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木造ならここまで可能!再建築不可をスケルトン改装で家賃2倍以上に

賃貸経営/リノベ ニュース

明るい黄色の外装に木のルーバーが印象的。ルーバーは目隠しの意味合いもある
明るい黄色の外装に木のルーバーが印象的。ルーバーは目隠しの意味合いもある

最寄り駅から徒歩1分。立地としては最強と思われるものの、築60年近くで和室にDK、バスユニット3点セット、外装や外階段がぼろぼろという建物の状況から半分近くが空室だった物件が甦った。何をどう変えたのか、見学してきた。

元々の室内はこうした、ごく普通の古さが目立つものだった
元々の室内はこうした、ごく普通の古さが目立つものだった

建物は駅近くの、飲食店などがある通りから少し入ったところにある。隣に建つ建物となぜか、一体となっており、梁が繋がっているなど一棟だけの取壊しは難しい。経緯は分からないが隣地との敷地境界も確定できないという。そんなことがと思われるかもしれないが、築60年ほど。かつては、そんないい加減な状態でも建築は可能だったのである。

以前の1階の間取り。戸数が多いが使いにくい、小さな入り組んだ間取りになっている
以前の1階の間取り。戸数が多いが使いにくい、小さな入り組んだ間取りになっている

元々は6畳の和室にキッチン、水回りという1Kが9戸あったが、築年が経過するにつれ、空き家化が進行。半数は生活保護世帯、残りは空室という状況が続いてきた。ところが、そのうちの生活保護世帯も退去、全空になった。

改修後の1階の間取り。廊下内に隣戸の基礎が入り込んでおり、段差があったため、そこを収納に。両端の部屋は1LDKとしてある
改修後の1階の間取り。廊下内に隣戸の基礎が入り込んでおり、段差があったため、そこを収納に。両端の部屋は1LDKとしてある
2階。各部屋ともに広く、使いやすくなっている
2階。各部屋ともに広く、使いやすくなっている

といっても、上記の理由から建て直しは難しい。改修して使い続けるしか手がない。そこでオーナーが改修を決断。同じ間取りで作り直しても入居者は見込めないだろうと、4000万円超をかけて内部はほとんどスケルトン状態にしての改修を行うことになった。担当はアパマンショップリーシングリーシング事業本部・鶴岡 泰資 氏だ。

その結果、戸数は減った。1K9戸から1階、2階それぞれに3戸、合計6戸である。間取りは建物両端に30u前後の1LDK、真ん中に20u前後のワンルームという構成だ。賃料は6万円〜9万3000円である。平均を取って7万5000円で7戸と考えても50万円超。かつての賃料が各戸4〜5万円で、しかも半分空いていたことを考えると、大幅アップである。2倍以上にはなるのではなかろうか。

建物を見て行こう。外装は塗装で明るいイエローにお色直し。これだけで大分、印象は変わる。アクセントになっているのが窓の目隠しも兼ねている木製のルーバー。建物にモダンな印象を与える上、住んでいる人も安心と一石二鳥のアイディアだ。

コンパクトなスペースにポスト、宅配ボックスを用意、見た目のすっきりさと使い勝手を両立
コンパクトなスペースにポスト、宅配ボックスを用意、見た目のすっきりさと使い勝手を両立

建物入口にはポストと宅配ロッカー。最近はコンパクトで設置しやすい宅配ロッカーが登場している。スペースがあるなら設置したいものである。

1階の廊下。右手に3部屋並んでおり、左手に2階への階段
1階の廊下。右手に3部屋並んでおり、左手に2階への階段

入ると中央に廊下があり、右手、奥に住宅入口。左手の階段下に不思議な段差があるが、これは隣家の基礎という。複雑に入り組んで建てられているのだ。使いようがなく、仕方なく、収納スペースを作るなどしてある。今後、段差上にモノを飾るなどの手を考えていく予定という。 玄関を入った正面に靴箱。扉には鏡が設置されており、出かける前のチェックに役に立ちそう。左手にキッチンが見えている

玄関を入った正面に靴箱。扉には鏡が設置されており、出かける前のチェックに役に立ちそう。左手にキッチンが見えている

2階の1LDKを見せていただいた。2戸を抜いて一部屋にしたものだ。玄関を入ると正面に天井までの高さがある靴箱。扉には鏡も貼ってあり、これは喜ばれそう。収納量もたっぷりある。

右手の靴収納の正面が玄関。その背後、キッチンからも背後に当たる部分に洗濯機置き場があり、どこからも見えにくい配置となっている
右手の靴収納の正面が玄関。その背後、キッチンからも背後に当たる部分に洗濯機置き場があり、どこからも見えにくい配置となっている

それだけではない、これがあることでキッチン内部にある洗濯機置き場が見えないようになっているのである。上手な目隠しで、設計の妙というものである。

左手の窓の外には細長くバルコニーが設けられている
左手の窓の外には細長くバルコニーが設けられている。キッチンのリビング側も棚のように使えるようになっており、収納量の多いキッチン

細長いLDKの長手方向の一方は窓になっており、細長くバルコニーも。元々は無かったものを設置したもので、ここにも一階同様、目隠しのルーバーが設置されている。室内にも洗濯物干しが付いているが、外に干したいというニーズは侮れない。

収納も兼ねたキッチン。カウンターも広めで使い勝手が良さそう。なにより、見た目がかっこいい
収納も兼ねたキッチン。カウンターも広めで使い勝手が良さそう。なにより、見た目がかっこいい

キッチンは玄関を入ってすぐのところに配されているが、これが非常にスタイリッシュ。大建の品でいささかお高めとのことだが、収納にもなっており、使い勝手が良さそう。まだあまり使われていないようなので、これだけでも大きな差別化に繋がりそうだ。

キッチンの背後には前述したように洗濯機置き場。築古物件では外に置かれていることも多いが、やはり、室内に置くだけで選ばれるようになる。しかも、キッチンのすぐ近くなら調理しながら洗濯ができると、特に女子には受けそうだ。

水回り。真ん中に洗面所を配してトイレ、風呂を分離してある
水回り。真ん中に洗面所を配してトイレ、風呂を分離してある
以前の風呂場。どちらが選ばれるかは言うまでもない
以前の風呂場。どちらが選ばれるかは言うまでもない

長手方向のもう一方、キッチン寄りには水回りが配されている。この物件の以前の水回りは非常に狭く、配するに苦労があったというが、真ん中に洗面台、右手にトイレ、左に風呂ときれいに分けて配されている。

右手に半透明のガラス扉で仕切れる洋室がある。壁面は可動式収納。梯子はロフトのためのもの
右手に半透明のガラス扉で仕切れる洋室がある。壁面は可動式収納。梯子はロフトのためのもの

さらにその奥にはもう1室。すりガラス調のスライドドアで仕切られており、広さ感を損なわないのが良い感じである。壁面一面に可動式の収納が設置されており、使い勝手が良さそう。

壁一面を収納として使うことができるので、収納量はかなりのもの
壁一面を収納として使うことができるので、収納量はかなりのもの

昨年以来、あちこちで扉を付けない収納を多く見かけたが、ここもそうしたタイプ。見せる収納を好む人が増えた結果だろう。もちろん、扉を付けなければ収納とならないため、専有面積を広く表示できるという意味もある。

2階の部屋にはロフトもある。想像していたより天井が高いため、十分立てるほどの高さがあり、寝室にも十分の広さである。

リモコンスペース。定位置が決まっていれば無くされる心配もなくなる
リモコンスペース。定位置が決まっていれば無くされる心配もなくなる

細かいことだが、気配りを感じたのは各種リモコン等の設置方法。すべて壁にあらかじめ取り付けられているのである。本当はすべての機器を同じメーカーで統一、ひとつのコントローラーにまとめられれば良いのだろうが、賃貸で、それぞれにコスト、機能を考えて機器を導入する場合にはそうもいかない。

スマートに収納できる
スマートに収納できる

だが、まとめて設置されてあれば無くされる気遣いはなく、使う側もどこに置くかを考えずに済む。室内も散らからない。ほんのちょっと気遣いでできることなので、今後、新築、改修するならぜひ。

壁際に細長くロフトを設けたタイプ。壁の色もポイント
壁際に細長くロフトを設けたタイプ。壁の色もポイント
洋室とリビングの配置が異なるタイプもある。窓の大きさも違う
洋室とリビングの配置が異なるタイプもある。窓の大きさも違う
梁を活かしたロフトがある部屋も。これだけバリエーションがあるのは面白い
梁を活かしたロフトがある部屋も。これだけバリエーションがあるのは面白い

それ以外の部屋もそれぞれに間取り、収納、色遣いその他に工夫があり、こうした各室違う、入居希望者が迷うような部屋作りもポイント。どの物件にしようかではなく、この物件のどの部屋にしようかで迷わせるという戦略である。その意味でも実によくできた物件である。

健美家編集部(協力:中川寛子 改修前写真・小サイズの室内写真撮影・Naoko)

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