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なぜ「地方高利回り」物件は失敗するのか? 初心者不動産投資家 VS 管理会社、3年半の戦い

賃貸経営/管理・管理会社 ニュース

2021/02/25 配信

不動産投資のきっかけ
高利回り物件は突然に。

その不動産投資家は、東京の自宅から数百キロ離れた、ある地方にある木造アパートから「はじめの一歩」を踏み出した。

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サラリーマンで副業規定もあったので、妻が代表の法人で投資家である旦那が出資をした形だ。

地方物件の魅力といえば、大都市部ではあり得ないような「高利回り」である。当時は金融機関からの融資がバリバリ出ていた時期なので、物件価格は上がり利回りは低下傾向にあった。

ある友人からの伝手で「こんな物件情報がまわってきたんですけど、買いません?」というメールがきっかけだった。利回りはグロスで約20%ある6世帯の築古アパート。

ハイリターンを得られるということは、ハイリスクが付き物なので、実際自分の目で確かめようと早速休みを使って現地まで行くと、5部屋が入居中で周辺の空室率も思いの外低い。できるだけストレスをかけて投資分析をしてみても、「損をすることはないだろう」ということで、すぐに買い付けを入れた。

それと同時に日本政策金融公庫に案件を持ち込み、割と早い段階で審査の結果がでた。条件は物件価格の100%を融資、期間20年で金利は1.5%。満室家賃が330万円で年間返済額が100万円弱なので、キャッシュフローもバッチリ。

かなりストレスをかけても損することはまずないだろう。早速契約に向けて段取りをしていると、「残りの一部屋決まって満室になりました」との朗報。順風満帆とはまさにこのことかと、幸先の良いスタートを祝った。

売主からのキャンセル
ここまでの動きが水の泡に

喜んでいたのも束の間、不動産会社から連絡が入った。

なんでも「満室になって大家さんが売るのをためらい始めた」とのこと。まさかと思っていたら、売主側からのキャンセルというあり得ない展開に。

わざわざ遠方まで行って市場調査をして、ご丁寧に融資結果の通知まで郵送で受け取っているのにドタキャン。あり得ない展開に閉口していると、数日後不動産会社から「代わりと言ってはなんですが」と、別の物件提案があった。

当初買おうとしていた物件よりも街の中心部に近く「絶対にこっちの方がお得です」と、自らの失敗を覆い隠すかのような、ありふれた営業トークだ。

面倒だが乗り掛かった船と、再度日本政策金融公庫へ持ち込んだ。ちょうど年度を跨いだタイミングで世の中は不動産投資への融資の門戸が閉まりつつあった。金融機関からの回答は、物件価格の80%を融資、期間10年で金利は1.01%だった。

空室が6部屋中3戸空いているため、自己資金は物件価格の20%と諸費用、それから空室の修繕費用にも当てなければならないため、手元からまとまったお金が出ていくことになった。

購入半年後、ストレス満載の不動産投資がスタート
3年半の戦いが始まる

その後無事に契約と決済を終えて、管理も購入した不動産会社にそのまま任せることになった。

購入後は割とスムーズに客づけをしてくれていたのだが、半年が経過するころから不労所得とは程遠い、ストレス満載の不動産投資が始まったのだ。

管理会社に委託しているはずなのに、なぜかオーナーが管理会社のような動きをしなければいけないことがほとんどになり、客づけも難しくなってきた。

遠方の物件はどう考えても地元の大家さんには敵わない。スーパーに行けば顔を合わせてしまうような距離感に住んでいる大家さんと、日常生活で100%遭遇しない、たった1つしか管理を委託されていない東京のオーナーとでは、同じ条件にしてしまえば明らかに地元大家さんが優遇されるに決まっている。

決めてもらえるような募集提案をして欲しいと言ってもなしのつぶて状態が2年ほど続き、空室期間があまりに長くなってきた。

以前から会社に表敬訪問をすると、入居者を決めてくれる不思議な法則があるため、連絡の上で訪問をしようとしたら、「コロナで東京の人が来ると、街の人が騒ぐからお断りします」と言う回答。

もうこうなるとなす術がない。なぜ管理会社を替えないのかと思うが、市場が競争をしないエリアのため、管理料がバカ高かったり、既存の管理会社に遠慮して「当社では管理できません」と言う回答がほとんどである。

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大家さん仲間の恰好の面白ネタになるからと、これまでの数々の対応を「ネタ代」として払ってきたが、そろそろいい加減なんとかしたいと動き始めた結果、少し離れた知名度もある大手管理会社に受託してもらえることになった。

さすがに管理の具体的詳細や対応業務内容までしっかりしている。もちろん管理担当者の対応にもソツがない。

管理会社替え直前
最後の時限爆弾が

管理移管まであと10日となった一昨日、管理会社の担当者から一本の着信があった。

「明日から201号室に入居者が入りますからお願いします。」とのこと。次の管理会社が決まっているため、オーナーではなく新管理会社に確認してもらいたいところなのに、今回もまた(審査も相談もなく勝手に入居者を決めたと言う)事後報告である。

新管理会社にその旨を告げると、「入居者の内容によっては、管理をお引き受けできない可能性があります」とのこと。最後の最後に時限爆弾を仕込まれたような気持ちになってしまうが、もうここまで来たら良質な入居者であることを信じるほかないのだ。

地方物件は高い利回りが魅力である一方、このように管理会社のレベルが安定していないことがある。表面上の利回りばかりに目がいってしまうが、まずは管理会社の体制が整っているのかをしっかり判断した上で、購入をするべきだ。

それくらい「管理」のレベルは全国津々浦々「バラバラ」なのである。逆に高利回り物件に管理体制さえ整っていれば「鬼に金棒」、どんなエリアで不動産投資をしても怖くない。

今回の失敗談のように、地方物件には大都市部の管理の常識を知っている人間から見た「あり得ない」がまだまだ「アリエール」のであーる。

そのあり得ない経験をしたのは、お気づきの通りこの私なのであーる(恥)。

執筆:今井基次

■プロフィール
株式会社ideaman 代表取締役。保有資格:1級FP技能士,CFP,CPM,CCIM。賃貸・売買仲介の実務を経て、中堅不動産管理会社へ入社。収益不動産売買仲介の実務の後、不動産管理会社への業務コンサルティングを12年間行い、これまで200社以上の企業を担当。オーナーセミナーや不動産会社向け研修など、毎年80回以上講演、自らも不動産投資を行なっている。

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