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コロナ禍にもかかわらず競売物件の入札件数が大幅増加で価格もUP!2021年、落札価格はどう動く?

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2021/03/07 配信

新型コロナにともなう休業・外出自粛により経済活動が縮小し、2020年秋ごろから倒産が増えて、不動産競売物件の価格が下落するという見方があった。実際の動きはどうだったか。

裁判所の不動産競売情報に特化した出版・情報サービスを扱う株式会社エステートタイムズ(代表:阿南 順也)が発表した2020年下期における1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の不動産競売統計を見ながら振り返る。

まず前提として、2020年上期は4月9日の緊急事態宣言により、競売手続きが期日変更となった。東京23区を管轄する東京地裁本庁では4月から7月まで不動産競売の売却が行われていない。

2020年下期に売却が再開され、1都3県の平均入札本数、落札率、落札価格は上昇に転じている。

減少した上期の反動もあるが、どの数字も2018年上期から2020年下期までの3年間を通じてかなり高い水準だ。
減少した上期の反動もあるが、どの数字も2018年上期から2020年下期までの3年間を通じてかなり高い水準だ。

首都圏の平均入札本数は大幅増
積極的な物色がうかがえる

顕著な変化があったのは平均入札本数の増加である。1都3県では全ての本庁と支部で落札物件の平均入札本数が増加した。

東京地裁本庁、千葉地裁松戸支部、千葉地裁本庁、横浜地裁本庁、横浜地裁相模原支部では1物件に対する入札本数が平均10本を超えている。

1都3県を除く首都圏も平均入札本数が増加した。群馬県が9.4本(プラス2.7本)、茨城県7.2本(プラス1.9本)、栃木県7.0本(プラス2.5本)、山梨県4.5本(プラス1.1本)となっている。

本庁支部単位では前橋地裁本庁(前橋市、伊勢崎市、渋川市ほか)が平均入札本数11.9本(プラス6.1本)、水戸地裁龍ケ崎支部が10.5本(プラス5.2本)、前橋地裁高崎支部(高崎市、藤岡市、安中市ほか)が9.8本(プラス4.1本)と大幅に増えた。

ごく一部を除き、首都圏全域で競売物件の物色が活発になっている。

グラフ2021-B
落札率は期間入札の公告に付された物件中、取下等で開札の対象外となった物件を除いた落札物件の割合、増減の比較は2020年上期との対比。

下落傾向だった落札率も
首都圏全域で上昇

落札率は2019年から下落傾向にあったが、2020年下期は首都圏1都7県全てで上昇している。

目立つところでは、多摩地区を管轄する東京地裁立川支部の落札率が94.9%(プラス8.2ポイント)と大きく上昇した。

横浜地裁川崎支部(川崎市)、横浜地裁本庁(横浜市、藤沢市、茅ヶ崎市ほか)、千葉地裁松戸支部(松戸市、柏市、流山市ほか)なども95%程度と高い落札率だ。

落札価格の上昇が目立つのは
東京都に隣接しない郊外エリア

平均入札数と落札率の上昇は落札価格にも影響している。1都3県で落札価格が最も上昇したのは千葉地裁松戸支部でプラス0.27ポイントの1.71倍。

千葉本庁の佐倉支部(佐倉市、成田市、四街道市ほか)管轄では落札価格の中央値が1.79倍(プラス0.12ポイント)とさらに上昇した。

また、さいたま地裁熊谷支部(熊谷市、深谷市、行田市ほか)、さいたま地裁川越支部(所沢市、川越市、狭山市ほか)、横浜地裁相模原支部(相模原市、座間市)などの都内に隣接していない地域の上昇が目立っている。

1都3県以外は、さらに落札価格が大きく上昇した地域が多い。前橋地裁高崎支部は1.88倍(プラス0.54ポイント)、水戸地裁下妻支部(古河市、筑西市、常総市ほか)は1.69倍(プラス0.31ポイント)、水戸地裁本庁(水戸市、日立市、ひたちなか市ほか)は1.55倍(プラス0.3ポイント)となった。

都心に通勤する頻度が低くなり
郊外の不動産が注目されている?

グラチE021-C
2020年下期は平均入札本数の増加が顕著だが、落札価格中央値の上昇幅は小さい。

一方、東京地裁本庁では平均入札本数が増加したが、落札価格の上昇は小幅だった。

東京地裁立川支部(多摩地区)でも入札数は増加したが、価格の上昇はわずか。横浜地裁本庁(横浜市、藤沢市、茅ヶ崎市ほか)及び横浜地裁川崎支部(川崎市)では落札価格が下落した。

郊外の落札価格が上昇している背景について、株式会社エステートタイムズ代表の阿南氏は「これまでは競争が少なく低い価格で落札できていたが、入札数が増え価格が上昇したと考えられる。都心への通勤が減り郊外の不動産が注目されたことも一因だろう」と解説する。

では、都内の落札価格がさほど上がらなかったのはどうしてか。

「私見だが、都内の落札価格は2015年〜2018年は利益を度外視した価格での入札も散見された。今はそのようなマインドは冷えて価格は下落し、業者の仕入価格として適正な価格で落札されている」と阿南氏。業者の入札スタンスに変化が見られるようだ。

不動産競売物件が増えれば
落札価格は下がるのか?

2021年もコロナ禍が続く。政府の支援策が打ち止めになれば、倒産が増えることも予想される。その影響で不動産競売物件が増加すれば、落札価格は下落するのか。

「都市部では転売用仕入としての高い買受需要に対し、相対的に買受業者数が物件数を上回るため、物件過多で価格が下がることは考えにくい。価格が極端に下落した2009年の原因は、消費者、業者、金融機関、全てが体力を失った需要の減退によるものだった」と阿南氏。

買受需要が大きいうちは、落札価格の大幅な下落は期待できない。入札するなら、エリアと物件、価格の慎重な見極めが必要な時期だと言えそうだ。

健美家編集部(協力:外山武史)

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