明書

①振込依頼書は金融機関の窓口に行き、手続きする必要がある。それは金融機関の押印が必要である。そのため、インターネットからの振込はできない。

写真1.振込依頼書

②入札書には入札金額を記載する。間違っても桁の間違いは注意頂きたい。万が一、入札金額を間違って、落札すると取り消すことができない。落札を取り消すには、入札時に振込みした保証金の返金を諦める必要がある。

そのため、入札書の金額は正確に間違いなく記載を頂きたい。なお、今回、お試しで入札する場合は、買受可能価額(最低落札金額)以下で記載する、または、無記入なら入札失格になる。

写真2.入札書

③入札保証金振込証明書は、保証金を振込みした用紙を貼り付けて必要事項を記載する。ここに返金用の口座を記載すると、落札できなかった場合、記載した口座に返金される。返金を頂く日は、落札結果の開札が行われてから、1週間以内には返金される。

写真3.入札保証金振込証明書

4.入札書を提出する

3で記載した書類と個人の場合は住民票を同封し、入札書を提出する。提出する方法は以下の2つである。

①直接、裁判所の執行官室に提出する。
②入札書類一式を郵送する。

注意することは必ず入札期限を守ること。例えば、17時までと記載されているなら、必ず17時までに提出または必着である。1分でも遅れたら、入札失格である。
②の郵送の場合、期日まで時間がなく、無事に届いたか心配であるなら、「速達」と「書留」で郵送するのが良い。

5.落札結果を確認する

落札結果の確認は、以下の2パターンある。

①裁判所の売却場に行き、落札結果を確認する。
②インターネットで確認する。

①に関しては、開札日の9時半、または、10時ぐらいに開始される。

②は、不動産競売物件情報のサイトで、開札日の午後15時ぐらいに一番手の落札金額が公開される。

上記のサイトを開くと、上段に「売却結果」というメニュー項目があるので、そこをクリックし、裁判所や開札期日を選択すると確認することができる。

以下、落札結果の画面である。ここで「売却価額」が一番目で落札した金額であり、入札書に記載した金額と一致しているかどうかで落札が確認できる。

写真4.落札結果

入札の流れは以上である。私は、最初の頃、郵送だと心配だったので、直接、裁判所に行って、入札書類を提出していた。

しかし、手続きに慣れると、狙っている地域の入札書類は事前に準備し、入札期日の前日の朝一に速達で提出するようにしている。

提出ギリギリまで入札金額を考えるからである。この手続きも慣れが必要であり、今後、競売をやってみたい方はチャレンジ頂きたい。

しかし、試しにやるなら、間違っても落札はしないように頂きたい。

執筆者:ドクターK

【プロフィール】
「不動産セカンドオピニオンサービス合同会社」所属。競売コンサルタント。年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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