賃貸業界は、今が繁忙期真っ盛り。管理会社は入退出の対応に追われ、家主は「なんとか空室をここで埋めたい」そう思うはずだ。一方、賃貸トラブルの現場にいる私からすると、トラブルになる案件の多くは、入り口の部分に原因が潜んでいる。そこでまず今回は関係者の方々に、警鐘を鳴らしていきたい。
貸す時のツメが甘すぎる
賃貸トラブルの案件を受任する際、私たちは必ず関係書類を確認する。たとえば賃貸借契約書や入居申込書、提出される身分証明書等だ。特に重要なのは、賃貸借契約書。ところが大概、定型のもので工夫がされていない。これがそもそも問題なのだ。
ペット可物件を例にとってみよう。
ペット可物件とは特約のところに記載があるが、それ以外の縛りがないのが大半だ。ところが数メートルになる大蛇が逃げた、大きなイグアナが脱走したといった事件は、関係者を震撼させた。あれらの事件を、お忘れではなかろう。

あの一件で、ペットと言えば犬猫と限定的に考えるのは、間違いだったと気づいたはずだ。ならば『ペット可』とするのではなく、ペットの種類を限定する
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執筆:
(おおたがきあやこ)