ハワイなどの海外の観光地では、同じ店舗の中で、地元住民と観光客とで、違うプライスがつけられていることがある。
住人から見れば、リッチな観光客を地元経済の発展につなげたいという思いがある。「短期間の滞在だし、割高でも大丈夫でしょう?」そんな声が聞こえてきそうだ。
札幌の人がそう思っているかどうかは不明だが、札幌の賃貸マーケットにも、同じエリアにふたつの相場が存在する地域がある。具体的には、札幌駅の北口近辺や、地下鉄東西線の円山公園駅周辺などがそれにあたる。
例えば、札幌駅の北口エリアのファミリー向け賃貸マンションは、15万円以上のグループと10万円以下のグループに分かれ、その中間の賃料のものが極端に少ない。
理由は、「転勤族」としてこの地にやってくる人たち(法人借り上げ)と、地元の人たちが住む物件とで、賃料相場が乖離しているためだ。
中央区の円山エリアも同様。同地区の小学校は転勤族の子弟が多いため、1年に数十人単位で生徒が入れ替わる。近くには、首都圏の中学校や高校への高い受験合格率を謳う塾も多い。
そもそも、なぜ転勤族は特定のエリアに集中するのか? ポイントは「学区」だ。札幌では区ごとに特色があり、
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