• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

2,894アクセス

借地付物件への投資は難易度高く市場規模も限定的。入念な出口戦略を

収益物件購入・売却/物件選び ニュース

2018/01/18 配信

定期借地権制度は1992年施行の借地借家法で定められた。
@一般定期借地権
A事業用定期借地権
B建物譲渡特約付き借地権の3種類がある。

「定期借地権」なので、いずれも契約期間が満了した際に借地権が消滅する。従来からの借地権が、借地権者に有利で地主側に不利なため出来た制度だ。

借地上に建築された物件は、敷地の購入費用がゼロであるため、売買価格は土地所有権付きの物件に比べて割安であることも特徴だ。都心一等地の高級マンションが定期借地権付き(定借)で売り出され、話題に上るケースもあった。

DSCN2394
マンション供給戸数に占める借地権付のシェアは限定的だ(写真はイメージ)

ただ、不動産マーケット調査のマーキュリー(東京都新宿区)によると、借地権物件のマーケット規模は限定的である。2017年に首都圏で供給のあった定借付の新築マンションは10棟・919戸にとどまる。

同社ソリューション本部Web事業推進部副部長兼マーケティング室室長の片平勝也氏は、「定借物件はエリア特性が出るのが特徴だ。例えば、東京都内で言えば上野が多い。お寺が多い場所。お寺や神社などは遊休地を売却するのではなく貸すという発想になるからだ」と話す。

著名な神社の境内や大使館の敷地であったり、区役所の庁舎建て替えで定借マンションがセットで登場したりする。売ることが難しい事情のある土地の活用だ。地主は、所有権を手放さずに地代収入を得ることになる。

例えば、記憶に新しいところでは、東京都千代田区の分譲マンション「アルファグランデ千桜タワー」(総戸数276戸)。

今年6月に竣工予定のプロジェクトで、千代田区立千桜小学校跡地と隣接地合わせて3428uの敷地。これを70年の定期借地権付きで住居、店舗、事務所などで構成する地上25階建ての複合タワーとして発売。。分譲分185戸を2016年7月の販売開始から7カ月ほどで売り切った。最寄り駅1分、東京駅・大手町駅など都心へ13路線・13駅からといった利便性が人気を呼んだ。

片平氏は、「言ってみれば、都心部などそこにしか出ない、そこに住みたいから借地でもいい、として人気を博している物件に限られる。唯一無二という存在感で成り立っているマーケットだ」と指摘する。

北千住借地新築狭小アパート
都内の新築の借地権付き狭小アパート

逆に、唯一無二の存在感を持たない定借物件の人気は薄い。実際、競売市場では、売却基準価額を下回るケースも少なくない。入札1本だけという物件もあるが、「そういう物件は定期借地権付建物であることが多い」(ワイズ不動産投資顧問の山田純男社長)。

京成本線「堀切菖蒲園」駅徒歩約4分に立地する定借付建物は、土壌汚染リスクを指摘されたこともあって、売却基準価額2816万円に入札1本の2460万円だった。

一方で、人気の定借物件の競売では、90%を超える上乗せ率のときもある。JR総武線「新小岩」駅徒歩約9分のテナントビルでは、15本の入札を集めて売却基準価額1386万円が2648万円となったという。

前出の片平氏は、「投資家の目線で言うと、高利回りを出すことが欠かせない。最近は、地価だけでなく建築費用も高騰していることから、新築の定借付物件と中古物件を比べると中古のほうが安く、定借付物件のメリットを出しづらいのが現状だ。

定借付物件だからと言っても高い利回りにはならず、投資家目線としては妙味が少ない」と指摘する。

また、土地借地期間の残存年数によって、借地権と土地の評価も変わる。

不動産コンサルティングのCFネッツグループ(鎌倉市)は、「定期借地権の価値は契約をした直後が最も高く、時間の経過とともに下落して契約満了時にゼロとなる。逆に言えば、定期借地権を設定した土地の評価は、契約したした直後が最も低く契約満了時の評価が最も高い」と説明している。借地権の価値と土地の価値は時間の経過とともに反比例する。

定借付物件への投資は、物件の性質上、借地権の残存期間や将来に亘る市場の動向を踏まえ、綿密なシュミレーションを行う必要があり、一般投資物件よりも難易度が高いといえそうだ。入念な出口戦略の立案が、定期借地権付物件投資成功の鍵を握っている。

健美家編集部

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

ページの
トップへ