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手元資金ゼロでリノベーション可。鉄道会社空家対策は投資家にどう働くか。

賃貸経営/リノベ ニュース

京急線は羽田、成田、品川などといった利用客の多い、今後も増えそうな場所とのアクセスが良い一方で神奈川県内では三浦や横須賀などの人口減少地域も抱える
京急線は羽田、成田、品川などといった利用客の多い、今後も増えそうな場所とのアクセスが良い一方で神奈川県内では三浦や横須賀などの人口減少地域も抱える

各鉄道会社が沿線の空き家対策に乗り出している。たとえば京急電鉄は2017年3月に「京急グループが手元資金ゼロでのリノベーション付きサブリース事業に参入」として「カリアゲ 京急沿線」をスタートしている。空き家問題で困っている沿線オーナーの需要に応えるというものである。

カリアゲ」とは500戸以上の改修実績を持つルーヴィスが展開する、空き家物件を借り受け、改修したうえで6年間サブリース(一定期間転貸運営)するサービスのことで、最初は東京でスタート、現在は全国各地に展開している。

ちなみに東京23区の場合には築30年以上と古く、1年以上空き家になっている物件が対象だった。それを改修、サブリース期間に改修費用を回収する仕組みである。

だが、カリアゲ京急沿線では京急電鉄が、物件オーナーから物件を借り上げ、京急電鉄の負担でリノベーションをし、入居者に貸し出すサブリース事業となっており、京急不動産がオーナーの募集、賃貸管理をするほか、空き物件のリノベーションに定評のあるルーヴィスおよび京急リブコが施工する。

同社のリリースでは「空き家の増加は今後も続いていくものと予測されており、景観の悪化や、倒壊および放火といった防犯上の問題など地域の衰退につながります。京急グループでは、今後も空き家対策としてさまざまな取り組みを行い、沿線を活性化してまいります。」とあり、空き家を放置することが沿線の価値を毀損しないよう、手を打っていこうという姿が見えてくる。

開始から2年ほどでホームページに掲載されている事例は4件。能見台駅前の店舗、能見台駅前マンション、羽田の戸建、能見台の平屋となっている。スタートしたばかりで、まだ認知度が低いことが推察されるが、着実に事例は増えている。

人気路線、小田急だが、多摩エリアの中には高齢化が進む地域も点在している
人気路線、小田急だが、多摩エリアの中には高齢化が進む地域も点在している

あるいは小田急電鉄。同社は「小田急の『安心』サブリース」として2016年10月から自然素材を使ったリノベーションで知られるハプティックと業務提携、空き家所有者に手持ち資金ゼロでリノベーションを実施できる事業を展開してきた。

2018年12月には社宅一棟リノベーションを完成させている。対象となった物件は入居率が30%にまで低下していた社宅で、物件所有者から小田急電鉄が借上げ、ハプティックが一般賃貸へのリノベーション工事と入居募集を行い、小田急不動産が物件を管理・運営に当たる。工事開始と同時に募集も開始、2週間で12室全室に申込みがあったというから、非常な好成績である。

その他、大田区と連携して空き家・空き店舗対策に取り組んだり、東京都の「起業家による空き家活用モデル事業」のコーディネーター事業者として空き家を活用した事業プランを考える起業家を支援するなど独自の取組みをする東急電鉄の例などもある。

さて、こうした取組みをどう考えるか。手元資金がなく、空き家を抱えたオーナーであれば上手に活用できればお得だろう。だが、空き家を安く買おうとしている人や近隣の競合物件がそのような形で再生されるとしたら、そうそう嬉しい話ではない。立場によってはプラスだが、マイナスにもなりうるわけである。

しかし、ここはプラスに考えたい。沿線の価値向上は鉄道会社にとっては至上命題。今後の人口減少を睨んで少しでも活性化したいと考え、手を打っている沿線であれば、何もしていない沿線よりは価値は維持される可能性は高い。

その意味では今後はどこに不動産を所有するかを考える際には鉄道会社の施策にも目を向け、積極的に沿線価値を高める取り組みをしている沿線かどうかはチェックする必要があろう。

ちなみに空き家対策以外では駅構内、高架下などを利用し、保育園を作る動きも各沿線で行われており、若いファミリー世帯を呼び込むための施策となっている。このあたりも各沿線の取組みを比べて見てみると面白いのではなかろうか。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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