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長屋にコンテナ、トレーラーハウスも!自社運営なら20%超。高収益を生むリノベーション会社の新発想宿泊施設とは?

賃貸経営/民泊・旅館業 ニュース

2020/02/17 配信

京都の町家は有名だが、大阪にもそれに匹敵する、歴史ある長屋があるのをご存じだろうか。

京都と違い、大阪はかなりの部分が戦災で焼けているため、それほど数は残されておらず、かつ近年までは保存という意識も無かったため、現存し、かつ使われている長屋はあまり多くはない。しかも、その大半はあまり、お金を生まない使い方しかされていないと、大阪を中心にリノベーションを手がける株式会社ナインの久田一男氏。

もっと収益が高く、かつ建物の魅力が伝わる活用をと久田氏が考えたのは宿泊施設である。住宅の場合、古い建物でなくとも賃料を継続的に上げていくのは難事業。

だが、宿泊施設の場合に人気、ニーズに比例して賃料を変動させることは十分に可能で、同社の宿泊施設では稼働率が90%を超すようになると5000円ずつ宿泊料金を上げているという。人気が高まれば料金が高くなっても借り手が付くという判断からだ。

「2段ベットのあるドミトリー形式などいろいろなタイプを試してみましたが、現時点でもっとも収益性が高いのは大阪の中心部の駅近立地で、高価格帯の1棟貸ではないかと思っています。人数が多く泊まれるようにするとその分、サービスに人件費などがかかる。それよりはサービスの不要な1棟貸のほうが良いと判断しました」。

古さに新しいデザインを付加、他にない物件に

同社では現在、2軒の長屋利用の宿を自社で運営しており、うち2軒目となる「9別邸 大阪東心斎橋 MAISON DE 9」は2019年のリノベーション・オブ・ザ・イヤー2019でベストデザイン賞を受賞した。空中に浮くガラスの茶室が印象的なデザインで海外からの旅行客に大人気だという。他の古民家利用の宿では古さ、趣きをそのままに利用することを価値としているが、同社の場合にはそこに新たなデザインを加えることで、他にない個性的な1軒となっている。

大胆に室内に突き出たガラスの茶室部分。非常に人気が高く、取材にお邪魔する予定の日にも予約が入ってしまい、見学できず
大胆に室内に突き出たガラスの茶室部分。非常に人気が高く、取材にお邪魔する予定の日にも予約が入ってしまい、見学できず

「古いものをそのままにするのではデザイン的に面白くありません。それよりも現代的なセンスを取り込むことでその対比が面白い、アート作品にしようと考えました」。

間取りのビフォー、アフター
間取りのビフォー、アフター

建物は1940年に建てられたもので、築80年、専有面積60uの木造2階建て。ここ数年は空き家状態になっており、1階天井の梁の1本は腐ってほぼ無くなっていたほど。それを約3カ月、1500万円をかけて改修。宿とした。場所は大坂の中心部、心斎橋から徒歩5分ほどという好立地で、3寝室を備え、最大9人までが宿泊できる。2019年11月から営業を開始し、現在の稼働率は70〜80%ほど。

外観も人目を引く墨色に
外観も人目を引く墨色に

宿泊料金は人数、時期などにもよって異なるが、平均すると1日3〜4万円ほどで貸せているという。結果、利回りは20%ほどに。空き家で相続した所有者から借り、自社で設計、施工、運営をしているための高利回りだが、建物をあらたに取得、設計から運営までのすべてを委託した場合でも6〜10%になるという。

客室全体。これだけ他に無い部屋なら泊まるために旅をしたいという人も出よう
客室全体。これだけ他に無い部屋なら泊まるために旅をしたいという人も出よう

3軒長屋の真ん中が最も安い

もう1軒は3軒長屋のうちの1戸を宿泊施設にしたもので、同物件の場合は1棟まるごと購入したものを活用したそうだが、建物から購入するのであれば3軒長屋の真ん中の1戸が最も安いという。

「3軒長屋でも2戸まとまればビルにするなど建替えの可能性が出てきますが、1戸ではなんともしがたい。そのうちでも真ん中はもっとも使いにくいため、土地価格が安価。築年数から上物はどのみちゼロ円ですが、加えて土地代が安いのが3軒長屋の真ん中です。できればまず、真ん中、続いて隣を取得して最終的には全戸買えればいろいろ使えます」。

もちろん、なかなか、そうした物件は出ない。あるとしても狭いなど難があるとか。

「星野リゾートの進出が話題になって不動産価格が1.5倍ほどにも上がった新今宮周辺、西成の辺りなら4戸で2000万円などといった長屋が出るのですが、一戸当たりの面積が狭くて使えません。大阪の場合、一戸が25uあれば特区民泊として活用できるのですが」。

3軒長屋の中央を宿泊施設に。3軒をそれぞれ別の用途に変更して活用している
3軒長屋の中央を宿泊施設に。3軒をそれぞれ別の用途に変更して活用している
室内。こちらも和室ではあるが、それだけではない部分もあって個性的
室内。こちらも和室ではあるが、それだけではない部分もあって個性的

話を3軒長屋の宿泊施設「9別邸 大阪谷町 MAISON DE 9」に戻すと、こちらは築90年の三軒長屋の左住戸を割烹料理店、右住戸をバーにして、真ん中を宿泊施設にしたもので、最寄りの谷町六丁目駅からは歩いて3分ほど。8人まで宿泊可能で宿泊料金は1泊3〜4万円。前出の東心斎橋の宿同様の利回りで運営されている。立地、建物の状況にもよるが、長屋物件はけっこう化けるわけである。

コンテナ利用で工事期間不要のホテル

ところで、面白いのは同社が古民家のみならず、他にもこれまでにないタイプの宿泊施設を手がけていること。

たとえば2020年2月の自社運営でオープン予定のホテルは大阪の中心地、難波の駐車場を利用、そこに40フィート、20フィートの建築用コンテナを2台置いたもの。内部は事前に部屋として作っておいて、それを駐車場に置くことで施設がほぼ完成するというもので、狭い遊休地を短期間で宿泊施設に変えることができる。しかも、様子を見て他の土地に移動することも容易。あちこちに駐車場や空地を持っているという場合には検討してみても良い手だろう。

トレーラーハウスなら固定資産税不要

また、自治体の遊休地を民間資金の活用で再生させる「パークPFI方式」のひとつとして、大阪の泉南市営りんくう公園にトレーラーハウス20台を並べたキャンプホテルの設計も進んでいる。

ジャクジーのあるテラスではバーベキューもできるという、アウトドア好きにはたまらない宿で、災害時には仮設住宅としても利用できる。移動できるトレーラーハウスは車両として扱われるため(自治体、状況などによって判断が分かれる場合もある)、建築確認、固定資産税が不要で、空地を有効活用するには手軽な仕組みである。

もうひとつ、まちの価値を上げることで不動産の価値を上げることを目指す不動産投資クラウドファンディング「クラフド」を準備中だそうで、実現すれば将来の価値を睨みながらまち、不動産に投資することができるようになる。

以上、いずれも新しい試みであり、一口に不動産に投資にもいろいろなやり方が登場していることが実感できる。新しいやり方にチャレンジ、収益を増やしたい人なら関心を持っておきたいところだ。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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