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【ルポ】漏水、設備交換、臨時費用……、知って得する火災保険活用法

賃貸経営/管理 ニュース

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2016年9月3日に「今やるべき攻めの資産防衛セミナー」という賃貸オーナーに役立つ情報をコンパクトに紹介するセミナーが開催された。そのうち、冒頭に紹介されたのが火災保険の選び方と活用法だ。

火災保険は建物建設時などに言われるままに入り、約款など見たこともないというケースが大半だと思うが、それではもったいないと講師の保険ヴィレッジ代表取締役の斎藤慎治氏。齋藤氏は自身も賃貸オーナーで、損保会社勤務を経て現在は大家さん専門の保険コーディネーター。

約款を見るのが何より好きという齋藤氏によると、実は設備修繕などに費用が出るなど使える条項などが多いものの、火災保険は専門家がいないため、それが知られておらず、使われないケースが大半なのだとか。知っていれば得できる話も多いわけだ。

■漏水事故の損害はオーナーの保険で全部カバー可

ハウスメイトパートナーズ営業本部の谷尚子課長とのかけあいで行われたセミナーは賃貸ではよくある漏水事故でどういう形で保険を使うべきかという話から始まった。

一般に漏水事故が発生した場合、オーナー、管理会社はまず、漏水が続いているのか、止まっているのかの状況を確認、続いて漏水発生個所を調査する。この時、依頼すべきは総合建築業者。というのは水道会社に依頼した場合、床を開けられないからだとか。

さらにどこに被害が及んでいるかを確認、被害状況を撮影。こうした作業と同時並行で入居者が火災保険に加入していたかを確認するはずだが、これが間違いと齋藤氏。発生個所がどこであっても、まず事故発生を伝えるべきはオーナーが建物の火災保険を契約をしている代理店だというのだ。

■火災保険はいくら使っても保険料は変わらない

いや、入居者に責任があるなら入居者の保険を使えば良い、オーナーの保険を使うと不利になるのではないかと思うだろうが、ここが大きな勘違い。自動車保険の場合には保険を使うと等級が変わり、保険料が高くなる。だから、できるだけ使いたくないと思うわけだが、火災保険にはそうした制度がない。いくら使っても保険料が変わることはないのである。

しかも、漏水事故被害のすべてを建物の火災保険がカバーしてくれるという。セミナーでは漏水を給排水管設備の不備で起きたもの、洗濯機のホース外れなど入居者の責任で起きたもの分類、その場合の被害を火災保険のどの条項がカバーしてくれるかの説明があったのだが、給排水管の不備の場合の建物被害は建物火災保険の「水濡れ損害条項」、入居者の家財は施設賠償責任保険の「漏水担保条項」などというように、全部いずれかの保険が使えるのである(ただし、給排水管が発生個所であり、その原因が経年劣化、老朽化が原因である場合には発生個所そのものの補修、改修肥料は補償対象外)。

だとしたら、犯人探しに時間をかけるより、オーナーが自分の保険で素早く補償したほうが入居者に被害を我慢させずに済む。さらにオーナーの保険を利用すれば漏れた水によって汚損・破損した室内の改修に要した費用に加え、漏水箇所を調査・発見するために要した費用も払われるのだ。

■どんな特約が付いているかは要チェック

ただし、入居者に責任があり、オーナーが入居者に代わって損害を肩代わりした場合には保険会社が有責の入居者に費用請求をする恐れがある。これを保険代位請求というのだが、幸いなことに賃貸借契約上の賃貸人と借家人の間では保険代位求償権を行使しない火災保険もあるという。もし、この手の保険に加入していれば入居者が家財保険に加入していなくてもオーナーの保険で全部カバーできてしまうわけである。

ちなみに保険代位求償権以外でオーナーに必要不可欠な特約条項としては以下のものがあるそうだ。

・原因調査費用担保特約条項→漏水箇所の調査・特定に要した費用を補償
・施設賠償責任特約条項(建物管理者賠償責任特約条項)→建物に起因する偶発的な事故によるケガ、物品の破損による損害賠償費用を補償
・臨時費用特約条項→蒙った損害(免責金額を除く)に対して10〜30%の臨時費用を払う条項

■火災保険のほうが多額の保険金が払われる

もうひとつ、オーナーの保険を使ったほうがよい理由がある。オーナーが加入している建物火災保険と入居者が加入している賠償責任保険では保険金の算定方法が異なり、建物火災保険を使ったほうがお得だとも。建物火災保険は再調達価額が基本だが、賠償責任保険では時価額。減価償却分減らされる可能性があり、賠償責任保険だけでは受けた損害をカバーできないこともあるというのだ。

さらに建物火災保険なら臨時費用が払われる。これは加害者から全額賠償を受けても単独で保険金請求ができる。これだけ使っても保険料が変わらないなら、オーナーの保険を利用したほうが誰もが得する計算だ。

■設備の故障も保険でカバーできる!

セミナーではもうひとつ、付属機械設備故障にも対応できる特約が紹介された。これは「建物付属機械設備等電気的・機械的事故補償特約」なるもので、これは保険代理店はおろか、保険会社の社員でも知らない特約だという。

だが、これを使えば、故障リスクを補償できると齋藤氏は事例を挙げた。たとえば、世田谷区のマンションで給湯器の故障が発生。電装基盤の不良が原因と判明したが、基盤部品製造が終了していたため、修理が不能。交換することになり、そのための費用は撤去費用込で38万円弱。

それに対し、保険請求手続きを行い、受領した額は41万円弱。損害額から免責額を引き、そこに臨時費用10%が加算されたためで、無料で交換できたばかりか、少額ながら残金も出たというのである。

それ以外も齋藤氏が手がけた例では多少のプラスが出たケースもあり、やり方によっては故障もプラスに転じられるのは驚き。

また、火災保険はいつ解約しても残金が戻ってくるものとも。だとすれば約款を確認、必要な条項が盛り込まれていないようなら最新の得できるものに切り替えると言う手もありうる。いずれにしても、まずは約款を読み直してみたい。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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