東京都東久留米市。西武池袋線ひばりが丘、西武新宿線花小金井など複数の駅が利用できるものの、どの駅からも歩くと30分前後とかなり遠い場所にこの3月、全7戸の新築アパートが誕生した。施工は積水ハウス。建物だけで考えると、さほど変わったところはない。
だとすると、一般的に言えばそのような立地で決まるのは難しいはずだ。なにしろ、新築アパートの過剰供給はニュースにもなっている通り。東京都や神奈川県でも3割が空室というのである。
だが、こちらの物件ツクルメは立地的に非常に不利と思われる場所ながら、そして賃料的には相場より1万円程度は高いものの、完成から1カ月以内で満室となった。加えてメディアに取り上げられるなど、話題になりつつもある。どこに違いがあるのか。
■明確なコンセプトがあれば人は集まる
大きいのはコンセプト、オーナーの思いが明確であること。この物件のオーナーは江戸時代にこの地に入植した家族の12代目で、一面にススキが生い茂る原野を開墾してきた。その土地を大事に思い、未来に継承していくことを意図し、雑木林に向かいあう形でこの物件を企
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