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「太田垣章子のトラブル解決!」不動産投資家は管理会社を大事に!その配慮が、物件の資産価値を決める

賃貸経営/トラブル ニュース

2021/01/21 配信

私が出会う家主から「管理会社に任せているから」と言う言葉を聞くことがある。でも、果たしてそれでいいのだろうか。

もちろん何も起こらなければ、結果オーライ。ただ今一度考えて欲しい。月々の数%の管理料で、自身よりも第三者が物件を愛してくれるだろうか。

そこまで求めるのは、酷な話である。管理会社の担当者も、皆このコロナ禍で頑張っている。その彼らを、何人の家主が労っているだろうか。人と会えば会うほど、感染のリスクを背負う。その矢面に当たっている担当者に、「ありがとう」と伝えているだろうか。

家主と管理会社は二人三脚。自身の財産を守れるのは、自分しかいない。当たり前なのだが、そこをもう一度考えて欲しいと思う出来事があった。

家主は認知症で成年被後見人に

友達の司法書士から賃貸トラブルの相談を受けた。彼女が後見人になっている認知症の家主の口座を確認したら、どうやら家賃が入っていないことが判明。どうしたらいいかという話だった。

色々と確認したら、やはり家賃は支払われていないようで、結局のところ明け渡しの手続きをしようと言うことになった。

同時に家主は自主管理だったので、家主の子供が、大手ハウスメーカーの管理会社に管理をお願いした。

コロナ禍で裁判所の動きがにぶく、訴訟手続きは通常より時間がかかってしまったが、なんとか賃借人側と和解が成立。強制執行にならずに、任意に退去してもらえることになった。

その鍵の受け渡しの日。私は現地を見て驚いた。

隣地との境界のブロック塀が、なんと完全に傾いている。しかも上の部分が一部崩れ、下に落ちていた。

完全に傾いてしまっているブロック塀。危険である
完全に傾いてしまっているブロック塀。危険である

以前横須賀でブロック塀が倒れ、下敷きになった女子高生が亡くなった事件があった。あれからさほど時間は経っていない。人々の記憶に新しい事件があったのにも関わらず、このブロック塀の傾きに違和感を今まで誰も感じなかったのだろうか。

ひとたび倒れてしまったら、大事故になる可能性がある。その時にいちばん責任を負うことになるのは、所有者なのだ。

鍵の受け渡しに来た管理会社の担当者に尋ねてみた。

「気がつきませんでした」という回答だった。

巡回はしないのかと確認すると、毎月しているし、先月の報告書も「問題なし」だったと言う。

ブロック塀がこの数週間で傾いたとは、どうしても考えられない。どこを見ているんだ……。そう思った次の瞬間、上を見上げてまた驚いた。

ずっと前からです

退去する1階の滞納者のすぐ上、2階の部屋のガラスが割れていたのだ。網入りガラスだったので落ちてはいなかったが、完全に割れていた。これもいつ割れたんだ?

その割れている状態から目が離せなくなった。

退去する滞納者が一言、「ずっと前からです」。その言葉で、立ち会いに来ていた管理会社の担当者は固まっていた。少なくとも気づいていない様子だった。そしてさらに驚くような言葉を発した。

「2階の入居者も何も言ってこないので」

とても悲しくなった。

家主は認知症。そういうことなのか……。

「管理会社に任せている」その言葉の裏には、「だから責任とってね」と言う意味も隠れているのだろうか。

どうか管理会社の担当者と、二人三脚と言うことを忘れないで欲しい。自分の財産は自分でしか守れない、それは当然の上で、自分が細々とした対応をしたくないから管理会社に任せる、そのスタンスでいて欲しい。

だからこそ管理会社の担当者を労ってあげて欲しい。管理会社の担当者と、常にコミュニケーションを取って欲しい。

ここから居住用も、家賃減額請求の波が押し寄せるかもしれない。その時にうまく乗り切れるかどうかは、家主と管理会社の担当者との連携プレーにかかっている。

矢面に立っている担当者を労いながら、それでも自分の物件は自分の財産として、しっかり自分の目でも確認する。担当者と常にコミュニケーションを取りながら、方向性を探っていく。丸投げにして、良いことは双方にとっても何ひとつない。

賃貸住宅管理業者の登録の義務づけが、いよいよ6月から始まる。家主と管理会社が二人三脚で、このコロナ禍と言う未曾有の状況の中で「生きる場」を提供するという崇高な業界を盛り上げて欲しいと思う。

執筆:太田垣章子(おおたがき あやこ)

章子先生
【プロフィール】
OAG司法書士法人 代表
平成14年から主に家主側の訴訟代理人として、悪質賃借人の追い出しを延2000件以上解決してきた賃貸トラブルのエキスパート。徹底した現場主義で、早期解決のためにトラブルある物件には必ず足を運んできた。現場で鍛えられた着眼点から、賃貸トラブルの解決を導く救世主でもある。著書に「家賃滞納という貧困」(ポプラ社)「賃貸トラブルを防ぐ・解決する安心ガイド」(日本実業出版社)がある。

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