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入居者が感染した場合、どうなる?賃貸オーナーのコロナ対策

賃貸経営/トラブル ニュース

2020/05/02 配信

自分の物件でコロナ患者が出てしまったらどう対応するのか?
この答えは管理会社が考えてくれていると思うかもしれないが、誰も経験していない状況なので、はっきりとした対応がまだ決まっていないと思う。

そこで参考になるのが、日本賃貸住宅管理協会が会員へ公開したQ&Aだ。
その要旨は以下のとおりである。

■物件の入居者に感染者がいた場合の他入居者への通知は必要かという疑問には、厚労省通知を参考に、「感染者のプライバシーに配慮し、通知すべきではない」とした

ただし、管理会社はオーナーに対しての管理受託契約に基づく報告義務の対象となる可能性があるので知らせるべきで、物件の消毒は必要であるとしている。

分譲マンション等で既に塩素系洗剤での拭き掃除を行い、除菌を行っている物件もあると聞く。特にタワーマンションなどでは、共用部やエレベーターを頻繁に多数の入居者が利用することもあり、エレベータのボタンなどを毎日清掃している物件もあるようだ。

もし物件の近くに住んでいるオーナーであれば、毎日でもなくとも、定期的にこういった感染予防策を行い、それを知らせするだけでも、入居者の満足度は非常に高いものになるのではないかと思う。

■入居者から「感染した入居者を退去させてくれ」と退去要請を受けた場合は、「感染症に罹患したことは解除事由にならない」とし、オーナーや管理会社が対応しなくても責任は生じないとした。

コロナ差別という言葉がTVでも言われているが、こういった事は絶対にあってはならないが、小さい子供や高齢者の住む物件では実際にあったようだ。

■感染した入居者が退去した場合に次の入居者へ告知義務があるのかという質問には、適切に物件を消毒すれば、告知義務は「否定的に解されるのでは」と答えている。

顧問弁護士に相談するようにと記載はされているようだが、指針にはなるのではないだろうか。

■入居者から管理物件入口へのアルコール消毒液の設置を求められた場合には、「対応は義務ではない」とするも、感染症対策を取らなかったことで感染が拡大した場合には入居者から責任を問われる可能性はあるとしている。

タダでさえアルコール除菌液は品薄で手に入らない中、オーナーや管理会社には要望に答えられない状況もあるが、こういったリスクもある事を理解しておくべきだ。

様々な管理会社へのヒアリングから管理会社やオーナーがアパート入居者に向けて対応するべき事をまとめてみた。

■入居者へ感染対策などを掲示板に掲示する
日本最大級の賃貸オーナー「ビレッジハウス」の物件を見学したが、このような掲示を行ってた。

ビレッジハウス張り紙1 ビレッジハウス張り紙2 ビレッジハウス張り紙3

こういった感染症対策のチラシは「内閣府 コロナチラシ」などと検索すると手に入るので、掲示すると良い。

最後のチラシは、「感染予防対策にご協力願います」という題名で、新型コロナ対策として「飛沫感染と接触感染があるので3密に気をつけるように」という内容の文章である。

例えば「感染症になってしまった時に管理会社に連絡するように」などの踏み込んだ内容は書かれていなかった。
感染症予防に対して、管理者としての責任は以上のような「掲示をする」事で、一部を果たす事になるのではないかと思う。

次に経済的被害に対してのケアは、様々な自治体で家賃補助の施策が発表されているが、確定していない状況では、日本賃貸住宅管理協会の指針を参考にするのが良い。

ここには、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、生活に困窮している方に対し、居住者から相談を受けた場合には、各自治体にある「住居確保給付金」の窓口である『自立相談支援機関の相談窓口』や『新型コロナウイルス 感染症ご利用くださいお役立ち情報』を相談者にご紹介すようにとの案内が書かれている。

◆自立相談支援機関の相談窓口一覧
様々な媒体で紹介されている「住宅確保給付金」などの案内も書かれてるので、物件に掲示しておくと良い。

住宅給付金1

住宅給付金2

また大手の対応も参考になる。
URでは「新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う当機構の対応について」のページで「UR賃貸住宅にお住まいの皆さまへ」という案内をしている。その中で「新型コロナウイルス感染症の拡大により家賃のお支払いが困難となった入居者への案内」が書かれていて、分割払いの相談がされている。

また全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)のHPでは新型コロナウイルス感染症に関わる対応について様々な案内が書かれている。

このページある「【事務連絡】新型コロナウイルス感染症に係る対応について(補足その2)」の資料には「テナント賃料を免除した場合の税務上の損金参入について」などの文章とともに、「家賃減免の覚書の雛形」などが掲示されているので参考になる。

覚書

そして大手ハウスメーカーでは、3ヶ月間を上限に賃料支払の猶予を行うと発表した。
中にはグループ会社が運営するガス料金まで猶予すると発表している。あくまでも猶予であり、免除ではない。
2年間での分割払いなどが標準のようだが、こういったものを目にした自分の物件の入居者が、同様の事を願い出てくる可能性はあるので、心の準備と資金対策をしておいた方がいい。
長期戦になりそうなコロナ禍。予想もつかない事態が続いているが、経営者は最悪のことを想定しながら最善を尽くすしかない。

執筆:J-REC教育委員 原田哲也

【プロフィール】
2010年より、一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)の北海道支部を立上げ、不動産実務検定の普及に尽くし、多くの卒業生を輩出。2018年よりJ-RECのテキスト編集、改定などを担当する教育委員に就く。
また自身が主宰する北海道大家塾は既に50回の開催を数え、参加人数も述べ3000人を超える。

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