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【初心者向けDIY講座】床材はフローリングか、CFか、フロアタイルか。コスト、メリット、デメリットは?

賃貸経営/DIY ニュース

2021/11/13 配信

賃貸物件の床をDIYしようと考えたとき、初心者の方は「床材って色々種類があるけど、何を選べばいいの?」という疑問にあたるのではないだろうか。

今回は、一般的な床材の選択肢として考えられる「フローリング」「クッションフロア」「フロアタイル」の3つについて、それぞれの特徴、施工性や価格などをまとめたので、床材選びの参考にしていただければ幸いだ。なお、今回は主に木造戸建住宅での場合を想定している。

いずれの選択肢においても、下地については同様に考えて差し支えない。洋室の場合、既存の床の状態がよく、その上に直接重ね貼りできればもっとも労力が少ない。

小、中程度の劣化であれば厚さ12mm程度の合板を重ねたうえで(捨て張り)、さらに床材を重ねていく。重ねた分だけ床の高さが上がることになるので、建具や他の部屋等との取り合いには注意が必要だ。

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フローリングに合板を捨て張りした上にクッションフロアを敷いている

既存の床の劣化が激しい場合は床を撤去し、根太(ねだ)という床を受ける下地のワクからやり変えなくてはならない。ここまでくると、いよいよ初心者DIYの域を超えてくる。建物の安全性の観点からも、プロの力を頼った方が賢明だろう。

和室を洋室化する場合は畳を撤去したところに根太を設置し、その上に床の下地となる合板を捨て張りしてから床材を仕上げることになる。

木の質感を求めるならフローリング
施工難易度や価格はやや高め

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ホワイトウッド系の複合フローリング

・フローリングの特徴

フローリングとは言わずもがな、木材を使用した床材である。多くの方にとって、もっとも馴染みのある素材だろう。

こだわりのマイホームなどでは天然木をそのまま加工した無垢フローリングが人気だが、賃貸の場合は薄い板を重ねて作られた複合フローリングを選ぶことになるだろう。

複合フローリングの中でもさらにいくつかの種類があるが、木目などをデザインしたシートを下地に張り合わせたタイプが一般的であり、コスト面でもっとも優れる。

・フローリングの施工について

複合フローリングは一般的に12mmの厚みがあり、もっとも強度に優れる。既存の床の上から貼ることで、床の強度アップが期待できるだろう。

ちなみに、根太の上に直接フローリングを張る根太張り工法ならば捨て張りを省略できるが、強度はやや心許なくなってしまう。

フローリング施工の大まかな手順としては、端の部分の幅が極端に狭くならないように割り付けを行い、端から一列ずつ床用ボンドとフロア釘を用いて貼っていく、という流れになる。

フローリングにはさねと呼ばれる凹凸があるので、隙間なくはめ込みながら釘を斜めに打ち付けていく。部屋の端や凹凸部分のカットはのこぎりやのみを用いて行う。材料の厚みがあるので、綺麗にカットするのはやや難しいだろう。

・フローリングの価格について

12mm厚フローリングのインターネット参考価格は、安いもので大体1㎡あたり3千円程度~となる。1坪あたりだと1万円で、6畳の部屋ならば3万円といったところか。

実際には部屋の形状によって材料のロスが多少出るので、その分を見越してやや多めに購入する必要がある。

コスパに優れるクッションフロア
DIY初心者にもおすすめ

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ホワイトウッド系のクッションフロア

・クッションフロアの特徴

塩化ビニル樹脂でつくられたシート状の床材で、よくCFと略される。長尺シートというよく似た商品もあるが、こちらは店舗や施設の床などによく使用されるものだ。賃貸住宅で用いるなら、厚さ1.8mm~2mmほどの住宅用CFを選ぶことになるだろう。

防水性に優れるため、一般住宅においても洗面所、トイレやキッチンなどの水回りなどで積極的に採用されている。

デザインの豊富さも魅力で、木目調のものはもちろん、石目調・タイル調のものからデザイン性の高い幾何学模様まで、ありとあらゆるラインナップが存在するので、物件をおしゃれに作り込むのにも向いている。

質感がチープにならないかが心配な方もいるかもしれないが、実際使ってみると、思った以上に気にならないものである。

ただ模様がべったりとプリントされているわけでなく、リアルな質感が追求されているため、部屋の全面に使ったとしてものっぺりとした印象にはならないはずだ。

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少なくとも遠目ではあまりCFとは分からない

耐久性はどうしても他の素材に比べて劣ってしまうため、やや短いスパンで交換時期がきてしまうことは否めない。

・クッションフロアの施工について

CFは、他の床材の選択肢に比べて、圧倒的に手数が少なくて済むのがありがたい。凹凸の少ない6畳の部屋であれば、幅182cmのCFを2列敷くだけで済ませられるからだ。

やや大きめにカットして仮置きしたCFを、一枚の半分ずつ専用のボンドか両面テープを用いて接着し、隅に合わせてカッターでカットした後ローラーでコロコロしながらしっかりと圧着させていく、というのが大まかな施工の流れとなる。

ボンドは乾くまで多少のズレを修正できるが、両面テープだとすぐに接着するので修正が効きにくい。価格、施工性の双方の観点から、広い箇所はボンド、狭い箇所は両面テープと使い分けると良いだろう。

注意点としては、CFはその薄さから、下地の凹凸を拾いやすい。合板の上に施工する場合は継ぎ目やビス穴をパテ埋めして平滑にしておく必要がある。

既存のフローリングの上に施工する場合も、ものによっては全面にパテ処理をして目地を埋めておかないと、後々目地が浮いてきてしまう恐れがある。

その他の注意点として、施工時には長袖長ズボンなど、肌の露出を抑えた格好で臨むことをおすすめする。

CFの裏側にはグラスウールという細かいガラス繊維が全面にくっついており、これが肌にくっつくとチクチクとした痛がゆさを発生させることがあるからだ。しかもこの痛がゆさはちょっとやそっとでは取れないため厄介である。

薄いシートとはいえ、幅も尺も大きいのでそれなりの重量になるため、抱き抱えるようにしながら取り扱うことになる。軽装で臨めば、たちまち全身チクチクまみれとなってしまうので気をつけよう。

・クッションフロアの価格について

1.8mm厚クッションフロアの参考価格は、1㎡あたり600円程度~で、1坪あたりだと2000円。フローリングと比較するとかなりの価格差だ。

6畳の部屋に貼る場合、182cm幅のCFがロス分も見越して6~7.6mほど必要となる。送料等を勘案しても7、8千円程度で買えてしまうだろう。

初めての場合はこれに加えて接着剤や道具などが計4、5千円といったところだろう。

いずれにせよ、想像よりずっと安く感じられるのではないだろうか。

価格もお手頃でありながら
質感と耐久性を兼ね備えるフロアタイル

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コンクリート風のフロアタイル

・フロアタイルの特徴

フロアタイルは、CFと同じく塩ビを原料とした床材で、防水性やデザイン性に富む点も同様だ。

厚みは2.5mmや3mmといったものが一般的で、45cm四方の正方形のものや、15cm×90cmの長方形のものなど、サイズ感は商品によって様々。

CFよりも値が張るぶん質感はぐっと高まり、木目調ならより木らしく、石目調ならより石らしく。

見た目も、手で触れた時の凹凸も再現度が高く、本物と遜色ないといっても過言ではないほどだ。

耐久性にも優れており、重量物を長時間置いたり、引きずったりしてもそうそう傷つくものでもない。

もし大きく損傷した場合も、施工したタイルが廃番にでもならないかぎり、1枚単位で取り替えることができるのが強みだ。

・フロアタイルの施工性

施工はとても単純で、割り付けを行い、タイル同士をぴったりと突き付けながらフロアタイル用ボンドで貼って、ローラーで圧着していくだけだ。

ただ、1枚1枚貼っていくため、施工の手間はCFよりもだいぶ掛かるはずだ。

部屋の端や凹凸部分のカットは、カッターナイフを何度か這わせたあと手でパキッと折るように行う。簡単だし、綺麗に折れると気持ちがいい。

なお、初心者だと隙間なく貼っているつもりでも、徐々に隙間が開いてきてしまうものである。気になる部分は、同系色の床用コーキング剤で埋めてあげればリカバリーできるだろう。

・フロアタイルの価格

1㎡2,000円程度から購入することができる。1坪あたり7千円弱といったところで、CFよりはそれなりに高く、フローリングよりは安い。

材料のロス分を考慮しても、2万数千円で6畳ぶんのフロアタイルが施工可能だろう。

頻繁に貼り替えや補修をしなくて済む分、長い目で見ればCFより経済的かもしれない。

以上、それぞれの床材の特徴や違いについて、なんとなくイメージしていただけただろうか。

床の印象は、そのまま物件の印象に繋がる。

各メーカーのショールームに行ってみたり、カットサンプルの取り寄せなども活用しながらこだわってみてもいいだろう。

取材・文 Tamaarai

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■プロフィール

地方都市でサラリーマン業、ライター業、大家業の3足のわらじで活動する30代。 趣味は物件と料理のDIY。 特技は人の顔と名前を覚えること。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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