今年2022年の夏は東京で二つの大きな家具・建築の展覧会が開かれている。それぞれ歴史的にも高い評価を与えられている家具製作者の展覧会であり、実際の作品に触れる体験からは生活空間の質をあげるためのヒントが得られるだろう。
所有する建築物で実際にどのような生活が可能か、そのイメージを広げるヒントを得るためにもぜひ訪れてみてほしい。
北欧の生活文化の精髄としてのフィン・ユールの家具に
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近年、リフォーム、リノベーション、DIY、インテリアデザインなどでキーワードとされている「北欧モダンデザイン」。
その源流は20世紀初頭のデンマークにおいて、先行するヨーロッパのバウハウスやデ・スティル、またる・コルビュジェなどの近代運動に影響を受ける形で、王立アカデミーを一つの軸として人間工学的な考え方がデザイナーに普及し、そこにもとからあったマイスター制度の土壌が数々の名作の実現をもたらしたのだ。
特に20世紀の中盤までの時期にデンマークでは多くの家具デザイナー、建築家が名作といわれる家具、什器、インテリア、建築を設計している。
その背景と質の高さを確かめる展覧会として、まず
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執筆:
(しんぼり まなぶ)