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「太田垣章子のトラブル解決!」滞納は春頃の1.5倍、人気駅の新築も埋まらない…。コロナの影響じわじわと!

賃貸経営/トラブル ニュース

2020/09/17 配信

昨年の今頃、誰が今のコロナウィルスに翻弄されている現状を想像しただろうか。人は会いたい時に会いに行き、行きたいところに行く。電車に揺られ出勤する。年末年始、中国でコロナウィルスの感染が報じられても、まだ実感はなかった。ただ春節に「来ないで欲しいなあ」と軽く思っていた程度だった(少なくともわたしは)。

コロナの影響は、まず店舗に打撃を与えた。言わずもがな飲食店のダメージだ。

家賃減額請求が相次ぎ、持ち堪えられない店舗は退去となった。偶然にも東京・大阪・四国から「飲食チェーンの家賃が入らない」と相談受けたら、どこかで聞いた名前……そう全部同じチェーン展開している会社だったこともある。

代表者は変わり、会社に電話をしてものらりくらり。私の関係するところは、無事に解約書面を取り付けられた。原状回復しての明け渡しまでの経済的余裕もないので、居抜きのままの退去とし、店舗内の什器等は所有権放棄してもらった。

この会社、まだ形式的に存続はしているけれど、この先厳しいかもしれない。そう思うと、早くに解約できてまだ良かったのかもしれないと思う。

この流れがどこかで止まって欲しい、そう思うがどうだろうか。家賃の補助や持続化給付金等で何とか持ち堪えていたところも、そろそろ厳しくなってくるはず。この秋から来年にかけて賃貸業界はどう影響を受けていくのだろう。
当初店舗やオフィスがダメージを受けていたが、じわじわと居住用にもコロナウィルスの影響が出だした感がある。

賃借人が亡くなりました

顧問契約している管理会社が数社あるのだが、7月以降「入居者が亡くなる」という連絡が急激に増えた。今までは年間で数件だったのが、7月以降連絡を受けただけで10件近くに上る。

室内での熱中症が原因とみられるケースもあったが、大半は自殺だった。コロナで収入が途絶えてしまったのか、それとも狭い部屋に籠るようになり気持ちが前を向けなかったのか。圧倒的に中高年が多い。

都心のワンルーム。安い価格帯である足立・江戸川・葛飾のエリアが中心だが、それでも3割ほどは一般的に「良い」とされるエリアだ。見つかった原因のいちばんは、ご近所からの異臭の連絡。勤務先からの連絡は1件もなかった。

管理会社の担当者も、人が室内で亡くなることに慣れている訳ではない。当初、手続きをどうしたらいいのか、どうすればスムーズにいくのか、顧問契約先の担当者から相談が相次いだ。

ご存知のように賃貸借契約は相続されてしまうため、賃借人がお亡くなりになっても賃貸借契約は終わっていないのだ。相続放棄されてしまうと、解決まで1年近くかかってしまうこともある。

家賃も入らず、次の人にも貸せない。家主にとっては、入居者が亡くなってしまった上、さらに最悪な展開となってしまう。担当者に相続人との交渉の術を伝授したところ、忘れない間に次の事件が起こってしまうため、良いのか悪いのかコツを掴んだように事後処理も慣れたものになっていった。それだけお亡くなりになる人が多かったということだろう。

新築物件が満室にならない

昨年人気エリアで新築が建設されると、引き渡しまでに満室になっていた。ところが大岡山徒歩10分内の新築であっても、引き渡し直前ながら申し込みがあったのはたったの2件。計6部屋の木造アパートだが、有名ハウスメーカーが間取りも工夫し、素人の目で見ても人気殺到物件になるはずだと確信した。

以前はあっという間に入居者が決まった新築もなかなか決まらない(写真はイメージ)
以前はあっという間に入居者が決まった新築もなかなか決まらない(写真はイメージ)

新築物件にしては賃料も高くない。それにも関わらず鍵引き渡しまで2週間という直前でも満室でないところが驚きだ。

大岡山といえば目黒線と大井町線が乗り入れ、アクセスはとてもいい。駅前に東京工業大学が鎮座するが、学生の質も高く活気があって城南エリアでは人気のエリアだ。

「自分たちも新築の物件でこんなに苦戦するのが初めてなんです」と担当者は言う。まだ学生たちの退出はなさそうだが、私立大学のエリアだと、学生が賃貸借契約を解約して実家に戻るケースが出始めている。

気になって賃貸のポータルサイトを検索してみると、駅近のタワーや新築物件にも空室が目立つ。住宅確保給付金も年内前後で支給期限が来る人も多くいるはずだ。今年の年末年始ごろには、部屋を失った賃借人が多く出てきてしまうのだろう。居住用の滞納相談も、春に比べれば1.5倍になった。

借りられない人たちと家賃収入が入らない家主。居住用にもコロナの影響がじわじわと出始めてきた今、これからの動きに注視していきたい。

執筆:太田垣章子(おおたがき あやこ)

章子先生
【プロフィール】
司法書士・章(あや)司法書士事務所
平成14年から主に家主側の訴訟代理人として、悪質賃借人の追い出しを延2000件以上解決してきた賃貸トラブルのエキスパート。徹底した現場主義で、早期解決のためにトラブルある物件には必ず足を運んできた。現場で鍛えられた着眼点から、賃貸トラブルの解決を導く救世主でもある。著書に「家賃滞納という貧困」(ポプラ社)「賃貸トラブルを防ぐ・解決する安心ガイド」(日本実業出版社)がある。

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