賃貸経営を始める、または相続などによって引き継ぐ前に、保険を十分に学んで臨む人はほぼいないという。
不動産投資の入門的なセミナーなどでも、保険を採り上げることはあまりない。つまり、保険がよく解らないまま賃貸経営を始めてしまっているのだ。
通常、保険の説明は契約する前提でしか受けることができないため、その善し悪しを比較検討する時間的余裕もない。しかも火災保険も生命保険も長期契約する傾向にあるため、一度契約するとなかなか見直しや学び直しをしないのだ。
このように、学ぶ場も機会も少ない保険について、先ずは最も密接な関係にある火災保険から学んでいくことにしよう。
・なぜ、「火災保険」という名で呼ばれるのか
現在一般向けに販売されている火災保険商品の殆どが、火災による損害だけではない「総合補償型」の商品だ。
ところが、この総合補償型火災保険が発売されてから50年以上が経過しているにもかかわらず、相変わらず通名が「火災保険」のままなのはなぜなのか。これは、火災保険という制度が浸透していく過程に理由がある。
1800年代、ドイツなど欧州における火災保険は、「公営強制火災保険制度」として国民に広く普及し発展してきた
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