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【競売事例】外観はモダンだけど室内はゴミ屋敷…。どれくらい儲かるのか?

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2020/08/29 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。
今回、競売で公開されていた戸建の競売事例をご紹介する。

紹介する物件は、都内近郊にある戸建物件である。交通の便は最寄りの駅から新宿まで約30分で行けるため、比較的に良い場所にある。また、今回の事例は転売で利益が得られた物件である。
但し、どのような競売物件でも転売すれば、今回と同様に利益が得られるとは限らない。

例えば、賃貸向けの物件を落札し、利回り20%の物件でも、転売だと利益が得られない物件もある。一方、転売の利益は得られるが、賃貸だと利回り5%前後の物件もある。

転売向けの物件を狙う場合は物件の見極めが必要である。ポイントは、所在地や築年数、建物状態など、いろいろな条件を確認する必要がある。正直、転売は初心者の方には難しく、プロの不動産業者がやるべき分野である。

読者には、今回、紹介する物件を参考に、賃貸物件を所有していても、後に転売するケースもあるので、このような競売物件もあるということをご理解頂けたらと思う。

1.物件概要
(1) 所在地
物件の市町村は東京のベッドダウンに位置するが、人口は7万人であり、比較的に少ない市である。また、市の面積も日本の市の中で6番目に小さい。

(2) 物件概要
物件は、土地が47u、建物の延べ床面積が72.3u、築10 年の3階建ての戸建である。
外観は白と黒のツートンカラーであり、モダンな作りである。

建物外観。築10年の白と黒のツートンカラー
建物外観。築10年の白と黒のツートンカラー

(3) 間取り、室内
間取りは3LDKである。1階の間取りは不明。物が多く、立ち入りできなかったとのこと。2階はキッチンとリビング。3階は洋室が2つある。

間取り。3LDK。1階は荷物が多く、立ち入り不可。
間取り。3LDK。1階は荷物が多く、立ち入り不可。

以下、室内の写真である。荷物が多く、1階は立入困難である。しかし、2階や3階の写真はいくつか撮られている。この物件を調査した裁判所の執行官は、よくここまで写真を撮ることができたと思う。

室内。荷物が多く、入室困難…
室内。荷物が多く、入室困難…

2.物件詳細
(1) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、通常、債務者や所有者などの関係者のコメントが記載されている。しかし、この物件に関しては、住んでいる方はいないため、コメントもない。

(2) 執行官のコメント
裁判所の公開資料には、債務者などの関係者のコメント以外に、裁判所の執行官のコメントも記載されている。執行官とは、競売などの裁判を進め、書類作成などを行う。執行官は競売物件を確認した際、自らの意見も必ず記載されている。

執行官の意見。しっかりと確認しよう
執行官の意見。しっかりと確認しよう

(3) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。

11,200,000円

上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。

17,811,100円

(2) 販売価格
落札した方は、債務者と交渉して退去させ、リフォームを行い、この戸建てを販売している。その販売価格は以下である。

24,800,000円

なお、ゴミの撤去でどのくらいの費用を要したのだろうか?
これは筆者の経験であるが、おそらく2トントラックを5回分で計算すると、1回あたり、5万円だとすると、合計25万円になる。
また、ゴミの撤去以外に、室内のリフォームも必要だと思い、壁紙交換とごみ処分を合計すると、100万近くは要したと思われる。
そのため、利益は、不動産取得税の税金なども差し引くと、400〜500万円ぐらいの利益だと想定する。

4.最後に
今回、競売で取得した戸建てを転売する事例を紹介した。このような転売は、宅建の免許が必要であり、個人向きではない。個人でも賃貸目線で競売物件を落札したが賃貸契約まで至らずに転売した場合、所有期間5年以下であれば、短期譲渡所得で約40%の税金がかかる。

また、落札しても、債務者との退室交渉、残置物処理、リフォームの依頼などがある。さらに、個人の場合、自分で転売をできないので、不動産業者への仲介手数料も発生する。

法人で転売を行うと、既に債務者との交渉には経験があるため、慣れたものだろう。リフォームに関しては、その地域を担当していれば、安いリフォーム業者との繋がりがあり、値段を抑えて、リフォーム工事ができる。販売は、自分でやれば良い。そのため、競売の転売は、法人向きと言えるだろう。

執筆者:ドクターK

【プロフィール】
「不動産セカンドオピニオンサービス合同会社」所属。競売コンサルタント。年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

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