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【競売事例】首都圏内、都内通勤可能な賃貸中の戸建て物件。いくらで落札?利回りは?

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2022/05/05 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。今回、競売で公開されていた戸建の競売事例をご紹介する。

紹介する物件は、戸建ての賃貸物件である。裁判所から公開された資料は既に賃貸中であり、鍼灸院を営んでいる。落札後も賃貸継続できれば、すぐに家賃収入が得られる。

公開された資料の賃借人は約20年近く賃貸中である。特に診療所などは地元の方々が通院し、20年近く経営されていることから、かなり地元に根付いている可能性が高く、引っ越しの可能性が低い。

そのため、落札後も継続して賃貸できる可能性が高い。
落札後、賃貸継続できれば、大規模なリフォームや賃貸募集をする必要がない。戸建賃貸を狙っている方にとっては優良な競売物件だろう。このような物件も公開されるケースがあるので、ご参考に頂けたらと思う。

1.物件概要
(1) 所在地
物件の所在地は南関東の市町村であり、人口は約100万人の大規模な市町村にある。都心から約40キロメール園内に位置し、県内最大の都市である。多くの企業や、多数の大学、高校が存在する。交通の便に関しては、都心への通勤は可能であり、高速道路や電車が充実し、比較的良い方だろう。

(2) 物件概要
物件は、土地面積が170u、建物の延べ床面積が94u、築48年の2階建ての木造戸建である。外観は白の外壁であり、48年が経過しているように思えない。おそらく、リフォームが行われていると思われる。玄関前には数台の駐車が可能である。

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建物の外観 築48年の築古戸建

(3) 間取り、室内
間取りは以下である。3DK+診療室であり、鍼灸院が営んでいる。1階は、診療室に加えて、キッチンと浴室、トイレがある。2階は2つの和室、1つの洋室がある。また、部分的に増築が行われている。

間取り 3DK+診療室である
間取り 3DK+診療室である

以下、室内の写真である。診療室には中央にベッドが置かれている。他の部屋は、生活用品が置かれており、普段、使用されていると思われる。

室内 診療室や普段、生活されている部屋である
室内 診療室や普段、生活されている部屋である

2.物件詳細
(1) 賃貸契約の内容
裁判所の公開資料には賃貸契約の内容も記載され、以下、賃料である。裁判所の執行官が調査した時点の賃料は90,000円である。

賃貸契約 家賃90,000円で締結されている
賃貸契約 家賃90,000円で締結されている

(2) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、関係者のコメントが記載されている。賃借人のコメントより、雨漏りや蛇口が壊れているとのことより、いくつかの修繕が必要だと思われる。また、建物を利用しているにも関わらず、賃貸契約が締結できていないというコメントより、賃貸継続したい意志があると思われる。

陳述内容 所有者、占有者のコメントが記載されている
陳述内容 所有者、占有者のコメントが記載されている

(3) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。

3,690,000円

上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。入札件数は10件あった。落札した方は法人ではなく、個人である。このような物件に関して、不動産業者が入札する可能性は低い。

理由は、不動産業者は転売目的で競落するため、このように築古の物件に関しては入札しない傾向がある。築古の物件を転売しても、利益が小額となるため、通常、転売をやるなら築浅の高額な物件を狙う。今回、落札した方は、賃貸運用を前提に入札したのだろう。

6,789,000円

(2) 利回り
表面利回りは、裁判所から公開された賃料が継続可能であると、15.2%である。

家賃 90,000円/月
落札金額 6,789,000円
諸費用 300,000円
(裁判所へ代金納付する際の諸費用(登録免許税など))
表面利回り 15.2%

4.最後に
この物件は賃貸中であり、裁判所から公開された資料を見る限り、落札しても賃貸継続の可能性が高く、すぐに家賃収入が得られる。ここがポイントである。

通常、賃貸中でなければ、リフォームや賃貸募集が必要であり、落札金額以外に費用と時間を要する。不動産投資を始めようとしている方がいれば、今回のような物件も選択の範囲に考えて頂きたい。しかし、裁判所の手続きや債務者との交渉などがあり、初心者が一人でやるとかなり大変である。

ちなみに、私の周りには競売物件が初めての不動産投資物件の方もいて、不可能ではない。そのような方は、競売関係に詳しい方と連携し、相談しながら、物事を進めることが一番良いだろう。

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執筆:ドクターK

■ 主な経歴

「株式会社ココス」所属。競売コンサルタント。
年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。
執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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