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「基準地価」ワースト10から見える3極化する不動産市場。少なからず存在する投資仕込みどき拠点を探せ!

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2021/09/28 配信

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大都市の地価動向は、新型コロナウイルス禍の影響が大きい場所と影響が小さい場所で差が大きくなっている。

新型コロナウイルスの感染拡大が長引いたことで、地価は二極化から三極化へという新たな局面を迎えている。

「都道府県地価調査(基準地価)」の地価動向を見ると、今年3月に発表された地価公示の動きとほぼ連動し、2021年になってから地価の回復を部分的に織り込んでいるのが特徴だった。しかし、旅行客で街が潤っていた地域ほど地価の下落が大きいことは変わらない。入国制限で外国人の姿が見えなくなり、国内でも政府が人の流れを抑制してきたことで飲食店などが集まる商業地は下落が続いた。この人流の抑制、営業時間の短縮などによる収益力の低下が地価の下落につながっている。基準地価は、毎年9月に国土交通省が7月1日時点の動向として発表しているものだ。

緊急事態宣言解除後でも残る不安

全国の商業地の変動率を見ると、下落率が大きい順に見た、つまり下落率ワースト10には、大阪府3地点、東京都2地点、岐阜県2地点、兵庫県1地点、京都府1地点、熊本県1地点が並んだ。特に訪日客で賑わっていた大阪・ミナミの繁華街は地価の傷みが激しく、「大阪市道頓堀地区」は1u当たり1900万円(18.5%下落)と最大の下落率だった。

ワースト2位に「大阪市なんば地区」(442万円・16.6%下落)も入り、兵庫県と京都府を含めると近畿圏が5つの地点を占めている。東京都も新宿区歌舞伎町や中央区銀座という歓楽街・繁華街という顔ぶれでコロナの直撃を受けたエリアであった。

商業地でアルコール類の提供ができない、イベントもできない。こうしたことが長期にわたって行われ、撤退する事業者が増えている。これから半年後に全面再開できる、ということがわかっていれば事業者も頑張れるが、そうではないので最終的に傷が深くないうちにと撤退している。

都内のある飲食店の店主に聞くと、「緊急事態宣言が9月末に解除されて10月からアルコール類を含めた営業ができるようになったとしてもコロナ前の売上高になるほど回復するとは思えない。たぶん政府は、解除しても4人までとか、2時間までとかの注文を付けてくると思うので全くのフリーハンドで営業が再開できるとは思っていない」との見方を披露してくれた。

また、「宣言が解除されても、大手企業などは仕事帰りに飲むな、とは言わないまでも控えるようなお達しを出すところがあるかもしれない」と手放しで喜べる心理状態にはなっていないようだ。このような状況から東京都内の不動産鑑定士などは、「特に飲食店が入っている雑居ビルがあるような商業エリアを中心に地価の下落傾向は2022年の地価公示でも引き続き見られるかもしれない」と説明してくれた。

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地方の地価下落は、働く場所が少なく若い人たちが都市部に移り住むなどで活気を失っている。さらなる地域の地盤沈下をどう食い止められるか。行政と地元経済界が力を合わせることが欠かせない。

住宅地は地域経済の立て直し必要

一方、住宅地の全国下落率ワースト10を見ると、1位熊本県、2位熊本県、3位福島県、4位福島県、5位東京都、6位福島県、7位東京都、8位北海道、9位兵庫県、10位岩手県・福島県からの地点が入っている。

その下落率を見ると、ワースト1位は熊本県須磨郡球磨村で19.2%となり、2位も同球磨村(16.1%)だった。3位の福島県いわき市平中平窪が15.1%、4位の同いわき市平下平窪が14.2%となり、ここまでが二桁の下落率となっている。東京都の2地点は、東大和市湖畔(8.5%)と日野市(7.5%)だった。

こうした地点を見ると、やはり過疎地で地域に活力が足りないエリアが占めていると言えそうだ。人口が流出して地域経済が盛り上がっていない。

熊本県では近年、震災と水害が立て続けに起こり、福島県は東日本大震災と東電原発事故の影響を引きずっていて地域経済が立ち直り切れていない状況が大きいと言えそうだ。地価動向、不動産価格の動向というものは、人が集まって経済が回っていないと必然的に下落するものだ。

飲食集まる商業地はもうしばらく冬の時代

この格差拡大は止められそうにない。今後の地価動向は、用途によって3つの極に分かれそうである。住宅地はコロナ禍で証明したように住宅需要の強さから大都市部とその周りの近郊外は土地の値段が崩れることがない。

問題は商業地であり、ここの市場を2つに分けて考える必要がありそうだ。業務地としてオフィス系のビルが集まっている地域と飲食店や宿泊など観光・娯楽の地域である。東京・大阪を中心だけではなく、地方都市などでも同じ。つまり不動産市場は、@住宅地A商業地(オフィス系)B商業地(観光・娯楽系)の3極化に向かっていきそうである。

現在の状況を見ると、観光・飲食・宿泊は冬の時代でなかなか雪解けの春を迎えるのは難しく、オフィス系はもう少しで春を迎え、住宅は春を謳歌している、という感じではないだろうか。

ただし、アフターコロナもしくはウィズコロナで経済社会が制限なく活動できるようになればコロナ前が見通せる。いつの時代もなんらかの危機があったが、コロナ感染症がインフルエンザのような扱いとなることを見据えれば、いま不動産投資の仕込み時の地域が少なからずあると考えてもよさそうだ。

健美家編集部(協力:若松利信)

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