
西武新宿線新井薬師前駅では現在駅の改修工事が進められている。JR中央線中野駅にも徒歩圏という割には、現時点では賃料が安め、駅周辺もそれほど繁華とは思えない街だが、そこに古い木造、RC、2棟の賃貸住宅をまとめて新築、改修して、独特な雰囲気で人気を博した物件がある。
時間をかけて再生を検討
元々の物件は築60年以上の木造2階建て、全8室の風呂なしアパートと築50年のRC造、4階建てで全6室のマンションである。
再生の話が最初に出たのは7年半前。古い思い出のあるアパートを壊すにはしのびなく、なんとか再生して事業を続けられないかというのがオーナーからの相談だったが、それを受けた株式会社スピークの宮部浩幸氏は試算した結果、収支が合わないと答えた。
建物の痛みがひどく、また、費用をかけて再生してもアパートが取れる賃料では改修は難しいと断ったのである。
それから時間が経ち、再度、宮部氏に同じ物件の相談が、前回の相談者の息子から持ち込まれる。前回は木造アパートの再生だけの話だったが、今回は隣に建つRC造のマンション「パブリック・ハイツ」と合わせて2棟で再生を考えられないか
...この記事は会員限定です。
会員登録(無料)すると続きをお読みいただけます。
健美家会員のメリット
- 会員限定物件や非公開物件情報が見れる
- 最新のコラムニュース情報がメールで受け取れる