●入居の際の必要書類がすべて偽造だったとは
賃貸物件を借りる際、入居者全員の住民票や連帯保証人の印鑑証明書等を求められることが多いだろう。提出されたものが原本であれば、誰がそれを偽造と疑うだろうか。
ところが昨今、透かしの入った偽造が出回っている。
賃貸トラブルの事件を受託すると、まず現状を把握することから始める。賃貸借契約書や入居申込書、添付書類の住民票や連帯保証人の印鑑証明書等、入居者の、あるだけの情報を得たい。
そしてこの中から、解決の糸口を見つけていくのだ。まず相手を把握することが最重要。情報を得て、そしてできるものは情報のアップデートをする。
公的な書類があれば、少なくともその発行当時には記載の住所に登録があったということであり、そこを取っ掛かりとして最新の情報を入手できる。
逆に公的な書類がなければ、記載あるものは偽名かもしれないし、嘘の情報であることも少なくない。そうなると相手方の把握に、余計な時間を費やさねばならないこともある。
さて、今回の事件ではすべての書類が整っていた。公的な書類から運転免許証のコピーもあった。所得証明は確定申告の税務署のハンコが押された控えが提出されていた。こ
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