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管理人室を利用して管理組合の収入源に?修繕積立金の負担が減っていく理想のマンションとは

賃貸経営/管理・管理会社 ニュース

2024/06/16 配信

数十年という長丁場となるマンション全体の運営を安定的に行うため、管理組合で安定的な財源を確保することは重要かつ喫緊の課題だ。

マンションなどの集合住宅で収入源と言えば一般に、基地局アンテナ設置、駐車場、駐輪場、自動販売機設置、電動マイクロモビリティ置き場の提供、など挙げられるが、目を凝らして共用部分を観察すると、アイデアは他にも出てくるのではないか。

今回、管理組合で収入源を得る術に関して、区分マンション30戸以上を所有し管理組合活動にもライフワークとして携わる不動産投資家、村野 博基氏に話を伺った。

収入源にこだわり過ぎて入居者の動線を妨げる、など本末転倒にならないよう進めるのが大事、と村野氏は言う。(写真はイメージ)
収入源にこだわり過ぎて入居者の動線を妨げる、など本末転倒にならないよう進めるのが大事、と村野氏は言う。(写真はイメージ)

共用部分の中でも「マジもったいない」と感じた部分とは?

村野氏が、マンションにおける共用部分の中で特にもったいないと感じる部分の一つは、「管理人室」だと言う。自身が区分所有する都内のマンションにおいて取り組んだ事例を紹介してくれた。

「本来は管理人さんが常駐する場所であるはずの管理人室ですが、狭いスペースでも立地次第ではフリーランスの方などをターゲットに、ワーキングスペースを確保したい需要があるだろうと考えました。

そこで逆の発想として、管理人室を借りたい人を探し、その人に清掃などの管理人業務をお願いするというアプローチをとりました。

その”賃借人”さんからは管理人室の賃料を受け取る一方、朝にゴミ出し清掃などを行ってもらうことの対価として管理業務の委託料をお支払いします。実際にはその差額が管理組合としての出費でしたが、同時に元々の管理人を手配していた管理会社への管理委託費をそれ以上に大きく減額できました。」

ここで起こっていることは、「管理人室をワーキングスペース利用として貸し出す」というイノベーションだ。

だが同時に見逃せないのは、清掃業務の手配を管理会社からの再委託という外注に頼らずに、管理組合として自前で手配する形に切り替えた点だ。アイデア+ひと手間が管理組合の支出を減らし手残りを増やすことにつながった好例だろう。

管理人室を活用した事例スキームの模式図。矢印の向きはお金の流れ、長さは支払いの大きさを模式的に示す。実際には、管理人室の賃料は受け取る形でなく管理人業務の対価と相殺して管理組合の支払いを減額させている。
管理人室を活用した事例スキームの模式図。矢印の向きはお金の流れ、長さは支払いの大きさを模式的に示す。実際には、管理人室の賃料は受け取る形でなく管理人業務の対価と相殺して管理組合の支払いを減額させている。

管理人室をフルリフォームしてしまった事例も

村野氏の取り組みは他にもある。都内にある別の物件では、投資用マンションで多いパターンだが、巡回形式のため管理人室が普段から使われない状態だった。そこで完全な居住用として賃貸することを思い立った。

「16平米ほどの広さがあるその管理人室をフルリフォームしてキッチンやユニットバス、エアコンなどを付けました。管理人室にあったモニター類、消防関連設備や操作盤は地下への通路階段など別の場所に移設しています。リフォームしたあとは101号室(仮)と名付け、通常と同様に内見などのプロセスを経て客付けに成功しました。

『管理組合が所有する専有部分』のような扱いで賃貸管理も懇意にする会社にお願いし、相場並みの賃料を確保して数十万円/年の収入になりました。

このマンションでは他にも、屋外で花壇などを撤去して多数の電動マイクロモビリティ置き場とすることで、同じく大きな収入源になっています。これらの収入源ができたことで、この管理組合では区分所有者が納める修繕積立金の負担額を減らす議案を立てることもできました。」

修繕積立金と言えばむしろ増額を議論する組合が殆どであろう昨今、減額されるという夢のような話が実現するのは、まさに管理組合の”経営手腕”の違いによるものだろう。

上記の取り組みでは先行投資したリフォーム代や外構費用も早々に回収し、現在も収入源の柱になっているという。(写真はイメージ)
上記の取り組みでは先行投資したリフォーム代や外構費用も早々に回収し、現在も収入源の柱になっているという。(写真はイメージ)

管理会社からの提案が気付きとなり管理組合活動に目覚めた経緯

とはいえ村野氏も、区分マンションで不動産投資を始めてからしばらくの間は、管理組合活動に積極的ではなかったと言う。

「ある管理会社との対話の中で、『修繕積立金が足りないなら借入れしましょう』と安易に勧めてきたことに大きな違和感を覚えました。管理組合の借入れは未来の修繕積立金を先取りしているに過ぎず、結局は修繕積立金を値上げして埋め合わせなければなりません。

借入れ自体がマンションの価値を落とす行為なのに、『資産価値を下げる議案になぜ賛成する?』と感じました。誰かが取り組まないといけない課題を解決しようと動き始めたのがきっかけです。」

村野氏は著書の中でも、物件周りに転がっているキャッシュポイントを一つひとつ拾って取り組んでいくことが大切、と説く。(写真はイメージ)
村野氏は著書の中でも、物件周りに転がっているキャッシュポイントを一つひとつ拾って取り組んでいくことが大切、と説く。(写真はイメージ)

最後に村野氏は以前のニュース「マンションの管理費から町内会費を払う必要性?」の中で残したメッセージと同様に、管理組合の運営は経営そのもの、と再び説いてくれた。

「投資用マンションのオーナーには会社員という属性の方も多いでしょう。リスクを取って起業するという選択がなかなか取れなくても、知恵を絞って収入を増やし支出を減らすという経営者としての体験ができる格好の機会が管理組合だと思います。

また、理事の成り手不足が世の中では問題となっていますが、誰も手を付けていないからこそ、取り組みを始めさえすれば成果が出やすいチャンスでもあると思います。

『お宝物件』は自分で作ることができます。不動産投資が時間を味方につけ早く始めるべきなのと同じように、管理組合の活動も関与するかどうかで後になって大きく差がつくと思います。」

村野氏の説得力あるメッセージから、一人でも多くのマンションオーナーが行動に移すことを期待したい。

執筆:三刀流大家(さんとうりゅうおおや)

三刀流大家

■ 主な経歴

健康関連業界で都内に勤務する現役サラリーマン。ヨーロッパ駐在を経て帰国したのち、副業テニスインストラクターとしても活動。兼業大家でもある”三刀流”ライター。
趣味・ライフワークは、読書、映画、献血、テニス、日記、ワイン、高カカオチョコ、コーヒー、モーツァルト、CHAGE&ASKA、キン肉マン。

北海道大学卒業。薬剤師免許、バイヤー向け資格CPP-A級(Certified Procurement Professional)保有。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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