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高齢化社会における不動産投資のヒント。米国で生まれた「CCRC」とは?

賃貸経営/高齢者・外国人 ニュース

■増え続ける高齢者。安心して住める住宅の整備が急務

今後の日本を占うキーワードのひとつとして頻繁に耳目にするようになった「高齢化」。内閣府の「平成30年版高齢社会白書」によると、2017年10月1日現在の日本人の総人口1億2671万人に対して、65歳以上人口は3515万人と、高齢化率は27.7%。

1950年は総人口の5%に満たなかったが、70年には7%、94年には14%を超え、上昇の一途を辿っている。今後は少子高齢化に伴う人口減もあり、2025年には65歳以上人口は3677万人に達すると見込まれていて、高齢化率も36年に33.3%、65年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人がシニアという時代が到来すると推計されている。

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こういった状況のなか、高齢者が安心して住むことができる場所の整備も進められているようだ。

現在は、65歳以上のいる主世帯で住宅所有の状況を見ると、82.7%がマイホームを持っていて、次いで民営借家が10.7%、公営・都市再生機構(UR)6.2%という状況だが、バリアフリーではない自宅は住みにくかったり、買い物にも行きづらい、医療や介護のケアが必要、さらには所得の問題で家が借りられないなど、高齢者をとりまく住まいの事情も複雑になりつつある。

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その受け皿として、特別養護老人ホームといった施設、老人ホーム、サ高住といったインフラの整備であったり、国や自治体では高齢者が民間賃貸住宅を借りやすくしたり、賃貸オーナーが受け入れた際は補助金を出すといった施策もある。

そして、近年新たに注目されているのが、「CCRC」への取り組みだ。これは、「Continuing Care Retirement Community」の略で、日本語に訳すると「継続的なケア付きの高齢者の共同体」となる。

もともとは米国で生まれた概念で、仕事をリタイアした人たちが元気なうちに地方に移住し、必要なときに医療と介護のケアを受けながら健康的かつ楽しく住み続けられる場所のことを指す。

こう聞くと「サ高住と同じでは?」と思うが、「健康なうちから移り住む」というのが異なる点だ。発祥となるアメリカでは約2000カ所の施設におよそ75万人が暮らすとされていて、住宅はもちろん生活に必要となる商業施設、娯楽施設、予防医療や健康指導、医療や介護のサポート体制も整えられているという。

日本のような医療・介護保険制度がないアメリカにおいては、国民自らが老後の生活も自分自身で管理しないといけない意識があるので、終の棲家としてみずから選ぶケースがあるようだ。

日本でもCCRCへの取り組みが始まっていて、15年に政府は有識者会議で「日本版CCRC」の構想をまとめている。高齢者の住まいを確保するとともに、地方移住を促すことで首都圏の人口集中の緩和と地方創生を目指すのが狙いだ。

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■高齢者の移住が進めば地方が活性化して不動産投資にも追い風

しかしながら、ただでさえインフラの整った首都圏に住むシニアが地方に住みたいと思うのだろうか。

そんな疑問も浮かぶが、内閣官房が14年に実施した「東京在住者の今後の移住に関する意識調査」では、東京在住者のうち地方へ移住する予定または移住を検討したいと考えている人は、50代で男性50.8%、女性34.2%、60代男性で36.7%、女性28.8%という結果だった。スクリーンショット 2019-01-16 5.02.18

一定の層は都会から地方へ移り住み、健康でアクティブな暮らしを希望しているようだ。あるいは、地方は首都圏に比べて物価が安く、日常生活のコストを抑えながら暮らしたいという考えがあるのかもしれない。

一方、移住したシニアが就労や社会活動に参画すると地方の活性化につながり、人が増えると地場産業は潤う。人口減少が進む地域に高齢者が増えていくと医療や介護のニーズが高まり、関連産業も含めて雇用の維持も図られるだろう。CCRCには、こういったメリットがあることも確かなようだ。

東京都多摩市の「ゆいま〜る中沢」や千葉県千葉市の「スマートコミュニティ稲毛」、石川県輪島市の「輪島KABULETR」など事例もいくつかあり、岩手県金ヶ崎街の「花憩庵」の場合、街の中心部の駅前にクリニック、デイケアセンター、訪問介護・看護、居宅支援事業所を併設したセンターハウス、広域には空き家を活用したサテライトハウスも整備している。

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ただし、移住の際の引っ越し、CCRCの費用負担といったコスト、移住を促進させるためのサポートなど、日本版CCRCには課題も残る。

そもそも、地方で暮すことの魅力もアピールしないといけない。こういった点をクリアできたら、さらに普及していく可能性がある。個人の不動産投資家としても、CCRCが発展するようなら地域で収益物件を展開するチャンスが到来するだろう。

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

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