• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

6,446アクセス

転機を迎えた太陽光発電投資。固定価格買取単価の下落も中古市場活発化のきざし?

不動産投資全般/その他投資 ニュース

電力の「固定価格買い取り制度(FIT)」により太陽光発電が急速に普及するとともに、長期安定収入と設備費などの即時償却等による節税効果を狙い太陽光発電投資が人気化した。

アパートメーカー各社は、相続税対策の賃貸住宅建築に太陽光発電を盛り込み、受注拡大を狙った。各社は、家賃収入と売電収入を合わせて“実質ローン0円”を謳い、都市部を中心に賃貸併用住宅の需要が高まった。

だが、その太陽光発電投資が転機を迎えている。FIT価格が下がり続けている。経済産業省は3月下旬に2019年度の買い取り価格を1キロワット当たり14円と発表した。2018年度に比べて2割の引き下げ。太陽光発電の価格は2012年に40円からスタートしたあと、30円台、20円台と下げ局面が続き10円台突入後も下落の一途を辿っている。買取価格は、設備の価格などから毎年見直すことになっているためだ。10キロワット以上が産業用(非住宅用)となり、産業用の買取期間は20年間と住宅用に比べて長くなっている。

太陽光
出所:タカラレーベンのメガソーラー「LS塩谷発電所」(写真はイメージ)

不動産売買・賃貸を手掛ける福岡市の太田社長は、長く勤めたリクルートを5年前に退職した後に太陽光発電売電事業にも参入した。「ちょうど不動産価格が高くなってきたことで収益不動産ではなく太陽光発電に目を向けた。太陽光発電投資がベスト選択ではないがベターだと思った」と話す。現在、岩手・茨城・和歌山・福岡で計7つの太陽光発電を運用して年間3000万円の収入をたたき出す。

和歌山ではミカン畑に設置した太陽光発電を持ち、FIT価格が2番目に高い36円と32円で運用する。メインの現場である茨城では36円、借地で運用する岩手は27円、地元九州では福岡で21円と24円、北九州で24円とそれぞれ運用しており、利回りは10〜12%で推移しているという。

しかし、売電収入の基礎となる電力価格が下がり続けてきた中で、「太陽光発電投資の旨味がなくなってきた」と太田社長は指摘。「最近は電力会社から突然、買い取り価格の単価が高いときに(事業計画の)認定を取得した現場を狙い打ちするように、出力抑制の通知が来たりもする」と明かす。

また、中古市場もまだまだ未発達で、かつ中古設備はFITの残存期間にもよるが、フルで20年間の運用ができないため、投資回収できずに失敗する確率は高いとする。

新設であっても、20年が経過するとFITの対象外となるため、その後の売電価格は相場に左右されることになる。また、電力会社の買取義務も無くなるため、売電先も自力で確保しなければならない。20年間の定期借地契約であれば、原状回復して土地を返す必要がある(設備を地主に無償譲渡することで原状回復が不要な契約もある)。

太陽光発電は用地代は安いものの、一般的な住宅や商業施設などと違い、不動産としての価値は二束三文=B担保力がなく、太陽光発電投資向け専門ローンを用意している金融機関もあるものの、銀行は融資に応じにくいのが実情のようだ。

融資を引き出すにはキャッシュが手元に潤沢にあったり、他に担保価値のある資産を持っていたりしないと難しい。たとえ、融資を受けられて完済した後に太陽光発電を担保に新たに融資を受けるほどの担保能力に乏しい。資産価値が劣るならば、太陽光発電の事業拡大は採算性で勝負するしかない。この採算性がFIT価格の下落により難しくなっている。

パネル価格が暴落しているものの、ランニングコストを考えると、投資をためらう投資家も少なくない。パネルは25年のメーカー保証が一般的となったものの、パワーコンディショナーは10年に1回の取り替えが必要になる。

ただ、資源エネルギー庁は、昨年末に高単価で認定を取得した未稼働案件に対し、単価を引き下げることが出来る新たな対応を決定した。これにより、中古市場が活発になる可能性もある。

そうした中で前出の太田社長は、「高単価だからといって高利回りとは限らないし、高利回りは20年間のみという限定付き。基本的に今後の太陽光発電投資は見送った方がいいと思うが、既存物件にパネルを搭載するケースならば採算が合うのではないかと考えている。私も福岡で運用している学生マンションの屋根に太陽光パネルを載せている」と話す。

太陽光発電への積極的な参入には、行政の規制緩和も必要。また業界関係者は、現在の買い取り期間である20年間を超え、稼働年数の伸長を図ることが、燃料費ゼロの太陽光発電にとって重要であると訴えている。

健美家編集部

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資ニュース

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ