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利回り12%、少額で手間いらず・築浅戸建賃貸物件競落事例。

収益物件購入・売却/競売 ニュース

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。今回、競売で公開されていた戸建の競売事例をご紹介する。

紹介する物件は、都内近郊にある戸建物件である。裁判所から公開された資料では既に賃貸中であり、落札後も賃貸継続できれば、利回り12%である。

競売の戸建賃貸で利回12%だと、少し低いかもしれないが、部屋の中は比較的に綺麗であり、水周りもリフォームされている。場所は、都内へ約1時間で通勤できる場所にあり、立地的には悪くない。ご参考に頂けたらと思う。

1.物件概要
(1) 所在地
物件は南関東の市町村にあり、この市町村の人口は約15万人である。
物件は最寄りの駅から、約3q離れたところにある。この物件近辺は一般住宅が立ち並ぶ区画整理された住宅地域にある。

(2) 物件概要
物件は、土地が179u、建物の延べ床面積が92u、築39年の2階建ての戸建である。
日当たりは良好である。駐車場は車が1台駐車でき、郊外に所在する地域なので駐車場が必須だろう。この建物の裏側に庭があり、土地が広い分、庭も広い。

建物の外観。築39年が経過している戸建て
建物の外観。築39年が経過している戸建て
建物の裏側にある庭。 比較的、広い庭である
建物の裏側にある庭。 比較的、広い庭である

(3) 間取り、室内
間取りは以下であり、4DKである。1階は、ダイニングキッチン、和室、浴室、トイレがある。2階は3部屋ある。間取りから判断すると、ファミリー向けの物件だろう。

間取り。ファミリー向けの間取りである
間取り。ファミリー向けの間取りである

以下、室内の写真である。築39年を経過しているが、比較的に綺麗である。数年前にリフォームし、壁紙やキッチン、浴室を交換している。

室内 数年前にリフォーム済みである
室内 数年前にリフォーム済みである

2.物件詳細
(1) 賃貸契約の内容
裁判所の公開資料には賃貸契約の内容も記載され、以下、賃料である。裁判所の執行官が調査した時点の賃料は50,000円である。

賃貸契約 家賃5万円の賃貸契約が締結されている
賃貸契約 家賃5万円の賃貸契約が締結されている

(2) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、関係者のコメントが記載されている。
このコメント欄には、夫、妻、子3人の5人の家族で住んでいる。家族が戸建てに賃貸している場合、引っ越すには5人が住めることができる広い家が必要であり、この地域付近で、家賃5万円の同じ広さの家を探すのは難しい。

そのため、落札後もこのまま賃貸する可能性が高い。下水枡の修理に36万円を要すると記載されているので、リフォーム費用として、含めた方が良い。

陳述内容 所有者、占有者のコメントが記載されている
陳述内容 所有者、占有者のコメントが記載されている

(3) 権利関係のコメント

以下、権利関係のコメントである。1の「不動産の表記」は、競売対象の不動産を示し、物件番号1が土地、物件番号2が建物である。2、3、5のコメントは、「なし」である。借地権や法定地上権の権利が付いていると記載されているが、今回は「なし」なので問題ない。

4のコメントは占有状況の権利関係であり、賃借人の権利が記載されている。
落札人が、賃借人に退去を求める場合、賃借人には6か月間の明渡しが猶予される。転売目線なら、対応が必要であるが、賃貸目線で入札することが目的であれば、問題ない。

権利関係 権利関係は特に問題ない
権利関係 権利関係は特に問題ない

(4) 接道関係のコメント
以下、接道関係のコメントである。建築基準法の第42条1項1号に該当し、再建築は可能である。セットバックも不要である。

接道状況 特に問題なく、再建築可能
接道状況 特に問題なく、再建築可能

(3) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。

3,780,000円

上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。

4,753,000円

(2) 利回り
利回りは、裁判所から公開された賃料が継続可能であると、11.2%である。
家賃 50,000円/月
落札金額 4,753,000円
諸費用 200,000円+360,000円
(裁判所へ代金納付する際の諸費用(登録免許税など)+下水枡の修正利用)

4.最後に
この物件は、賃貸中であり、裁判所から公開された資料を見る限り、落札しても賃貸継続の可能性が高く、すぐに家賃収入が得られる。ここがポイントである。落札したら、「すぐに家賃収入が得られる」ことである。

また、この物件は、法人ではなく、個人が落札している。そのため、転売目的ではなく、賃貸目的で入札し、上記の利回りでも良いと判断し、落札している。

結論、少額で不動産投資を始めようとしている方がいれば、今回のような物件も選択の範囲に考えて頂きたい。しかし、裁判所の手続きや債務者との交渉などがあり、初心者が一人でやるとかなり大変である。

ちなみに、私の周りには競売物件が初めての不動産投資物件の方もいて、不可能ではない。そのような方は、競売関係に詳しい方と連携し、相談しながら、物事を進めることが一番良いだろう。

執筆者:ドクターK

【プロフィール】
「不動産セカンドオピニオンサービス合同会社」所属。競売コンサルタント。年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

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