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入居者に快適に住んでもらうために!マンションのトラブルは切っても切れない―設備の騒音トラブル

賃貸経営/トラブル ニュース

夜になり周囲が静かになると、ポンプ室の稼働音が響いたり、他の部屋の居住者の生活音が響いてきたりすることは、誰もが経験しているだろう。以前”居住者からのクレームでよくある、マンションの「あの嫌な臭い」。一挙解決Q&A”(昨年11月18日当ニュース既報)で話を伺った(有)環境設備コンサルタントの山本廣資さんに聞くと、「マンションの騒音にはさまざまな要因がある」という。
マンションは24時間365日使われ、個々の生活パターンがずれているため、他の建物よりも騒音トラブルが発生しやすい。

“音”自体、感じ方に個人差があり、また一度気になると減音対策をしたとしても効果を感じられないことから、解決まで長引くケースもあるようだ。

■設備関連の騒音はさまざま

マンションの騒音トラブルの要素は、@騒音源、A暗騒音、B人―の3つある。人による騒音トラブルは生活の仕方によるが、騒音の感じ方に個人差が大きいのが問題である。マンションの設備については騒音源が限られるため、計画段階で防止策が講じられる。それでもたまに設計・工事上のうっかりミスや使い方による騒音が発生することがある。

設備関係が原因となる「騒音源」は、

1.設備機器類の運転騒音
給水・排水ポンプ、浄化槽などの水処理装置、換気扇・給排気ファン、エアコン(室外機)、機械式駐車場、給湯器(エコキュート、エネファーム)、自動ドア・エレベーターなど
2.家電製品の運転音(特に外国製品は音が大きい)
冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、食器洗浄機、ディスポーザーなど
3.流水音
給水管や排水管、雨水管、水栓類
4.器具類の操作・作動時の発生騒音
ボールタップ、自動弁類、シングルレバーなどの水栓類(ウォーターハンマー音)、大便器洗浄音(節水型フラッシュバルブ)
5.風による音
避雷針、テレビアンテナ、手すりなど
6.その他
小便行為、配管の膨張・収縮時のきしみ音(給水・給湯・排水)、照明器具の点滅・点灯時のきしみ音、入浴時発生音

これらの「音」の特徴を挙げてみる。
●24時間の連続音
・給水ポンプの運転音
ポンプ室や受水槽の直上階での騒音トラブルが多く、この場合は低周波。古いマンションで高置水槽方式をインバータポンプによる加圧給水方式に変えた場合、他の階でもトラブルになることもある(キーンという高周波)。

・電気のトランス音
電気室の直上階や受変電装置の近くで、ブーンという低周波騒音

・共用部給排気ファンの運転音
駐車場の直上階で聞こえることが多い。

・24時間換気設備からの発生音
給排気装置のファンや換気口の大きさなどのバランスが悪いときや、排気口の閉鎖、フィルター類の目詰まりでバランスが崩れると発生する。

●連続音ではない音
・サッシや換気口など外壁と隙間の風切り音
マンションの高層階で発生することが多く、風が強い日に発生する。厨房用給気口がなかったり、小さかったりする場合は、あらゆる隙間から発生する。

・厨房などその他住戸換気扇運転時の騒音
レンジフード運転音や給気口風切り音
・テレビアンテナ、避雷針の風切り音、流水音・器具操作音など

■「静かなところで音は際立つ」
具体的な騒音トラブルをみてみよう

Q1.夜中に寝ていると、機械音が聞こえてきて気になります。/中古マンションでリフォーム後、上階のトイレの用足し音などが聞こえるようになりました。

静かなところで音は際立つ―。車の通りがなくなる夜半になると、マンションなどでは機械音が聞こえやすくなる。
静かなところで音は際立つ―。車の通りがなくなる夜半になると、マンションなどでは機械音が聞こえやすくなる。

A1.騒音トラブルのキーワードは、「静かなところで音は際立つ」です。夜間に車の往来が減ったりするなど、まわりが静かになれば聞こえなかった音も聞こえるようになります。特に最近のマンションは、サッシの気密度、つまり遮音性能が向上していることから、この傾向は顕著です。

最近のサッシは高気密化が進んでいるので要注意
最近のサッシは高気密化が進んでいるので要注意

リフォーム後に上階の生活音が気になるのは、サッシをリニューアルしたことで遮音性が高まったからだと考えられます。またトイレの用足し音などは、大便器の下に防振シートを敷くことで、下階に建物を伝って音が伝わることが抑えられます。
築古物件では何かしらリフォームすることになると思いますが、ある1つの設備だけ高機能化しないほうがいいでしょう。また、新築時に配慮してあった防音対策(特に排水管)を外さないような注意が必要です。

Q2.築浅の賃貸マンションで、一日中機械が回っている音がしたので問い合わせたところ、24時間換気のため止められないと言われました。

A2.高層マンションでよく指摘される騒音で、どうしても気になるということで、スイッチを切っている人も多いようです。24時間換気システムの設置が義務化(2003年7月以降)されて以降、室内の高気密化が進んでいますので、しっかりと換気を行わないと二酸化炭素が増えてしまいます。

スイッチを切るならば、差支えの無い箇所の窓を開けることで対応するしかありませんね。例えば、浴室の換気扇を回し、ベランダなどの窓側にある給気口を開放するなど、風の通りを確保しておくことが大切です。

24時間換気システムが義務化された当初は、居住者がオン・オフ可能な外付けスイッチがない場合が多かったようですが、最近の24時間換気設備のスイッチは停止できるものもあるようなのでこれに替えるのも一案です。また、タイマーを後付けして、一定間隔で換気するようにしてもいいでしょう。またその際には、管理会社や施工業者に24時間換気でなくなってしまってもいいかどうか、念のため確認してください。

最近は居室内に24時間換気のスイッチが設置されることも多くなっている
最近は居室内に24時間換気のスイッチが設置されることも多くなっている

Q3.築20年以上の中古マンションで、古くなった給水ポンプを交換したところ、キーン、ブーンといった音が気になる、とのクレームが寄せられるようになりました。どういった対応をすればいいでしょうか?

A3.最近のポンプリニューアルでは、ポンプ本体がインバータ化していることもあり、交換前よりも騒音クレームが大きくなっている傾向があります。「キーン」というのはインバータの音、「ブーン」はモータ音でしょう。ポンプの交換に伴い、給水システムが連続運転方式に変更されたことで、昼夜問わず音が発生するようになったと考えられます。

集合住宅では、住戸下にポンプ室は配置しない、配置する場合は二重スラブなどの対応を行う―などが計画の基本ですが、そうでない物件も少なくはありません。また、ポンプを取り替えた後、ポンプ室内での音は小さいのに部屋の音が大きくなり、入居者からのクレームが増えたのであれば、ポンプの振動が増幅されているからだと考えられます。

こういった騒音を止めるためには、振動の伝達を止める対応が必要になります。ポンプ室の床(コンクリート躯体)とポンプ・配管類の絶縁を徹底するようにしましょう。ポンプは防振架台に載っていることが大半ですが、基礎ごとグラスウール板、スタイロフォーム板に載せるといった対応が有効です。

築古物件では、高置水槽式の給水システムが残っていますが、耐震性の問題もあり加圧ポンプ方式に変更することがあります。

こういったシステム変更があった場合、屋上直下階住戸や、取り付けた加圧ポンプと給水立て管横の住戸で騒音トラブルが起きた案件もあります。原因は、屋上からの給水配管に防振装置がなく、ポンプと配管が直接つながったことで振動が伝わるようになってしまったということです。

また高置水槽方式では、給水立ち上がり配管径が小さいので、加圧方式に変える際は太くする必要があります。システム変更の場合は、旧システムを把握しておくこともセットに考えておくといいでしょう。

健美家編集部(協力:玉城麻子)

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