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動画作成に賃貸ニーズあり。入居者と協業、スタジオを作って空室解消。互いのビジネスにプラスに

賃貸経営/空室対策 ニュース

2020/07/20 配信

コロナ禍で動画配信が増加している。株式会社AJAの調査によれば、全体の52%が外出自粛以前に比べて利用頻度が増えたと回答しており、それに応じてチャンネルを開設する人も増えている。ヨガや各種エクササイズなどこれまでリアルに行われていたレッスンをオンラインに変えた例などもよく聞く。

当然、それに合わせて動画撮影のためのスタジオのニーズが増えている。

オリエンタル・サンの山田武男氏は先日、YouTube撮影のためのスタジオにある法人に五反田の賃料約60万円のオフィス物件を仲介したというが、業績好調の同社にとってはこれが自社で運営する2件目のスタジオになるのだとか。テレワークでオフィスニーズの消失が囁かれる中、違うニーズが勃興しつつあるのである。

空室を動画撮影スタジオに

そのニーズを捉え、山田氏は神田駅前にあるビルで入居者と空室を利用、新しいビジネスを始めた。ふたつ、ある。ひとつは入居者である映像制作のプロ・イサオスタジオの知名功氏と組んで、隣にあった空室を動画スタジオに変えたこと。部屋の広さは全体でもわずか23uほどで、スタジオ部分は4畳半ほどに押入れというコンパクトさだが、一人で座って喋る、二人で向き合って対談するには十分な広さなのだという。

和室の畳の上に床材を置き、壁を白く塗っただけ。背後は押入れ。テレビ局のスタジオにも様々なモノが置かれているが、あれは奥行きを出すため。壁だけだとのっぺりして見えるため、押入れ分の奥行があり、モノが置かれているだけでも効果はあるそうだ
和室の畳の上に床材を置き、壁を白く塗っただけ。背後は押入れ。テレビ局のスタジオにも様々なモノが置かれているが、あれは奥行きを出すため。壁だけだとのっぺりして見えるため、押入れ分の奥行があり、モノが置かれているだけでも効果はあるそうだ

骨盤セルフケア専門家の山口ひろみ氏が毎週水曜日に生中継している「骨盤お悩み相談室」という番組の収録を見せていただいた。テレビその他の収録の感覚でその場にカメラマンがいて撮影をするのかと思いきや、カメラマンの知名氏は隣室の機械の前。山口氏が一人でスタジオで話をするのを隣室から撮影するのである。

知名氏が借りたオフィス。スタジオの隣にあり、所狭しと機材が置かれている。撮影だけではなく、編集やシステム構築などまで一人でできるため、こうした作業が可能なのだという
知名氏が借りたオフィス。スタジオの隣にあり、所狭しと機材が置かれている。撮影だけではなく、編集やシステム構築などまで一人でできるため、こうした作業が可能なのだという

しかも、2台置かれたカメラのうち一台は隣室からの操作で手元や足元などにズームアップも可能。たった一人でテロップなども入った、まるでテレビ番組のようにしっかり本格的な番組が製作できるのである。

不動産会社からビジネスの提案

以前、シェアオフィスを借りていた知名氏はそろそろ固定の部屋が欲しいと偶然、オリエンタルサンが扱っていた部屋に入居。その時点ではスタジオをやるつもりは毛頭なく、山田氏から「隣が空いているのでスタジオとして使いませんか?」と声を掛けられ、びっくりしたという。普通の不動産会社は仲介後、入居者と付き合うことはない。ましてや、入居者に声をかけて一緒にビジネスをしましょうよというケースはほぼないはず。

だが、山田氏が声を掛けたことで空室は埋まり、知名氏のオフィスは新しいビジネスの拠点にもなったわけで、双方ともにプラスをもたらすことになった。

使っているスペースは元々住宅だった空間でスタジオ部分は畳の上に床材を置き、押入れの襖を撤去して内部にペンキ塗り、入口部分は床材を剥がしてペンキ塗りだけで改装。リアルに人が来ない空間であれば表面的な改装だけでも十分に行けるのである。

また、改装時、最初からプロのカメラマンがいたことで、適切な照明が用意でき、それによって動画の仕上がりが素人とは一線を画すことになった。ちなみに動画の質には照明とマイクが大きく影響するのだとか。このあたり、知識、ノウハウが大きなポイントというわけだ。

不動産会社が借りたスタジオを借りる人が運用

そして、もうひとつは取材当日に番組を収録していた山口氏が同じ建物の1フロア下の階にスタジオを構えたこと。ここも23uほどの細長い、ごく普通の部屋でそれをDIYしてペンキを塗り、壁に鏡を設置した。

借りたのはオリエンタルサンである。それを山口氏がスタジオとして利用、さらに山口氏が利用しない時間は山口氏が窓口になって他の人に貸すという形になる。

これがヨガなどを中心にした貸スタジオ。DIYでプロに頼むより安く仕上げた。普通のオフィスと比べても鏡がある以外変わったところはなく、どちらとしてでも使える
これがヨガなどを中心にした貸スタジオ。DIYでプロに頼むより安く仕上げた。普通のオフィスと比べても鏡がある以外変わったところはなく、どちらとしてでも使える

「山口氏はこれまであちこちのスタジオを借りてレッスンをしていましたが、今回、ここに拠点を構えることになり、自分が使わない時間は外に貸し出すことに。1日8時間で月に250時間使える時間があるとして、山口氏が使うのは40時間。残りの210時間を貸し出せたら、そこからの収益は弊社と利益シェアすることになります。

山口氏には清掃、予約の管理などの雑務が生じますが、うまく稼働すれば彼女は賃料を払わずにスタジオを利用できることになり、それ以上に売り上げが上がるかもしれません。また、上のスタジオで動画を撮影、配信することで一人で撮影していたよりもハイクオリティの動画が配信でき、それによって山口氏のブランド力がアップ、スタジオに通う人も増えるはずです」。

山口氏に聞くと、以前はブログで集客していたが、それが動画、しかも高品質な動画になることで体験レッスンや問合せが減り、直接レッスンの申込みをする人が増えるなど手間は減り、利用者は増えるという好循環が生まれているという。

不動産だけでなく、不動産と人も仲介

不動産会社が入居者と空室、入居者同士を繋ぐことで新しいビジネス、既存ビジネスのパワーアップが計れているのである。これまでの不動産会社は客が来るのを待ち、情報を右から左に流すことを仕事にしていたと思うが、そうした受け身の姿勢だけでこれからも生き残っていけるか。そう考えると、自ら仕事を生み出すことも必要になっていくはず。そしてもちろん、そのやり方は不動産会社に限らず、であるはず。

ちなみに山田氏によると、今問い合わせが多いのは動画スタジオに加え、プライベートジムだという。三密が起こりかねないスポーツクラブには行きたくない、だが、身体は動かしたいという人に受けているのだろう、それほど広くないスペースからも始められることを考えると、一般の住宅、オフィスでも立地次第ではこうした使い方もあり得るはずだ。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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