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「古い」が新しい!賄い付き古民家共用部が人気。内見即決も出る「食」の強みとは

賃貸経営/空室対策 ニュース

「賄い付き」といえば、昭和の時代の下宿をイメージする人が多いのではなかろうか。今どき、そんなモノが受けるわけがないと言われそうだが、これからの賃貸経営では意外に食がキーワードになってくるかもしれない。

たとえば有名なところではトーコーキッチンがある。ご存じのように不動産会社が入居者向けに作った食堂で、安価で安全な食事を出すと評判になり、今では食堂利用を前提で部屋を探す人、同社に管理してもらうこと前提で物件を買う投資家なども出ているほど。地域にも若い人が増えた。

そして、今回、ご紹介する向ケ丘遊園のクロスコート向ケ丘にもそうした、地域を変えそうな予感がある。同物件は築50年の母屋+賃貸住宅と全戸賃貸の1棟、計2棟全20室からなっており、母屋部分は共用部という贅沢なつくり。

さらに3月からはオーナーの親族にあたる管理人兼料理人夫妻が早期に定年退職、物件に住みこむことになり、賄いがスタートした。しかも、金額を聞いてびっくりである。朝食200円、夕食500円なのだ。その金額で和食の板前が丁寧に作る、栄養バランスにも配慮のある料理が提供される。

顔を見てから味噌汁の味噌をとくようにしているなど丁寧な仕事ぶり
顔を見てから味噌汁の味噌をとくようにしているなど丁寧な仕事ぶり

場所は共用部キッチンと続く12畳ほどの和室で、平日の朝は7時〜9時、夜は19時〜21時までが食事タイム。朝は前日の昼までに、夜は当日昼までに食事を利用するかどうかを連絡することになっており、夜、間に合わない場合には11時までなら弁当にしてもらえるという至れり尽くせりのサービスになっている。

取材にお邪魔した際の夕食。これだけの料理が500円である。しかも、美味しい!
取材にお邪魔した際の夕食。これだけの料理が500円である。しかも、美味しい!
朝食の例。日替わりでサンドイッチになったり、マフィンになったりとメニューのバリエーションは豊富
朝食の例。日替わりでサンドイッチになったり、マフィンになったりとメニューのバリエーションは豊富
弁当にしてもらうとこんな感じ。選ばれるはずである
弁当にしてもらうとこんな感じ。選ばれるはずである

加えていつも、食堂に誰かがいるという安心感もある。一人暮らしでコンビニ弁当を無言で食べる生活から考えると、はるかに人間らしくもあり、取材時に夕食を取りに来た青年は実に楽しそうだった。

だが、その金額でやっていけるのかという疑問が湧く。「もちろん、食事単体では赤字ですよ」とオーナーの夏山栄敏氏。だが、築50年、専有面積14〜15uの相場が2〜3万円という地域で賃料4万円台、管理費5000円といった設定で埋まっていることを考えると、全体ではペイしているという。

確かに内見に来たその場で食事を見て即決という人もいるというから、他との差別化には大きく貢献している。ただ、地元の不動産会社にはその良さが伝わっていない。

「魅力を伝えるチラシを作って不動産会社回りをしたのですが、築年数、専有面積、家賃だけで思考停止。そんなに高い物件が決まるわけないと自動的に思ってしまうようです」。

では、どこ経由で決まっているかといえばシェアハウスを扱うひつじ不動産。クロスコート向ケ丘は全室にキッチン、浴室などがあり、普通のアパートである。だが、共用部があれば掲載は可能なのだとか。同サイトに掲載して以来、順調に空室が埋まっているそうだ。

もうひとつはフェイスブック経由。面白い物件は情報として拡散するらしく、全く知らない人たちからの連絡があり、そこで決まるというケースも。従来のように不動産会社に頼めば良しという時代では無くなっているというわけだ。

2019年3月末現在、20室のうち、14室が埋まり、2室に申込みが入っており、残りは4室。だが、どうせ食事が出るならもっと利用者を増やしたいとは思わないのだろうか。

「ここは一種住専の地域。本来であれば食堂は作れないのですが、入居者に限定して食事を提供する、賄いという形で許可が出ました。そのため、外の不特定多数に提供するわけにはいかないのです」。

ワーキングスペースとして用意された部屋。最近増えている、第二の書斎代わり、仕事部屋代わりとしてのニーズが見込まれる
ワーキングスペースとして用意された部屋。最近増えている、第二の書斎代わり、仕事部屋代わりとしてのニーズが見込まれる
変わった作りの和室もある
変わった作りの和室もある

ただ、手はある。今後、共用部をレンタルスペースとして貸し出す予定があり、そこの利用者にコーヒーその他を提供するというのだ。レンタルスペースは現在10畳、8畳、6畳、4.5畳の4室があり、うち、8畳はワーキングスペース仕様。残りは和室になっており、仕事ではもちろん、それ以外での用途も見込める。部屋数以上に利用者を増やすことは可能であり、レンタルが順調にいけば食と空間との相乗効果が期待できる。

わずか1カ月弱で9部屋を決める食の威力。場所と人材が揃わなければできない手だが、シニア層の人材に目を付ければ他でもやりようはある気がする。

ちなみにここまででも十分、独自の経営と思うが、夏山氏はさらに1室をマンスリールームとしてお試し居住ができるようにと考えているという。地域や物件との相性は必ずあるわけで、それを見極めるため、1カ月のお試し滞在を可能にするというのである。すでに身の回りの品だけで滞在できるように部屋を設えつつあるという。攻めの経営である。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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