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キャピタルゲイン狙いなら、駅前再開発の周辺・穴場エリアで探すという選択

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2021/09/05 配信

資産性に影響するのは立地
エリア評価が遅れて上がる場所を狙う!

不動産は建物と土地で構成されているが、資産性に大きく影響するのは土地(立地)。建物の価値は時間とともに下がる傾向にあり、減価償却における法定耐用年数では、「木造の戸建て」は20年~22年、「鉄骨鉄筋コンクリートの建物」は47年で評価が0になる計算になっている。

実際の売買において必ずしも0円になるということではないが、建物価格は古くなるほど購入時の価格より下がることを前提として考えたほうがいいだろう。

将来的に、キャピタルゲインを狙っていくためには、土地の評価が上がるところを狙うのが鉄則である。

では、土地の評価が上がる条件とは何だろうか?シンプルに考えると、価格が高くなっても欲しい人(利用したい人)が多いということ。そのためには、その場所が、今よりもさらに便利で快適で、魅力的になる必要がある。

そして、エリアの変化の幅が大きいほど、価格が上昇する幅も大きくなると考えられる。
わかりやすいのが、商業施設などが入る複合大規模開発である。

ダイナミックな開発は街の姿を大きく変え、より便利で快適になることで、「ヒト、モノ、カネ」が集ってくるからである。結果的に、開発後はエリア評価が大きく上がる傾向にある。
その中でも、特に有望なのが「駅前再開発」である。

コンパクトシティが加速
駅前再開発は時代のトレンド

現在のまちづくりは、人口減少・高齢化社会に対応するために、主要な駅周辺に都市機能を集約させる「コンパクトシティ」へと向かっている。人口が増加する時代においては、不足する住宅を確保するために街は郊外へと拡大していったが、人口が減少する時代となった今は、駅を中心として街を縮小していく方向に転換しているのである。

直近10年の街の姿を考えても、都市部の駅や駅周辺が再整備されている事例が多いことに気づくだろう。

しかし、すべての駅前が再整備されるわけではなく、街のインフラ維持の効率性を考えて、エリアの選択と集中が行われている。その結果、街のインフラ整備のエリア格差が生まれることになるので、どの街で不動産を買うのかは、とても重要な要素になってくるのである。

コンパクトシティの中心となる駅周辺には「人、モノ、カネ」が集まってくるので、エリア評価が上がる条件が揃う。まさに、駅周辺の再整備は、時代のトレンドなのである。

グランフロント大阪に見る
再開によるエリア評価の上昇

駅前再開発により「ヒト、モノ、カネ」が集まると、当然不動産価格にも大きく影響を与える。

わかりやすい事例として、JR大阪駅前の大規模再開発「うめきた1期」を取り上げてみる。

「うめきた1期」はJR大阪駅北側の駅前大規模再開発。グランフロント大阪と呼ばれる複合商業施設や、タワーマンションなどで構成され、2013年に街開きしている。駅に直結する「グランフロント大阪」は、開業5年目となる2018年1月に、来館者数2億5,000万人を突破。

まちびらき5年目(2017年4月26日~2018年4月25日)の来館者数は 1日平均約15万人ということからも、非常に多くの人が訪れる場所になっていることが分かるだろう。

グランフロント大阪(南館)の住所「大阪市北区大深町4-20」の公示地価の推移をグラフにしてみると、土地価格が急上昇していることがわかる。

2014年の公示地価915万円/㎡から年々上昇し、2021年は新型コロナの影響で少し下がったものの、2,290万円/㎡と、2014年の価格の約2.5倍になっているのである。

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エリアが整備され、多くの人が集まり街の評価が高くなると、地価が急上昇するわかりやすい事例である。
狙いは駅前再開発エリアの外側
あまり注目されていない穴場を探す

駅前再開発エリアの地価が上昇するのは当然であるが、直接投資できるマンションは少なく、あったとしても将来性を盛り込んだ価格になっているので、大きな資金が必要になる。

そこで、狙い目としては再開発されるエリアに近く、日頃あまり注目されていない場所である。違う言い方をすれば、本来ならもう少し評価されてもいいのだが、あまり目立っていない穴場的な場所のことである。

先ほどの「うめきた1期」の事例で言えば、梅田の北側で開発エリアに近いが、あまり注目されていなかった「中津」エリアもそういう場所の一つである。

実際、Osaka Metro御堂筋線「中津」駅の東側、大阪市北区豊崎3丁目5-12の公示地価の推移は、2014年の47.7万円/㎡から毎年上昇しており、2021年の公示地価は86.8万円/㎡と、2014年の価格の約1.82倍になっているのである。

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価格的にも手頃であるので、投資先としては面白い場所だったと言える。

このように、日頃あまり意識されていないエリアであっても、駅前再開発エリアに近い場所は、将来のキャピタルゲインを狙う候補地として有望だと考えられるのである。

計画の早い段階を狙う
自治体のHPなどでチエック

では、狙い目エリアは、どうやって探せばいいだろうか?
例えば、各自治体のHPには必ず「都市計画」の方針や考え方、予定などが掲載されているので、それを見ることで、今後どのエリアの開発に力を入れていくのかがよくわかる。

不動産の開発には時間がかかるので、大規模になるほど早い段階から計画発表されている。また、再開発情報などをエリアで検索しても出てくるので、将来の街の姿を先取りすることで、投資的な視点での有望な街を探すことができる。

そのときのポイントは、
1・あまり計画が先過ぎないこと・・・・・計画はあくまで計画なので、順調に進むとは限らない。
開発のプレス発表があるものや、10年以内に完成する計画を狙うのがいいだろう。

2・開発エリアの方向を意識する・・・・・駅前開発であれば、駅のどちら側がメインで開発されるのか。
もしくは、どちら側が現在整備されていないのか判断して、開発される方向の延長線上を狙う。

3・最近マンション発売がないエリア・・・・・直近のマンション発売が多いと相場が大きく上昇している
可能性がある。先行事例が相場をつくるので、最近マンション発売が少ないことで、価格の上昇余地が残っている可能性が高い。

4・穴場感があるか・・・・気になる場所が見つかれば実際に行ってみて、生活環境を見てみる。具体的に生活環境に悪影響を及ぼす地形や生活施設などがないかどうか確認し、再開発により、少し
生活環境やイメージがよくなるかどうかイメージする。

今後も駅前再開発は続く
大阪と神戸の間の駅前再開発

関西エリアは、「うめきた2期」の開発や、新大阪から関西空港まで直結する「なにわ筋線」の開発、関西・大阪万博などに伴う周辺の開発など、大阪市内が注目されることが多い。
そこで、少し視点をずらして、大阪と神戸の間のエリア「阪神間」と呼ばれるエリアを狙ってみるのはどうだろうか。大阪や神戸などの都心アクセスに優れ、住宅地として人気のあるエリアで、駅前再開発が予定されている。

例えば「JR芦屋」駅。
駅の南側が、「JR芦屋駅南地区まちづくり基本計画」により、交通広場や再開発ビルなどにより再整備される計画が進んでいる。(2026年度完成予定。2021年3月情報)

JR芦屋駅南地区整備イメージ図)芦屋市HPより
(JR芦屋駅南地区整備イメージ図)芦屋市HPより

また、JR「西宮」駅では、南側のエリアが「JR西宮駅南地区市街地再開発事業」により、卸売市場の再整備や住宅、商業施設などの複合再開発ビルなどで再整備される計画が進んでいる。(2027年完成予定 2021年3月情報)

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どちらもポイントは、駅の南側であるということである。

阪神間の特徴は、北側に山が広がり、南の海に向かってなだらかに傾斜する地形になっている。そのため山側は戸建ての住宅が多く、南側に行くほどマンションが多い傾向がある。

駅の南側の延長線場あたりには過去にもたくさんマンションが出ているエリア。その中で穴場的なエリアを見つけることができれば面白い。駅前再開発にはマンションも計画されているので、このマンションの価格がエリアの相場を大きく上げる可能性が考えられる。

将来のことはわからないとはいうものの、キャピタルゲインを狙うには、このようにエリア評価が上がる材料が多い場所の周辺が狙い目。そして、できるだけ早い段階からその動きを読んで動いたほうがメリットは大きい。こういう考え方もあるということで、駅前再開発情報を探してみるのもいいだろう。

(駅前再開発の情報はあくまで予定ですので、変更の可能性があります。また、将来のエリアの相場においても上昇するということが確定しているわけではありません)

執筆・井口克美

(プロフィール)
住まいる総合研究所 代表理事。1987年リクルート入社。住宅情報(現SUUMO)の営業として新築分譲マンション・新築分譲戸建て・仲介・賃貸・等の領域を担当。SUUMOカウンターでは大手ハウスメーカー等の参画営業に従事。担当してきたクライアントは100社を超える。2014年4月より現職。業界歴30年以上の実績をベースに、執筆及び住宅セミナーなどで活躍中。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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