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賃貸併用住宅の新ジャンル。保護猫に注目、猫付き賃貸併用住宅「ねこネクト」は人にも猫にもうれしい仕組み

賃貸経営/技あり・話題の賃貸物件 ニュース

2021/03/01 配信

自宅購入と同時に賃貸経営も始められる賃貸併用住宅アパルトレジデンスを展開するフロンティアハウスが、新たな商品を開発した。

若いビジネスマンでも購入できる価格帯という部分は変わらないが、そこに保護猫が付いてくるというのだ。どんな仕組みなのかを聞いてきた。

保護猫団体と連携、保護猫のためになる住まいを

長らくペット可は探しにくい物件の代表格だった。この10年ほどでだいぶ、増えてはきたものの、全体からするとまだまだ少数なのが現実だろう。

それを少しでも増やそうという意図から登場したのが、猫との暮らしに配慮した設備、仕様が特徴のねこネクトという物件だ。面白いのはそのために保護猫活動をする団体、NPO法人東京キャットガーディアンと連携、ねことの暮らしをサポートする体制を整え、保護猫の預かり飼育も可能にしていることだ。

猫が飼えるだけの賃貸なら出てきてはいるが、それが保護猫というのは珍しい
猫が飼えるだけの賃貸なら出てきてはいるが、それが保護猫というのは珍しい

保護猫とは文字通り、飼い主の保護の元から離れてしまった猫のこと。ねこネクトの企画にあたったフロンティアハウスのコミュニケーションデザイン部商品企画チームの飯塚謙太氏も実家で保護猫を飼っていたという。

「中学校に入る頃に親が引き取り、ずっと飼っています。ところが自分も同じように保護猫を引き取って飼おうとするとそもそも猫が飼える物件が少ない。さらにニュースを見ると、保護猫団体では飼養している猫が増え、高齢化しているとも。であれば保護猫たちのために住宅でできることはないか、それを考えた結果がねこネクトです」。

猫付きシェアハウス、マンションはすでにある。猫と暮らすための賃貸も増えてはきている。だが、保護猫に着目した賃貸は三軒茶屋にあるサンチャコのようにないわけではないが、まだまだ希少。そこで東京キャットガーディアンに連絡、連携することになった。

「預かり飼育」の意味

団体を作って12年になるという東京キャットガーディアンの山本葉子氏は現在の保護猫活動の問題のひとつとして保護猫の高齢化、シェルターの不足を挙げる。

「近年はシェルターが増え、殺処分される猫は減りましたが、その分、シェルターで保護する猫が増えました。子猫なら里親を見つけるのはそれほど難しくはないのですが、高齢になった猫、障害のある猫はなかなか里親が見つからない。

そこで私たちは猫付きシェアハウスを作り、そこに猫を一時預けて飼養していただく活動を始めました。預かり飼育でシェルターに他の猫を入れる余地を作ると同時に、シェアハウスで猫と触れ合っていただくことで縁があれば里親になっていただく。

一見ペット会社によるお試し飼育に似ていますが、私たちの活動では動物取扱業ではなく、金銭授受はなく、負担はそれぞれで担う。そうした条件で東京都には社会貢献活動の一環として認められています」。

実際、シェアハウスで預かり飼育をしてもらった猫たちは入居者がシェアハウスから転居する際に正式に譲渡され、もらわれていくのだとか。猫と触れ合うチャンスを増やせば里親になる人も増えるのだ。ねこネクトはそうしたチャンスのひとつとなるわけである。

ねこネクト1号案件は座間市で建設中

完成予想図。1階に賃貸住戸を配し、オーナー住居は主に2階、3階になる
完成予想図。1階に賃貸住戸を配し、オーナー住居は主に2階、3階になる

第一号となる物件だが、小田急小田原線相武台前駅から徒歩7分、座間市座間市緑ケ丘で建設中で令和3年6月末に完成予定。土地面積75.23㎡(実測)に建つ木造3階建てでオーナーの居住部分は1階に玄関、水回り、2階、3階に部屋がある2LDKで専有面積は86.75㎡、1階に設置される賃貸住戸は17.18㎡のワンルームとなっている。

ねこネクトの間取り。木造3階建てである
ねこネクトの間取り。木造3階建てである

それぞれの住戸には猫を飼うことを考えた設備が配されている。周辺にも猫の飼育可という物件はあるが、たいていは古くて入居者が見つかりにくくなったため、仕方なくペット可としているものが多く、設備等が用意されているわけではない。その意味では周辺にはない物件として登場するわけである。では、どのような配慮があるのか。

まず、オーナー住戸は所有者が自分でできる部分を省き、工事に手間がかかる部分をあらかじめ用意するとしており、具体的には以下の4点。
・猫が滑りにくく、傷がつきにくいペット仕様の床材を使用
・LDKに爪とぎがしにくい腰高壁を設置
・自由に室内を行き来できる猫ドアを設置
・洗面台の下に猫のトイレスペースを用意

賃貸住戸ではそれらに加え、
・キャットタワー兼収納としても使えるインテリア性の高い猫シェルフを備え付け
・玄関から外に逃げないように逃走防止用ドアを設置
という計6点の設備が用意されている。

「預かる」という形なら飼えなかった人も飼えるように

賃貸入居者は今、猫を飼っている人でも、保護猫を預かってこれから飼いたいという人も可。預かって飼う場合にはNPOによる審査、面談が必要で、後日正式に譲渡してもらうこともできる。

「譲渡相手も一時飼育も飼ってくれるなら誰でも良いというわけではなく、完全室内飼育、終生飼育は原則ですし、医療が必要になった時にそれに気づき、猫を守れる人かどうかなどを意識、面談を行っています。団体によっては一人暮らしには譲渡しないというルールがありますが、私たちは一人暮らしの方への譲渡も行っています。最近は同棲カップル、外国籍の方への譲渡も増えています」。

預かっている間の所有権は保護猫団体にあり、困ったことがあった時には気軽に相談できる。転勤などで引っ越す可能性が高い人であれば譲渡ではなく、預かりという形式を選択することで飼えるようになる。これまでは転勤先でペット可物件が見つけられなかったという理由で飼い続けられなくなる人がいたが、そもそもが預かりであればそうした問題が発生しなくなる。

同様に高齢でペットを飼うのには不安があった人でもこうしたバックアップがあれば安心して飼えるようになる。預かり飼育という形をとることでこれまで猫との暮らしを諦めていた多くの人が猫との暮らしを実現できるようになるのだ。当然、それは物件としての大きな差別化にも繋がるはずだ。

同物件は2月中旬から販売を開始しており、主にウェブからの多くの反響があるとか。猫との暮らしに特化したアパルトレジデンス第一弾、完成が楽しみである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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