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インバウンド復活。これから民泊を始めたいなら知っておきたいこと

賃貸経営/民泊・旅館業 ニュース

2024/05/20 配信

ゴールデンウィーク、どこのまちでも外国人の姿を多く見かけた。場所によっては観光公害という言葉を思わせるような状況もあったようで、となるとコロナで中断した民泊という活用を再度考えても良いのではないかと思う人もいるのではなかろうか。実際のところ、成り立ちうるのだろうか。

旅館業法、一戸建てを利用して宿泊業再開

一時大きく縮小した民泊市場。その後、客は戻ってきているが、京都では規模の小さい宿泊施設が選ばれにくくなり、売却が相次いでいること、人件費が障壁となり、運営を再開できない事業者もあることなどをお伝えした。では、それ以外の地域ではどうか。

今回は民泊黎明期にいち早く参入、大きな収益を上げたものの、あまりの忙しさに体調を壊して離脱。もう二度と宿泊には手を出さないと言っていたものの、新たに宿泊を始めた投資家・渡辺よしゆきさんに話を聞いた。

「新たに始めたのは一戸建てを利用した2つの施設。民泊という言い方をよく聞きますが、正確には2018年6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)ができた時に同時に改正された旅館業法を利用、旅館としての認可を受けた事業になります」。

すでに6年前になるが、民泊新法ができたことで合法的に民泊ができるようにはなったものの、そのための要件である年間180日という縛りは非常に厳しく、民泊で収益を上げるのは難しいと渡辺さん。

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180日間を民泊で運営し、残りをマンスリーその他で運用することで稼働率を上げることは可能ではあるものの、事業としてはいささか煩雑。それよりは民泊新法と同時に改正され、参入しやすくなった旅館業法を利用したほうが良いと判断したという。

「民泊新法は営業日数の縛りが厳しいだけでなく、各自治体が独自に上乗せ条例などを作っており、国は良しとしていても、実際にはその自治体内での民泊運営はほぼ無理というところもあります。

ある程度日数の縛りがあっても宿泊料が高く設定できれば良いのですが、それができるのは新宿、池袋、渋谷といったターミナル周辺か、スカイツリー周辺、上野などの観光地エリアくらい。このあたりでは若い人達が参入しています」。

こうした人気エリアに参入できれば良いが、そこで小規模な民泊を始めてもライバルが多すぎて埋もれてしまうと渡辺さん。アパート、マンションの1室を利用して始めた2~3人が宿泊できる宿はいくらでもあり、これから参入してもその中で生き残っていくのは難しい。結果、安くせざるを得ないこともあり得る。

他にはない大人数で泊まれる宿で差別化

そこで渡辺さんはそうした宿泊料を高く取れるエリアを外し、でも他と異なる180㎡強の1軒家を利用、それを3区画に分けて定員6人、8人、10人という3室のある施設を作った。

以前から家族や友人など多数で泊まれる宿が少ないと指摘されてきているものの、いまだにその状況は変わっておらず、そうした宿があれば人気を集めるのは間違いないのである。

また、営業日数に上限のある民泊新法ではなく、旅館業法に則った宿にすることで通年貸せるようにした。

自治体差に着目、やりやすい場所で始める

ただし、以前より旅館業法も使いやすくなったとはいえ、やはり自治体差が大きいようで出店するエリアを選ぶことが大事という。

「たとえば荒川区ではスタッフの常駐要件があり、人件費の高騰している現状では室数の少ない宿に人を配するのは無理。また、既存の旅館が多いためか、台東区も厳しく、こうした自治体では旅館業法を利用しても宿を作るのは難しい。もちろん、民泊新法も同じことです」。

こうした自治体差で見るべきポイントは
●スタッフの常駐義務 なくても可とする自治体も増えている
●フロント設置義務 なくて可とする自治体が多い
●駆けつけ要件 徒歩10分以内とする例が目に付く
●鍵の受け渡し 直接対面、キーボックス不可としている自治体が多い

ちなみに民泊の場合の上乗せ条例の要件としては
●家主滞在型とそれ以外で営業日に差がつく
●用途地域によって営業の可否が別れる、あるいは営業日が制限される
などとなっており、上乗せ条例がない自治体のほうが少数だ。

障壁はあるものの、やりやすくはなってきている

立地の問題と並んで難しいのが物件選び。物件を購入して始めるにはリスクもあり、できれば借りて運用と誰しも思うだろうが、民泊、旅館可という物件は非常に少ない。

以前も少なかったが、今も状況は変わっておらず、渡辺さんも2カ月くらいかけて所有者を説得、任せてもらえるようになったそうだ。

「転用できる物件を扱っていますという会社もありますが、きちんと事前に了承を得ていないこともあり、直前にダメになるケースもあると聞いています」。

一方、以前やっていた時と違って使いやすくなったのは民泊アプリ。

「6年ほどブランクがあるのですが、以前は英語のやりとりに苦労しました。今はアプリが進化、全く問題がありません。参入障壁自体は以前に比べればかなり低くはなってきています。始めるまでには手間、時間がかかるかもしれませんが、きちんと合法の、差別化できる宿を作れば収益は上げられるのではないでしょうか」。

健美家編集部(協力:中川寛子(なかがわひろこ))

中川寛子

株式会社東京情報堂

■ 主な経歴

住まいと街の解説者。40年近く不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービス、空き家、まちづくり、地方創生その他まちをテーマにした取材、原稿が多い。
宅地建物取引士、行政書士有資格者。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会会員。

■ 主な著書

  • 「ど素人が始める不動産投資の本」(翔泳社)
  • 「この街に住んではいけない」(マガジンハウス)
  • 「解決!空き家問題」「東京格差 浮かぶ街、沈む街」(ちくま新書)
  • 「空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる がもよんモデルの秘密」(学芸出版)など。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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