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空港、ラブホ、刑務所、変わり種の投資ファンド。多様化する投資対象で新たな収益機会を得る!

不動産投資全般/その他投資 ニュース

2019/05/21 配信

不動産投資の対象は証券化によって広がりを見せた。それまでの不動産投資と言えば、賃貸マンションやアパートを購入して賃料収入を得る〝実物投資〟が定番だった。不動産大手なども自己でオフィスビルや商業施設を建設、その賃料を安定収入として経営展開するのが王道であった。

しかし、2001年9月10に創設されたJリート(不動産投資信託)市場では、住宅やオフィスビル、商業施設といった伝統的な不動産にとどまらず、物流施設や高齢者向け施設なども投資対象として運用している。

こうした投資対象拡大の動きは、不動産以外にも広がっている。2015年4月に創設された上場インフラファンド市場では、太陽光発電システムのメガソーラーを主な運用対象に、マンション開発のタカラレーベンが「タカラレーベン・インフラ投資法人」として国内第1号を上場した。

不動産業界としても、インフラファンドの発展に期待しており、今後は空港施設や道路、鉄道、港湾施設などのコンセッション(公共施設等運用権)に注目している。

すでに2016年7月1日には、国が管理する地方空港で仙台空港が初めて民営化され、東急電鉄や東急不動産などが30年間にわたって運営する。昨年4月1日には第2弾として高松空港が民営化され、三菱地所などが設立したSPC(特別目的会社)が運営する。

インフラファンドは、ブリッジファンドとして私募ファンドやSPCを設立し、その保有形態を変えずに上場インフラファンドに移行できることなどがメリット。このため民営化施設が将来インフラファンドとして登場する可能性は低くないと見られている。

入稿投資イメージ写真

空港の民営化が進む背景には、他のインフラ施設よりも収支の見込みが立てやすいことがある。空港からの収入は、滑走路利用料などの航空系事業と、施設内の土産店や飲食店などのテナントの賃料・売り上げの非航空系事業に分けられる。

各空港とも航空系事業は赤字で推移しているが、各種店舗が入居するターミナルビルは黒字である。「空港ビルのテナントからの賃料収入や売上高から生まれるキャッシュフローは不動産性が強い」(不動産関係者)。

利用料収入を伴うインフラ施設としては、空港のほかに有料道路や上下水道などがある。これらすべてをファンド化したり、売買することが可能なわけではないが、自治体が持て余している施設が多いだけにインフラファンドがJリートを凌ぐ市場規模になってもおかしくないとの見方も少なくない。米国では、日本のインフラファンドと違い、すでに上下水道など様々な施設を盛り込んでいる。

また、他にも日本ではまず実現しないであろう施設が不動産ファンド化されている例がある。リート先進国の米国では、特殊施設として括られているセクターで、刑務所を投資対象とするリートが存在する。

刑務所リートは1980年代半ばにテネシー州が刑務所の一部業務を民営化したのが始まりとされ、リートが刑務所を保有して自治体に貸し出す。刑務所の運営費用が膨らみ続けている状況を受け、民営化による効率化とコストカットを目的として誕生した。

刑務所リートは2銘柄が上場しており、運用施設は2つ刑務所リートを合わせて180カ所余り。運用する刑務所の賃貸借契約は、期間10年超の長期契約、かつ、収監される囚人が増えていることで、満室稼働が見込めるのが運用側のメリット。安定資産として評価が高い。

ちなみに米国の特殊施設に投資するリートには、刑務所のほか娯楽施設であったり、広告看板、農地といったものを投資対象とするリートも含まれている。

一方、日本で特有の不動産ファンドとして「レジャーホテル」がある。利回りの高さで個人投資家から注目を集めている。一般的な不動産ファンドよりも高い10%台半ばの配当利回りを出す例が多い。レジャーホテルとは、ラブホテルのことであり、主に外資系がファンド展開している。

レジャーホテルは1室当たりの1日の回転率の高さが魅力だ。一般的なビジネスホテルやシティホテルでは満室稼働、つまり100%が1日の最高のパフォーマンスとなるが、レジャーホテルは休憩タイムとしての運営もあるため、1日当たりの回転率が200%、300%、ときには400%になることも珍しくない。あるケースでは、1室当たり2.6回転でNOI利回り20%超をたたき出したという。

また、景気の好不調の波も受けにくいとされるほか、新風適法や旅館業法などの許認可制等となっており、同業の乱立が抑制される仕組みとなっている。それに加え、イメージを気にする大手企業も参入しづらい。

不動産投資家とっては、これら国内外の投資対象の多様化を、新たな収益機会を得るヒントにしたいものである。投資対象は思わぬところに埋もれているかもしれない。

健美家編集部

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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