シリーズ3回目は、重要な購入前の現地確認(=実見)において、建築投資のリスクそのものである瑕疵の兆候がどういう形で現れるのか、どこをチェックするべきかについて説明しよう。
建築の建て方を知ることがチェックの要諦
後から直せるものと直せないもの
現地確認前の基本的な書類で遵法性チェックにパスした物件であっても、やはり取得前には現地を訪問し実見してチェックすることが望ましい。というより、リスク意識からは必須だと言えるだろう。
というのも、実際の建築物が確認申請、及び完了検査の図面、書類どおりの合法的状態、健全な状態であるかは、その後の管理、マネジメントによって変わりうるからだ。
・まず合法状態か、そうでないか
前回の記事で説明したように、日本の建築の安全に関わる制度が担保するのは、審査(検査)時の安全の確認でありそれ以降の管理によってそれが守られることを前提としている。
しかし、その管理内容、またその結果である現在の状態を常に確実にキープし続ける制度にはなっていないのが現在の建築基準法なのだ。※1)
消防法に関しては防火対象物となっていれば、適宜検査が入り指導が行われるそれによってある程度の安全状態がキー
...この記事は会員限定です。
会員登録(無料)すると続きをお読みいただけます。
健美家会員のメリット
- 会員限定物件や非公開物件情報が見れる
- 最新のコラムニュース情報がメールで受け取れる