• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

1,680アクセス

残置物処分の会社に聞いたトンデモ話Part.2. 強制執行日に暴れる入居者や、孤独死していた場合も!

賃貸経営/トラブル ニュース

2021/04/18 配信

前回は、購入した物件の残置物を安く処分する方法を、不用品回収や強制執行を手伝う会社に聞いた。

今回は、同社が強制執行を手伝った時の体験談を聞いてみた。

強制執行とは、家賃を長期間滞納している入居者や夜逃げした入居者から、法的措置に基づいて建物を明け渡しさせることだ。

強制執行ではないが、家の中に溢れた不用品を回収・処分した物件。
強制執行ではないが、家の中に溢れた不用品を回収・処分した物件。

強制執行時に、暴言を吐き、抵抗する入居者。
鍵を壊して入り、荷物を運び出すと・・・

まずは、「強制執行」に至るまでの簡単な流れは以下だ。

例えば、家賃滞納の場合。

入居者が3ヶ月以上の家賃滞納

未払い家賃の督促状を、入居者に送る

「内容証明郵便」で支払い督促を、入居者に送る

それでも支払いがない場合、「建物明渡請求」の訴訟をする

勝訴判決が出たら、強制執行へ

強制執行図

強制執行を断行するのは裁判所の職員(執行官)だ。執行官をサポートして、建物から残置物を運び出し、処分する仕事を補助業務という。

強制執行補助業務を行う株式会社リリーフの営業部長 須々木良隆氏に話を聞いた。

なお、強制執行を断行する前に、強制執行官は「催告書」を家に貼りに行く。催告書には「〇月〇日までに任意に退去して建物を明け渡しなさい」と書かれている。

建物の明け渡しを「催告」

↓約1ヶ月後
強制執行を断行

催告から断行日まで図

須々木氏が補助業務に同行して遭遇したケースを紹介しよう。

「家賃を払っていない」という自覚が全くない30代の独身女性がいた。

催告書を貼りに行った際も、「私は家賃をちゃんと払っている。遅れていない!」と言い張り、抵抗して家の中に入れてくれない。

執行官にもひどい暴言を吐いていた。

通常は、建物明け渡しの催告書が外部から見えない場所に貼るべく、執行官側が配慮をしている。

しかし、入居者が家に入れてくれない。仕方がなく、執行官は玄関ドア近くの目立たない場所に催告書を貼って帰った。

補助業務をするスタッフも、普通は催告時に執行官に同行して家に入り、どれぐらい家財や荷物があるかをチェックする。

量によって、断行日に必要なトラックやスタッフの人数を手配するためだ。

しかし、家に入れてくれないので、荷物撤去の見積もりができない。多分これぐらいの荷物があるだろうと仮定して、準備したそうだ。

ちなみに、もし中に入れたとしても、催告時には「物件内の写真を撮ってはいけない」というルールがある。

冷蔵庫の扉や、タンスの引き出しも開けてはいけない。入居者のプライバシーを尊重するということなのだろう。

そして、いよいよ強制執行断行の日。

前回同様、入居者は抵抗して、玄関の鍵を開けない。このことを予想していたので、鍵を開けるプロを同行させていた。

プロが鍵を壊し、執行官とスタッフが中に入った。

「弁護士を呼べ!」と叫び、暴れて抵抗する女性。

スタッフの1人が話し相手になり、なんとか家の外へ誘導している隙に、他のスタッフ達が荷物を運び出した。

荷物を大型ビニール袋に詰めて運び出している最中も、「それはゴミ袋に入れたらアカン!」と女性は大声で叫んでいたそうだ。

しかし、「荷物は無料で一か月間保管します」と伝えたら、急に静かになった。

「どうも荷物の保管にお金がかかると思い込んで、抵抗していたようです。

『無料で保管します』と言った途端、『じゃあ、これも保管して!』と言われて預かったものもあります(苦笑)」と須々木氏。

それほど無料の保管に拘った女性だったが、1ヶ月たっても、引き取りに来るという連絡がなかったという。そのため、保管期間満了で荷物を処分した。

倉庫に一時保管されている残置物やゴミ類。
倉庫に一時保管されている残置物やゴミ類。

他には、「透明人間」と喋る入居者もいたそうだ。50代の女性1人暮らしで、多分幻覚が見えていたのだろう。

催告書を貼りに行った日も、ボソボソと「透明人間」と話したり、スタッフにも「なぜ出ていかなあかんの?」と何度も質問してきた。

物件オーナーによると、入居時は普通だったそうだ。入居している間に、「透明人間」と喋るようになり、家賃滞納が続くようになったようだ。

強制執行時に暴力を振るいそうな入居者の場合は
近くの交番にスタッフを待機させる

入居者が興奮して暴力を振るい、強制執行時に危険な状態になるかもしれないと予想される場合もある。

その時は、スタッフの1人を近くの交番にスタンバイさせるそうだ。そのスタッフが警察官に事前に状況を説明しておく。

もし借家人が現場スタッフ達に危害を加えようとしたら、交番近くで待機しているスタッフに連絡。警察官に伝え、現場まで急行してもらうためだ。

「警察官は民事には不介入ですが、暴力沙汰が起これば公務執行妨害になりますから」

そして、暴力沙汰に発展しないよう、荷物を運び出す際には「武器になるようなモノ」は先に片付けてしまうそうだ。

強制執行がスムーズに行われるようにサポート
次の住まい探しに、役所に付き添うことも業務の一環

強制執行が断行される前に、須々木氏は役所に出向くそうだ。

「○○さんが○月○日に強制執行されます。住む所が無くなってしまうので、対応してあげてください」と伝え、相談しに行くのだ。

入居者本人を役所に連れていってあげることもあるという。

「強制執行の補助業務というのは、強制執行がスムーズに行われるようにサポートする仕事です。ですから、役所に相談に行って、次の住まいが見つけられるよう段取りすることも仕事なのです」

なかには生活保護費を役所からもらっているにもかかわらず、家賃を払わず、強制執行になる人もいる。

催告の段階で「生活保護受給者」だと分かれば、その時も須々木氏は役所に相談に行くそうだ。次の住居の対応をしてあげてださいと伝えるためだ。

本人が同意すれば、役所に連れていくこともある。

強制執行ではないが、家の中に溢れた不用品を回収・処分した物件。
強制執行ではないが、家の中に溢れた不用品を回収・処分した物件。

また、強制執行当日に家に踏み込んだら、入居者が家の中で亡くなっていたこともあった!

「催告の日には生きていたんですが・・・」と須々木氏。

すぐに警察を呼び、検死してもらった。

役所にも連絡し、家族がいるのかどうかを調べてもらう。

もし家族がいなかった場合には無縁仏となり、入居者の死亡により家賃保証契約が解除される。

家賃保証会社が訴訟を起こしていた場合は、強制執行自体が終了してしまう。

しかし、物件オーナーにとっては、建物明け渡しが完了しないと非常に困る。そのため、同社では物件オーナー負担でその後の対応を手伝ったこともあるそうだ。

家賃保証会社によっては、入居者が死亡していた場合に保証契約は解除するが、見舞金をくれる場合もあるらしい。

だが、強制執行の手続きの途中で、保証会社が倒産してしまったケースもある。そんな場合も、オーナー負担で強制執行を完了させたことがあるそうだ。

ところで、死亡した入居者に家族がいるかどうかを役所が調べて、「家族がいない」とわかった場合。

ほとんどの市町村では、無縁仏として納骨してくれるそうだ。役所によっては、住居の片付け費用も負担してくれる場合もあるようだ。

同社によると、家賃滞納から「強制執行」まで進むケースは少なく、ゴミ屋敷を片付けたいなど「任意撤去」の方が多い。

倉庫に一時保管されている家具家電などの残置物。
倉庫に一時保管されている家具家電などの残置物。

保証会社からの依頼で、夜逃げした後の物件で残置物撤去を手伝うなどだ。

夜逃げした入居者が、後でイチャモンをつけてくるようなややこしいタイプなら、保証会社も強制執行の判決までキッチリとって対応する。

しかし、裁判は時間も費用もかかる。そのため、保証会社からは任意撤去の依頼の方が多いという。判決を取る手間暇よりも、「テレビを返せ!」と言われたら新品を買って返した方が、保証会社にとっては安いからだ。

実際に、夜逃げした人から「荷物を返してくれ!」と言ってくる人は少ない。何十万も滞納した家賃を返してくれ、と言われる方が困るからだろう。

撤去して倉庫に保管しておいた荷物を取りに行きた人は、同社では今までに1人だけしかいなかったそうだ。

2tトラックに満載の残置物。
2tトラックに満載の残置物。

「でも、任意撤去は法的にはアウトです。ですから、個人オーナーから任意撤去を依頼されたことはありません」

物件オーナー側のリスク管理としては、入居審査をきちんとする、強制執行まで進まないように家賃の遅れにはすぐ対応する、普段から入居者と連絡を取る、などが重要だろう。

そして、家賃保証会社の保証内容も千差万別。大家仲間と情報交換しつつ、アップデートしていくことも大切だ。

入居審査はオーナーの「第六感」が大事!についてはこちら

健美家編集部(取材協力:野原ともみ)

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ