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すぐ決まる部屋、長く住んでくれる部屋を生み出す技。契約率96%のレシピとは?賃貸住宅専門家具レンタルで空室対策

賃貸経営/空室対策 ニュース

約1時間の講演では熱心にメモを取る人が目立った
約1時間の講演では熱心にメモを取る人が目立った

春のオンシーズンを前に空き家対策を検討している人にぜひ、参考にしていただきたいのがステージングだ。2019年11月23日に開かれた不動産活用ネットワークのイベントで代表の空間工房取締役の森山由佳氏に話を聞いた。以下、役立つポイントをご紹介しよう。

生活するイメージを明確化、「借りたい」と思わせる

ステージングとは部屋に家具や小物類を置くことにより、その部屋での暮らしをイメージさせ、借りてみたい、住んでみたいと思わせることを言う。そのため、ステージングが特に有益な部屋は使う方のイメージをしにくい部屋ということになる。

森山氏があげるステージングに向く部屋は以下の5種類。

@変形な部屋

⇒家具の配置が思いつかず、使いづらいのではないかと敬遠されがち。どう置けば良いかを具体的に分かってもらうようにする

Aデッドスペースのある部屋

⇒使いにくい、無駄になると思われがち。そこで逆にそのスペースがあることが生活を豊かにするということを伝えるようにする

広い土間があるのが特徴だが、どう使っていいか、考えてしまう人もいそうな間取り
広い土間があるのが特徴だが、どう使っていいか、考えてしまう人もいそうな間取り
土間の近くにキッチンがあることから、その一画をダイニング的にする使い方を提案した
土間の近くにキッチンがあることから、その一画をダイニング的にする使い方を提案した

B個性的な色遣いの部屋

⇒最近流行のアクセントクロスの貼られた部屋はそこに自分の持っている家具が合わないのではないかという懸念を呼び起こすことも。その不安を除去するような配置を意識する

C広めのワンルーム

⇒手持ちの家具では持て余してしまうのではと思われがち。少ない家具でもバランス良く置けることを提案する

D家賃高め、始めて2人暮らしをする人向けの広い部屋

⇒経験のない2人暮らしをリアルにイメージできるような配置で気持ちを高めていく

それ以外でも狭い部屋、暗い部屋などそのままだとマイナスのイメージを持たれやすい部屋の場合にはそれを逆転させるステージングが必要になる。森山氏の挙げた例でなるほどと思ったのは北向きの狭い部屋にあえて間接照明を置き、暗さを楽しむ、雰囲気に変える部屋にしたというもの。マイナスも見方を変えればプラスに転じさせられるのである。

北向きの暗い部屋。このままでは決めてもらいにくい
北向きの暗い部屋。このままでは決めてもらいにくい
そこで敢えて間接照明の、夜の雰囲気のモデルルームに
そこで敢えて間接照明の、夜の雰囲気のモデルルームに

住む人の「ペルソナ」を明確にする

ステージングを始める前に必ずやっておきたいことは住む人を想定、その人の「ペルソナ」を細かく設定することだ。年齢、性別、職業、年収、家族構成、部屋での過ごし方、休日の過ごし方などなど、細かく決めれば決めるほど良いという。

と聞くとターゲットを絞り込まないほうが広く集客できるのでは?と考える人もいるだろう。もちろん、そうした考え方もあろう。だが、森山氏が挙げた例を見れば効果は一目瞭然だ。それは以下のコピー。

@この物件は使いやすいワンルームです。

A働く女性が抜群に住みやすいセキュリティのワンルームです。

Bフリーランスの男性が家でも仕事ができる静かな環境のワンルームです。

ABは受け取る人によって印象が変わるものの、いずれの場合であっても@よりは多くの人に響くことは間違いない。@は誰にでも受けることを考えた結果、誰にも響かないありきたりな言葉になってしまっているのだ。

これをカクテルパーティー効果というのだとか。多くの人が集まる賑やかな場でも、人は自分の名まえや関心のあるキーワードであればきちんと聞き取れるものだそうで、いかに引っかかる言葉を作るかがステージングの第一歩というわけである。

具体的には現在入居している人から考える、周辺に借りている人から考える、物件の特徴から考えるなど様々なやり方があるとのことで、どれだけ的確なペルソナ設定ができるかが肝になる。

住みたくなる部屋、行ってみたくなる部屋の違いとは?

ペルソナを設定したら実際のステージングに入るわけだが、そこで知っておきたいのは住みたくなる部屋と行ってみたくなる部屋の違いである。インスタなどで映える部屋が後者で、広告用の写真を考えれば分かりやすいだろう。その場合には実際の使い勝手よりも写真として見た時にカッコよく見えることがポイントだ。

一方の住みたくなる部屋は実際に行ってみて、使い勝手が良さそう、広く見えるなどといった入居の決め手になるステージング。同じ家具、小物を使っても配置を変えるだけで見え方、効果は変わるのでどちらを狙って作るのかを意識、その上でのステージングにしたいところである。

また、住みたくなる部屋という意味では「簡単に真似できそう」「ここに住んだら自分もやってみよう」と思わせることも有効だという。具体的には玄関から丸見えの部屋にカラーボックスを置いて目隠し兼収納にするなど。これによって室内が丸見えという欠点をクリアできるだけでなく、これならできる!と思わせることで、だったらこの部屋に住もうという決断に繋がるのである。

カラーボックスを使った簡易カウンターの例。これなら真似できると思ってもらうことが大事
カラーボックスを使った簡易カウンターの例。これなら真似できると思ってもらうことが大事。真ん中にはゴミ箱も置いて、実用性もアピール
反対側から見るとキッチンの目隠しになっていることが分かる
反対側から見るとキッチンの目隠しになっていることが分かる。右手のカウンターの上にあるのは部屋ごとに作るというPOP。オーナーから部屋を訪れた人への手紙という形で内見に来ていただいた感謝、この部屋の特徴などが書かれているという

もうひとつ、面白いと思ったのは部屋の使い方や特徴、工夫の仕方、まちの紹介、オーナーの想い、物件名の由来などを書いたPOPを室内に用意することで、入居希望者と対話、それが単身者、ファミリー問わず、住みたくなるステージングになっているということ。こうしたPOPを室内に用意することで内見時の滞在時間が長くなり、決まりやすくなるという。「内見が宝探しのように楽しい時間になる」というのである。

長く住んでもらうためのステージングも

一般にステージングは決めるためにやるものと認識されているが、森山氏は長く住んでもらうためのステージングも行っている。これには単身者、ファミリーそれぞれに受けるものがあるそうで、単身者向けにはまちを知ってもらうための街紹介チラシが効果的だという。

それに対してファミリーの場合には入居者限定のイベントが響くという。といっても入居者が集まって鍋を作る程度の簡単な内容で良く、子どもがいると参加の敷居が下がる。何度か、顔を合わせることで仲良くなっていけば物件に愛着が生まれ、長く住むことになるそうだ。

空室250件以上を満室に導き、契約率96%という実績は伊達ではない。モデルルームを作りさえすれば決まるという時代ではないことを考えると、どれだけ戦略的に置くか、見せるか。参考にすべき点は多い。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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