賃貸借契約において、家賃を払わない賃借人は不届き者としか言いようがない。しかも督促しても連絡をしても、居留守や嘘で塗り固められれば、怒りは倍増していくだろう。
家主が明け渡し手続きの依頼に来たときには、滞納額はすでに300万円超え。約2年間、家賃を払わずに滞納者は生活していたことになる。
なぜ滞納額がここまで増えてしまうまで、家主は法的手続きに着手できなかったのか。
■以前、督促した賃借人が自殺。それが家主のトラウマとなった
家主にとって、トラウマがあった。以前滞納を繰り返す賃借人に、督促に行っても会えず、仕方なくドアに「連絡ください」と手紙を挟んだ。なぜ滞納なのか、もっと安い部屋に引っ越しした方がいいのではないかと、ただ話し合いたかっただけだった。だから恨み辛みは一切書かずに、ただ「連絡ください」それだけ。しかしその数日後、賃借人は電車に飛び込んだ。
消費者金融等からの借金が相当あったと、後から知った。家主からの手紙が直接死を決意させたのではなく、追い詰められていた賃借人がとってしまった最期の手段。しかしながら家主が思ったことは「こうも簡単に人は死を選んでしまうのだ」ということ。ただ話がしたか
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