2020年のコロナ禍に限らず、近年の大きなニュースの上位を占めるのは地震や風水害など様々な災害であり、それらが全世界において常にどこかで生じていることが報道される今日、人々は「リスク」に敏感になっている。
不動産投資の世界ではこれまでいわゆる投資する建築そのものの不良施工や不法状態が問題になることは少なかった。
しかし、それは問題がなかったのではなく、基本的にはエリアで需要が決まる値下がりしない市場であり、取引において建築そのもののリスクを「無視できること」としても成立していた事情によるものである。
しかしながら、2000年代初頭の「姉歯事件」以来、建築に求める遵法性、安全性のリスクにも社会が敏感になってきている。
単なる「物件」ではなく、社会の資産としての価値を損なう行為に厳しい目が注がれる。このことから、不動産投資家にとっても、自分の保有する、あるいは投資する建築資産がどういった成り立ちのものであるのか把握しておくことは、そこにあるリスクを知ることであり重要なことだ。
このシリーズでは、建築の専門家でない不動産投資家を想定して、リスクを避けるために、あるいは逆に投資のストロングポイントを探り
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