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表参道、ミナガワビレッジ。60年間違法だった建築群を再生、大胆な複合用途に再生

賃貸経営/リノベ ニュース

手前がカフェ、物販に使われる部分。柱のないガラス張りの空間が目立つ
手前がカフェ、物販に使われる部分。柱のないガラス張りの空間が目立つ

築60年余の母屋に加え、この間に増築、減築等を繰り返して4棟になった建物を大胆に改修、新たに店舗、オフィス、住宅として再生されたミナガワビレッジを見学してきた。

物件があるのは表参道。駅から歩いて数分、賑やかな通りからほんの少し入った住宅街に立地する。

新旧が入り混じった室内。これだけを見ると温熱環境が気になるが、きちんと配慮されている
新旧が入り混じった室内。これだけを見ると温熱環境が気になるが、きちんと配慮されている

元々は個人邸として1957年に誕生、その後、増築、減築が繰返され、改修前の状況になったのは1969年。ミナガワビレッジと名付けられ、下宿、アパートなどとして使われてきたという。

老朽化に伴い、2016年頃から再生が模索されるようになり、新築も検討された。新築すれば700u以上と改修後の421uよりも大きな建物になる。だが、事業主の希望により、この地の歴史を尊重して再生という選択となった。

改修前の状況は1敷地に検査済証のない4建物という違法な状態。普通なら、そこで諦めそうなものだが、ミナガワビレッジの場合は渋谷区と協議を重ね、既存不適格証明を行い、その上で適法建築物として認められた。60年ぶりに検査済証を得たのである。

今回、設計監理にあたった再生建築研究所のホームページを見ると、こうした違反建築物の再生に優れたノウハウがあるようで、パートナー次第で蘇る建物もあり得ることが分かる。

建物配置図。図の下部分に庭がある。こうしたサイン計画にもこだわっている
建物配置図。左側の出っ張った部分がカフェ、物販となり、それに続く部分がオフィス部分。さらに少し離れて一番奥にあるのが住宅棟。離れてあるのが共用キッチン。図の下部分、長手方向に庭がある。こうしたサイン計画にもこだわっている

改修では現行法適合を目指して曳家を行い、耐震改修、基礎をべた基礎に更新するなどが行われ、既存の4棟が3棟となった。また、古い木造住宅は暑くて寒いと温熱環境に問題を孕むが、この物件ではA棟は外断熱、B、C棟は内断熱となっており、快適さも考慮されている。

内側から見たカフェ部分。天井も高く、明るい空間になっている
内側から見たカフェ部分。天井も高く、明るい空間になっている。手前が残されたコンクリート部分。荒々しい感じが空間を引き締めている

さて、実際の建物を訪ねてみると、その大胆さに驚かされる。公道に面したC棟はカフェなどに使われる予定の空間だが、四隅以外には柱がない、ガラス張りの空間。一部に古い基礎が残されており、それもアクセントになっている。

オフィスとなる棟の2階。真ん中に吹き抜けが見えている
オフィスとなる棟の2階。真ん中に吹き抜けが見えている。外断熱を行っているため、スケルトンとなっており、内部については今後、テナントで更新をしていくことに

C棟に繋がるA棟はコワーキングスペースとして使われる予定で庭に面した中央部には大きな吹き抜けが設けられている。

オフィス棟1階の共用スペース。庭が見えて快適な場所
オフィス棟1階の吹き抜けのある共用スペース。庭が見えて快適な場所

室内は建物によってほぼ新築、新旧の入り混じったものと様々だが、基本は柱、梁などが表しになっている。人によって好みは分かれるかもしれないが、力強さを感じる室内である。

室内はどこもすっきり、最低限の水回りなどがある程度
室内はどこもすっきり、最低限の水回りなどがある程度。C棟2階にある住居。広いルーフバルコニーもある

その奥はB棟を中心に住宅が3戸。奥まった場所にあるため、都心とは思えない静けさ、既存樹を活かした緑が印象的である。住宅はC棟上にもあり、全体で4戸。

築山を上から見たところ。既存を活かして他にない雰囲気に
築山を上から見たところ。既存を活かして他にない雰囲気に

これら3棟が面するのは既存を活かした築山。他ではほぼ見ることがないスタイルで、これがこの物件を唯一無比にしているといっても過言ではあるまい。隣接する建物その他の気配を消し、独自の空間を作っているのである。

築山の奥には共用のキッチンがある。コンクリート造の小さな建物で、秘密基地的なこじんまりした雰囲気が好まれそうだ。このキッチンの脇にも築山が続いており、敷地全体を緑が包む形になっている。

住宅棟から公道方面を見たところ。石畳、植栽が良い雰囲気
住宅棟から公道方面を見たところ。石畳、植栽が良い雰囲気

築山以外にも住居棟への路地、棟間には緑があり、さほどの距離、広さがあるわけでもないのに豊かな印象。緑、路地の使い方がうまいのである。

オフィス部分への入り口。外から室内、敷地内が見え、開放的
オフィス部分への入り口。外から室内、敷地内が見え、開放的

建物全体はとりあえず完成のようだが、今後、入居者によって2期、3期の工事が行われる予定で、今後も変化は続く。投資回収期間中、設計者が入居しながら運営を行う予定。

一度に完成させてしまうより、話題も長く続くわけで、ある程度の規模の建物であれば、こうした作り方も面白い。夏頃にはまちびらきが行われる予定だ。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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