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知っておくだけで逃れられる、不動産投資におけるリスク対策法(後編)

不動産投資全般/初心者 ニュース

2020/11/25 配信

「不動産投資におけるリスク対策」について、前編では「マクロ経済(市場)」と「ミクロ経済(市場)」におけるリスクと、それぞれの回避策について述べた。後編では、管理会社が起因で発生するリスクと、物件で発生するリスクとそれぞれの回避策について書くことにする。

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管理会社の存在は、
オーナーの利回りに直接左右する

まず一投資家としてつくづく思うのだが、市場性や収益性などももちろん大切なのだが、結局実現されなければ、ただの机上の話である。それを実現させ想定する「利回り」を得るためには、何を置いても「管理会社の存在がカギ」になるのである。管理会社の存在とは、24時間テレビのマラソンで言えば、伴走してくれる「坂本コーチ」のようなものである。

全く経験のない未知な世界では、どんなことが起こるのかわからない。でもトレーナーとしてコーチしてくれて、さらにペースメイクしてくれることで、目標であるゴールに到達できるのである。もちろん伴走してくれるだけで安心感も与えてくれるのだろう。

距離が長ければ長いほど、目標が大きいほどゴール達成は難しくなる。不動産投資も同様だ。安心できるナビゲーターや伴走者がいないから足を踏み入れることが難しくなる。そうなると「リスク回避」にむき、「不動産投資をやらない」という選択肢を選ぶ人が大半なのである。

つまり「不動産投資の成功のカギは管理会社が握っている」と言っても、過言ではないし、良い管理会社がいれば、日本全国、いや世界中どこでやっても恐れることはない。

■空室リスク
不動産投資をする以上、「リスク保有」しなければならないのが「空室」である。

不動産投資を始めたくても始められない要因は「空室がでたら怖い」と考えてしまうからだろう。確かに、日本は今後人口が減少していく。さらに賃貸住宅のメインターゲットである若年者層が減るのだから、供給過剰になる可能性が高い。どんなに大きな管理会社であろうとも、どんなに有名な会社であろうとも、見るべきポイントは一つ、「入居率」である。

管理を委託する段階で管理物件の入居率を確認し、大都市エリアであれば95%、地方であれば90%を超えていれば、まずまず合格と言える。リスク移転をしたいのであれば、「一括借り上げ」してもらうことも選択して良い。ただしその分キャッシュフローは大きく減ってしまう可能性があるため、ここはしっかりとしてシミュレーションが必要だろう。

■提案力不足
管理会社のミッションは、「オーナー資産の最大化」をすることである。物件の価値(Value)=家賃(Income)/市場利回り(Rate)で決まる。

つまり家賃(入居率)を維持し、時には高めることをしてこそ、管理会社の貢献と言えるのだが、実態はどうだろうか。「入居者募集」「入居者対応」「出納」と、管理会社の3大業務はあるが、それ以外を「作業」的なことに費やしている管理会社が大半だろう。しかし、オーナーに対する空室対策提案やコンサルティングのような頭を使った仕事がどれだけされているのだろうか。

実際に今、私のところに来た相談は、ハイスペックな新築物件だが、完成してから1年半経過をして半分以上が空室になっていた。管理会社を訪ねても、全く危機感が感じられず、特段なんの施策も提案しないまま、現状に至っていた。

本来であれば、オーナーに対して様々な提案をすべきなのだが、全くそれがされていないどころか、広告掲載さえも客付け仲介会社に許可をしていない(つまり囲い込み)状態であったのだ。このような愚の骨頂と言っていいくらいの管理会社は全国に無数に存在しているため、管理会社の見極めがいかに重要かがわかるだろう。

物件が抱える様々なリスク
保険の活用でリスク移転

物件そのものが抱えるリスクに関してもたくさんあるが、ここに関して言えば、管理会社と連動してリスク管理をする必要がある。事前にメンテナンスを行うことで「リスク低減」できることもあるし、保険を利用して「リスク移転」する方法もある。

■施設賠償責任保険
これは「建物が他人に与えた損害」をカバーする保険で、通常は火災保険の特約として付保することになる。「工作物責任」という言葉を聞いたことがあるだろうか。工作物責任とは民法717条に規定されている建物(工作物)が発生させた損害に関する賠償責任のことで、万一の際はその建物の占有者または所有者が責任を負うとされている。

気を付けたいのは、占有者(賃借人など)は損害が発生しないよう一定の注意を払っていれば免責されるのに対して、所有者は一切免責されない「無過失責任」を負っている。

建物が第三者やその財産に損害を与えたならば、所有者は所有者であるという理由だけで、その損害の責任をすべて負わなければならないのだが、この損害の責任を担保できるのが施設賠償責任保険である。代表的な事故としては、メンテナンス不足によってアパートの外壁が剥落して人や車に損害を与えた場合や、給排水設備からの漏水で賃借人の家財に損害を与えた場合などがある。

特に後者はどんな物件でも起こり得る事故であり、また火災保険でもカバーできないため、加入しておいたほうが得策だ。そもそもアパートは自宅と違い、賃借人ほか多数の人間が出入りする建物であり、何が起こってもおかしくないと考え、十分な備えをしておくべきである。

■孤独死保険(独立型)
「孤独死現状レポート」によれば、孤独死に伴う残置物処理費用の平均は21万円程度、原状回復費用は36万円程度、賃料損失は32万円程度となっており、1事故あたり約90万円の損失が発生していることが分かる。

これらはあくまで平均金額であり、発見の遅れなどによって遺体の損傷が進んだ場合には、さらに多くの費用が必要となります(同レポートでは原状回復費用の最大額は415万円)。

加えて、遺体の損傷がひどい場合や死因が自殺・他殺などであった場合には、重要事項説明で心理的瑕疵を説明しなければならない、いわゆる「事故物件」となってしまい、その後の集客や賃料設定からも大きな損害が発生する。

こうした損害を低減するには、やはり「保険」でリスクを移転したい。昨今は先述の事故対応特約を含め、多くの保険会社が孤独死保険の取り扱いを始めている。たとえば、アイアル少額短期保険株式会社の「無縁社会のお守り」は、一室あたり月額280〜390円の保険料の支払いによって、残置物処理や原状回復費用として100万円、家賃保証200万円の保証を受けられる孤独死保険。見守りサービスと併用すれば、高齢者を受け入れるに十分なリスクヘッジが叶うはずである。

ちなみに、「孤独死が起こっても相続人や連帯保証人に支払ってもらえばいい」という大家さんの話を聞くこともあるが、あまり賛同はできない。なぜなら、相続人には「相続放棄」という選択肢があるし、連帯保証人は民法改正によって、賃借人死亡後の損害(遺体の損傷による損害やその後の賃料低下など)について保証しなくてよいことになってしまったのだ。

加えて言えば、たとえ孤独死といえど、それが「病死」であったならば、賃借人は「故意・過失」によって部屋を汚損したことにならない。つまり、病死した賃借人に対しては原状回復費用や特殊清掃費を請求すること自体が不可能ということになる(自殺は故意過失の扱い)。となると、やはりオーナーは自分の手で防衛策を講じておく必要があるのだ。

■借家人賠償責任保険
借家人賠償責任保険とは、賃借人が借りている部屋に損害を与えてしまった際に補償してくれる保険のこと。不注意からの小火や、洗濯機のホース外れによる漏水などを起こした場合、賃借人は自身の責任において部屋の原状回復をしなければならないが、同保険はその原状回復費用を補償してくれる。

問題は、たまに保険料の支払いを嫌がって、部屋の更新をしても保険を更新しない賃借人が出ること。大抵は保険の契約を部屋の契約条件とするため、契約時は100%保険加入が可能だが、更新時はよく注意して見ておかないと、勝手に保険契約を解除してしまう賃借人が出てくる。

借家人賠償保険はあくまで賃借人のための保険であり、もし未保険の賃借人が物件を全焼させるような火事を起こしたとしても、オーナーは自分の火災保険から補償を受け取ることが可能なため、自分には関係ないと思いがちだ(未保険の賃借人は保険会社から数百〜数千万円の補償費用を請求(求償)される)。

しかし、不注意による階下漏水など、オーナーの火災保険を適用できない事故の補修費は、賃借人に実費を請求しなければならない。賃借人が未保険だと、賃借人の経済状況によっては、いつまでも補修ができない・立て替えたとしても回収にてこずる、といった可能性が高まる。

賃借人の保険の加入状況は、大抵は管理会社でも把握している。あくまで保険は当人の責任で加入するものとはいえ、このあたりまで気を配って未加入者をゼロに近づけてくれる管理会社に委託をする方が良いだろう。

特に気をつけなければならないのは、管理会社を変更した後、または自主管理に変えた時。入っているはずの保険に入っていないことも度々あるのだ。特に自動更新の場合は特に問題がなければ、入居者とのコンタクトの必要が生じないため、それにより保険が未加入のままトラブルが発生して気付く、などということも起こり得る。

2回に分けて書いた、「不動産投資におけるリスク対策」だが、正直この中では書ききれないことがたくさんある。何度も言うが、この辺りのリスク対策は、伴走者である管理会社と意識を共有して、オーナーの投資目的が叶うように対策を講じていきたいものだ。

執筆:今井基次

■プロフィール
株式会社ideaman 代表取締役。保有資格:1級FP技能士,CFP,CPM,CCIM。賃貸・売買仲介の実務を経て、中堅不動産管理会社へ入社。収益不動産売買仲介の実務の後、不動産管理会社への業務コンサルティングを12年間行い、これまで200社以上の企業を担当。オーナーセミナーや不動産会社向け研修など、毎年80回以上講演、自らも不動産投資を行なっている。

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