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少子高齢化時代の街づくりは「コミュニティ化」がカギ!

賃貸経営/まちづくり ニュース

2020/10/01 配信

日本は人口減少の真っただ中。かつて、人がいなくなるのは山間の限界集落というイメージだったが、いまでは多くの地方都市が、人口の流出・減少の危機に直面している。

これに対して、全国各地の自治体やNPOなどが、さまざまな取り組みを進めているが、今回はそのなかから、地域の「コミュニティ化」について取り上げよう。人のつながりが街の活性化に寄与している。

核家族化などで、希薄になっていた地域のコミュニティ。昨今は誰もが立ち寄れる場所を作り、人と人のつながりが戻りつつあるエリアがある。
核家族化などで、希薄になっていた地域のコミュニティ。昨今は誰もが立ち寄れる場所を作り、人と人のつながりが戻りつつあるエリアがある。

福祉系のコミュニティ施設が
地域住民のつながりを取り戻す

高齢者が増えるに伴い、認知症患者も増加しているのは、ご存じの通り。かつては、病院で長期入院することが多かったが、いまは高齢化で患者数全体が増え、社会保障費を抑える観点から、医療の場は病棟から在宅へ移りつつあり、自宅やグループホームなどの高齢者施設で過ごす認知症患者は少なくない。

これにより、全国各地でその数を伸ばしているのが、認知症の人やその家族、地域住民が集まり交流する認知症カフェだ。オレンジカフェ、物忘れカフェ、ケアラーズカフェとも呼ばれている。

古いデータになるが、「認知症介護研究・研修仙台センター」の報告書によると、2017年度末時点で全国に5800か所あり、いまはさらに増えているだろう。

カフェと名付けられているが、飲食店である必要はない。どちらかというと、誰もが立ち寄れるコミュニティスペースのような感じで、開設者は社会福祉法人や医療法人、自治体、NPO、個人などさまざま。会場もカフェやレストラン、個人宅、介護施設の共有スペースや公民館など、とくに決まりはない。

日本では認知症患者の数は増えていて、5年前は517万人だったのが、2020年には602万人に達する見込みで、じつに高齢者の6人に1人が認知症という計算(生命保険文化センター資料より)、今後も右肩上がりを続ける見通しだ。認知症カフェに対するニーズが高まるのは明白で、政府は2020年度末までに、全市町村での設置を目指している。

シニア向けのコミュニティ施設だけではない。日本では格差の拡大、家庭の貧困化が進んでいて、2018年時点で子ども(17歳以下)の貧困率は13.5%。7人に1人の子供が貧困状態だ(厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査」より)。

満足に食事ができない子どもが安心して食べられる場として、地域住民や自治体などが主体となり、無料もしくは低価格で子どもたちに食事を提供する、子ども食堂もいまは増えていて、昨年時点で全国に3700か所以上がある。

子どもの7人に1人が貧困状態という日本。子ども食堂は食事を提供するだけでは七区、地域のコミュニティとしても機能している。 出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査」より
子どもの7人に1人が貧困状態という日本。子ども食堂は食事を提供するだけでは七区、地域のコミュニティとしても機能している。
出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査」より

子ども食堂は、飲食店や公共施設を会場にして定期的に開催。マンションの一室を借りて実施する団体もある。やってくるのは子どもだけではなく、帰りが遅い会社員、子どもを迎えに来る親、ボランティアの人などさまざまで、地域住民のコミュニケーションの場としても機能している。

子ども同士、大人同士、子どもと大人が顔見知りになることで、街では挨拶をしあったり世代間の交流が生まれたり、防犯効果にもひと役買っている。

また、最近は子育て中の親子や乳幼児が対象の親子カフェも、子どもの遊び場、地域のコミュニティになるとして人気だ。普通の飲食店だと子連れでは入りにくい、子守に夢中でゆっくり食事ができないといった親に好評で、民間による経営や保育所が併設したり、自治体が支援を行うケースもある。

少子高齢化かつ共働き世帯が増えている日本において、こうした場所はかなり重宝される。住民同士が交流を図ることで、地域のコミュニティが維持・発展する可能性を秘めている。

住まいの一部を地域に開放
空き家の活用法としても注目

住宅などの一部を開放し、週末限定のカフェやギャラリー、イベントスペースとして活用したり、裁縫教室や料理教室を開くなど、コミュニティの場として活用する「住み開き」という取り組みも、近年は注目を集めている。

アイデア次第で自宅やオフィス、空き家などを有効に活用でき、新たなコミュニケーションの場になるとして、全国的に広がりを見せているようだ。

実際の用途としては、アートなどのギャラリー、趣味の教室、カフェや雑貨のショップなどが目立つ。コミュニティであると同時に、特技を活かして副収入を得たいというニーズも叶える。テナントを借りてお店を開くには地代をはじめ、かなりのコストがかかるが、自宅を使えばそうした心配はない。合理的な家の活用方法だ。

例えば、東京都小金井市は盛んなエリアで、月に1回自宅と庭を開放し誰でも立ち寄れるコミュニティスペースとして活用する家庭があったり、家主が妖怪話を語ったり、庭先で農家が無人販売、自家焙煎のコーヒーを毎週販売するご夫婦がいたりと、ユニークな取り組みが目立つ。

こうした取り組みが地域の活性化になるのは、言うまでもない。住民たちが顔見知りになれば地域運営がスムーズになり、防犯力はやはり高まるだろう。SNSや口コミで話題が広がると、観光スポットになる可能性もある。

人と人のつながりが生まれることで
地域は息を吹き返す

地域のコミュニティ化は、少子高齢化を迎える日本の構造的課題を、少しでも解消するのに役立つはず。いまは新型コロナの影響で、住民同士が対面でコミュニケーションしずらいが、コミュニティがつながっていれば非対面でも連絡を取り合い、街の運営もしやすくなる。顔見知りの関係の強さを再認識した人たちは多く、地域コミュニティ街づくりのカギを握っている。

地域に物件を持つ賃貸オーナーが地域貢献のために始めたり、実施者に物件を貸しても良いだろう。空室になった家を期間限定のイベントスペースにしたり、週末だけ飲食店などをしたい人にレンタルしても構わない。

取り組みを通じて街自体が面白く魅力的なエリアと認知されると、住みたい人だって増えるかもしれない。いつの間にか失われていたコミュニティを取り戻すことが、賃貸経営にプラスに働く可能性はある。

地域が賑やかで、住民がつながり安心・安全な街になっていくと、人口の流出・減少にも歯止めがかかり、何よりも社会貢献になる。街づくりに興味があるなら、トライしてみてはいかが?

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

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