悪質極まりない滞納者がいた。法的な知識も多少持ち合わせているので、とにかく一日でも長く居座ろうという執念が凄いのだ。
50歳になったところだと言うのに、無職。家族はいない。過去にはタクシー運転手をしていたらしいが、物件に住みだした頃には生活保護を受給していた。家賃は役所からの代理受領だったので、家主は「安定して支払ってもらえる」と思い貸したと言う。
ところが入居して半年しか経ってない頃から、役所から支払われる家賃がストップした。役所に確認すると賃借人が「自分が生活保護を受給しているので、自分に支払って」と言われ手続きしたとのこと。
どうやら賃借人は生活保護を全額支給されながらも、家主に家賃を払ってきていない状況のようだった。役所としては滞納が続くようなら「悪質」とみなして生活保護の支給を止めることはするが、本人の意向に反して元の代理受領に切り替えることはできないというスタンスのようだった。
生活保護の支給が止められると、家賃の回収は絶望的になる。とにかく自分が督促しようと家主が賃借人のもとに行くと「そんなに言うなら事故物件にしてやろうか」と自殺をほのめかされ、恫喝された。
それに怯んだ家主をよそ
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