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話題のイケア家賃99円部屋がお手本。10平米でも快適な部屋を作るイケアのインテリアマジックを解説

賃貸経営/商品・サービス ニュース

2021/12/20 配信

こちらが10㎡の部屋を入ったところ。どういう印象を持たれるだろうか?
こちらが10㎡の部屋を入ったところ。どういう印象を持たれるだろうか?

イケアが提案している、家賃月額99円で新宿にある10㎡のTiny Homesに住めるというキャンペーンが話題を呼んでいる。ロフト付きの3.5畳、広さを聞いただけで、その面積では住めないと思う人もいるかもしれないが、実際に家具その他が入った部屋を見るとそれが全くの思い込みに過ぎないことが分かる。意外なほど快適そうな部屋の作り方を見せていただいた。

コンパクトな部屋でも家具の使い方次第で快適に

部屋は洋室3.5畳でロフト付き。天井高があるのがポイント
部屋は洋室3.5畳でロフト付き。天井高があるのがポイント

新宿、10㎡で家賃月額99円という、多くの人に驚きを与えたキャンペーンはコロナ禍の影響で都市部で暮らす20代、30代の消費者が狭いスペースの部屋で長時間を過ごすようになり、ストレスを感じている現状を楽しく刺激的に解決するための方法を提案しようというもの。しかも、それを低コストで実現しようというのがイケアらしいところ。コロナ禍では経済的に影響を受けた若い世代が少なくないからである。

では、実際の部屋と限られた空間を暮らしやすくするための家具の使い方、考え方を見て行こう。知っておいて自分で実践するのもありだが、不動産所有者としては狭小物件に使い方の提案ができれば借りてもらいやすくなるというもの。また、狭い部屋を見た時に、それが使えるか、借りてもらえるようにアレンジできるかどうかを考える際の参考にもなるはずである。

いくつか、ポイントがある。もっとも基本的で大事な点は小さなスペースを「限られたスペース」と否定的に考えるのではなく、「可能性に溢れたスペース」と前向きに捉えること。言葉と意識を変えるだけで空間の見え方は変わるのである。

フレキシブルに使える家具がポイント

具体的なポイントとしてはまず、家具を配する時には単一の機能だけでなく、複数の機能を備えたmulti-functionな家具、ニーズに合わせてサイズや置き方などを調整できる柔軟性を持った家具を選ぶようにするのが良いという。

公開されたモデルルームに使われている家具としては伸長式のテーブル「MUDDUS/ ムッデゥス ドロップリーフテーブル」(ホワイト 5999円。価格は以下すべて消費税込み。価格は店舗によって異なる場合がある。また、イケアファミリーメンバーの会員価格と通常価格の2種類があり、記事では通常価格を記載)がある。

ロフトから室内を見たところ。意外に狭くは感じない。中央の白い机は伸長できるもの
ロフトから室内を見たところ。意外に狭くは感じない。中央の白い机は伸長できるもの

写真では中央、ソファの横に置かれている白い机で、壁に付けて置くと一人でパソコン作業をするのにジャストサイズに思えるが、天板を伸ばして使えば最大4人までが座れるデスクに。しかも、5999円というお手頃価格である。

これ以外にも伸長式のテーブルはサイズ、素材違いで複数用意されているのでシングルのみならず、カップル、ファミリーにも使い勝手が良いはずだ。

ワゴンなら使いやすい場所に移動するのも楽々。狭い部屋はもちろん、広い部屋でも使い勝手が良い
ワゴンなら使いやすい場所に移動するのも楽々。狭い部屋はもちろん、広い部屋でも使い勝手が良い

可動式といえば、思いつくのがキャスター付きで移動可能なワゴンだろう。モデルルームでは「TROTTEN/トロッテン ワゴン」(チャコール 9990円)が使われており、メモ用紙などの小物類などが置かれている。本来はオフィス用のワゴンのようだが、モノを整理して落ちないように置いておくための工夫があり、キッチンやリビングでの利用にも良さそう。

ワゴンは引き出し式のものから、作業用に使える板状のものまで多数の種類が揃っているのでどこで何のために使うかを考え、選び分けると良いだろう。

写真中央にあるソファはベッドにもなるタイプ。最近のソファベッドは一見それとは思えないものも多く、一度店舗で見てみたいもの
写真中央にあるソファはベッドにもなるタイプ。最近のソファベッドは一見それとは思えないものも多く、一度店舗で見てみたいもの

驚いたのはコーナーに置かれているソファがベッドにもなるタイプだということ。いかにもソファベッドというものではなく、雰囲気に馴染む、ちょうどコーナーに収まるソファなのだが、広げると十分なサイズのベッドになる。モデルルームに置かれている商品は「VALLENTUNA/ ヴァレントゥナ ソファベッドモジュール 背もたれつき」( ヒッラレド ダークグレー、65990円)というものだが、これも他に種類は豊富。

床面が狭ければ壁面を使う

また、この部屋はロフトがあることもあって天井高があり、壁面が広い。床面積が狭い分、壁を有効に使うことで収納量などを増やすことができると「IVAR/ イーヴァル 収納システム」が使われており、これも非常に参考になる。

壁面を上手に利用、高さをフルに生かしている
壁面を上手に利用、高さをフルに生かしている

写真で見て分かる通り、洋服、ファイルに小物類、デスクその他を上手に組み込んであり、壁面を無駄なく活用しているのである。ホームページ上の同商品のページを見ると引き出しから棚板、ボトルラック、フックとアレンジのための付属品が充実しており、使い方はその人次第だ。

ロフト部分。部屋に合わせた奥行きの収納をチョイス、上手に入れている
ロフト部分。部屋に合わせた奥行きの収納をチョイス、上手に入れている

ロフト部分はベッドマットが置かれた寝室になっており、デッドスーペースを活かした収納も置かれている。

照明で室内に奥行きを

複数の照明を使うことで部屋に奥行きを
複数の照明を使うことで部屋に奥行きを

それ以外で面白いと思ったのは照明。部屋にあらかじめ用意されている照明以外にベッドサイド、壁面、デスクサイドと照明が配されているのだが、これは陰影、明暗を作ることで空間に奥行きを与え、閉塞感を感じさせないための工夫だろうと思う。参考にしてみてはどうだろう。

もうひとつ、今回の件で思い出したのは以前、イケアの鏡が不動産オーナー間で大流行をしたことである。くねくねとカーブしたデザイン性のある鏡KRABB/クラブ ミラー(4ピース 1999円)で玄関脇に配し、出かける前に全身を確認できるようにという配慮をアピールするというものだった。その後しばらくは玄関脇にコートなどが掛けられるようにとフックを配するのも流行った。

ロフトからの全景。確かにコンパクトな部屋だが、無駄なく使われている
ロフトからの全景。確かにコンパクトな部屋だが、無駄なく使われている

最近はそうした細かい配慮の流行を聞かなくなったが、実際には様々な新しい、使える商品が続々登場している。改装その他の大きな点からの物件見直しはもちろんだが、小さな使いやすさの見直しも時々は意識してみても良いのではなかろうか。場合によってはステージングの際にサイズを意識した品を揃えてみる手もあるのではなかろうか。

問い合わせはイケア・ジャパン カスタマーサポートセンター 0570-01-3900

価格はすべて2021年12月時点のものです。

健美家編集部(協力:中川寛子)

健美家編集部(協力:中川寛子(なかがわひろこ))

中川寛子

株式会社東京情報堂

■ 主な経歴

住まいと街の解説者。40年近く不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービス、空き家、まちづくり、地方創生その他まちをテーマにした取材、原稿が多い。
宅地建物取引士、行政書士有資格者。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会会員。

■ 主な著書

  • 「ど素人が始める不動産投資の本」(翔泳社)
  • 「この街に住んではいけない」(マガジンハウス)
  • 「解決!空き家問題」「東京格差 浮かぶ街、沈む街」(ちくま新書)
  • 「空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる がもよんモデルの秘密」(学芸出版)など。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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