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J-REITのリスクとは? コロナショックだからこそ始める不動産投資 「ゼロから J-REIT投資」入門編A

不動産投資全般/その他投資 ニュース

2020/06/07 配信

前回(6月3日掲載)は主にJ-REIT(ジェイリート)のメリットを書いた。簡単に振り返ると、J-REITとは投資家から集めた資金でマンションやオフィスビルなどの不動産を購入し、賃料収入や物件売却で得た利益を投資家に分配する金融商品だ。

メリットは、現物不動産に比べて手間がかからない、分配金利回りが株式投資よりも高め(収益の90%超を分配する仕組みの違いから)、小口資金から始められる、大規模大家の仲間になれる、換金しやすい、などだ。

では、J-REITのリスクは何か?

■価格の変動
J-REITの投資証券は証券取引所に上場されているため、刻一刻と取引価格が変動する。株式投資と同じく、元本や利回りが保証された金融商品ではない。

■金利の影響
J-REITは会社の形態をとっており、大型物件を購入する際には金融機関から借入する。個別のJ-REITによって違うが、借入割合はおよそ5割程度。そのため、金利が高くなると収益が悪化し、価格や分配金が低下する可能性がある。
また、金利上昇により他の金融商品の利回りが上がると、J-REITの分配金利回りが低く見えて価格が下落する場合がある。

■災害や経済状況などの影響
地震などの災害やコロナショックなどの経済状況で、賃料収入が減少したり、物件価値が下がって当初期待した価格で売却できなかったりすると、分配金が少なくなる可能性がある。ホテルを多く保有する一部のJ-REITは、コロナショックの影響で分配金を下げると発表した。分配金の低下は、投資口価格が変動する要因だ。

■上場廃止や運営のリスク
上場会社と同じく、J-REITも証券取引所が定める基準に抵触した場合は上場が廃止されたり、倒産するリスクがある。そうなると、投資口価格が下落したり、投資法人が清算された時に投資金額の一部が回収できない可能性がある。

ただJ-REITの場合は、所有している現物不動産が消えてなくなるわけではない。賃料収入を生み出す現物不動産があるので、他のJ-REITに吸収合併された場合は「投資証券」がゼロにならず、より大規模なJ-REITになる可能性もある。

例えば、破綻したニューシティ・レジデンス投資法人は、2010年に他のJ-REITと合併した。すべてこうなるとは限らないが、賃料収入が入る不動産を持つJ-REITだからこそ、と言えるだろう。ここが株式投資と違う点だと筆者は考えている。

以上が主なリスクだ。現物不動産投資も株式投資もそうだが、すべての投資にはメリットとデメリットが存在する。また、得意な投資方法は人によって違う。分散投資の一つとして、J-REIT投資が参考になれば幸いだ。

ちなみにデメリットとして、J-REITの場合は、現物不動産のように融資を受けてレバレッジをかけることができない、と言われる。

しかし、株式投資と同じく、現金や所有している株・J-REITを担保に「信用取引」をしてレバレッジをかける方法もある。他にも、株・J-REITを担保にして、金利は4%強と高いが「日証金」などで資金を借りることもできる。ただ、J-REIT入門者が利用するにはハードルが高いので、上級者になってからの参考としてほしい。

J-REITは保有物件の種類で変わる
6つの特化型と複合・総合型

次は、J-REITの種類を紹介する。
「どんな不動産に投資しているか」によって特徴が違う。主に6つの特化型と、それらを組み合わせたタイプがある。

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@レジデンス(住宅)、Aオフィスビル、B商業施設、Cホテル D物流施設 Eその他(ヘルスケア施設など) F複合型・総合型

@レジデンス(住宅)は、賃貸マンションや学生寮、サービスアパートメントなどを保有している。一般的に、住宅は他のタイプに比べて景気変動の波を受けづらいとされている。また、物件における1つのテナント(入居者)が占める割合が小さいので、空室が出たり、賃貸料が低下した場合も影響が少ない。

Aオフィスビルは、首都圏の大規模ビルや地方都市のビルなどを保有している。立地が良く、最先端の設備を有するビルは賃料が高いが、景気の波の影響を受けやすい。@レジデンスと比べると1テナントが占める割合が大きく、空室になった時の影響が大きい。

B商業施設は、都市型の商業施設や郊外型のショッピングモールなどを保有する。1つのビルに複数のテナントが入る場合や、大規模施設を1つのテナントに一括で貸す場合などがある。景気の波の影響を受けやすい。

Cホテルは、ホテルや旅館、温泉関連施設を保有し、ホテルや旅館の運営会社に貸し出す。J-REITによっては、固定賃料だけでなく、運営会社の収入に連動した変動賃料との合計が収益になる場合があり、景気の波の影響が大きい。

D物流施設は、ネット通販などの拡大に伴い、最新鋭の設備を備えた大型の倉庫を保有する。特定の会社専用施設や、複数の会社がテナントとして使用する物流施設として、貸し出している。

Eその他(ヘルスケア施設など) は、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅(サ高住)などの施設を保有する。

F 上記@〜Eまでのタイプのうち、2つのタイプの不動産を所有するのが「複合型」(例えば、@レジデンスとAオフィスビル)。3つ以上のタイプを所有するのが「総合型」。

コロナショックの影響で、インバウンド客が激減したホテル(C)と、自粛のために店舗を閉店したり営業時間短縮していた商業施設(B)は痛手を被っている。

オフィス(A)も、これから在宅勤務の普及が進むと、オフィス需要が減るのではないかという懸念が出ている。物流(D)はコロナ禍での利用が急増し、評価が高まっている。

レジデンス(@)は通常は景気の変動を受けにくく安定していると言われているが、今回のコロナショックの場合は、家賃減額や滞納、退去などのリスクが今後でてくるだろう。

J-REITを購入するには
ネット証券がおススメ

J-REITを買うためには証券口座が必要だ。もし今から証券口座を開けるのであれば、ネット証券をおススメする。SBI証券や楽天証券などネット専業証券会社は手数料が安い。一定の条件下で、ポイントを貯めることもできる。詳細は各証券会社で確認してほしい。

上場している株式会社と同じように、J-REITにも証券コードがついている。例えば、トヨタ自動車の証券コードは7203、積水ハウス・リート法人の証券コードは3309だ。証券会社のホームページで「REIT(リート)」を調べると、各J-REITの投資口金額などの詳細が出てくる。

どのタイプの不動産に投資しているのか、保有している物件の数や所在地、投資法人の総資産額、自己資本比率、分配金利回り、スポンサー、格付けなどをチェックして、購入したいJ-REITを選ぶ。

J-REITは
スポンサーとの関係が重要

もう一度、J-REITの仕組みを確認してみよう。

J-REITは会社の形態を取っている。投資家から集めた資金や銀行からの融資で、J-REITは不動産を買う。J-REITは、デベロッパーのように自分でマンションや商業ビルを建設しない。既存の物件を購入して、テナントに貸して賃料を得る形をとる。

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ところが、法律上、投資法人は実際に不動産運用をせず、外部の資産運用会社に委託する仕組みになっている。そして、資産運用会社がファンドマネージャーのように、保有している物件の運営や売却、新規物件の取得、物件の修繕計画などの投資判断を行う。

その資産運用会社の株主がスポンサーだ。だから、J-REITはスポンサーの影響を強く受けている。新規物件を購入する先が、スポンサーからということも多い。物件が高騰し、市場での調達が難しい状況では、そのルートが一番確実に買える方法だ。スポンサー側にとっても、自社グループのREITに売却すると都合が良い場合が多い。

例えば、もしスポンサー会社の利益が少ない年度に自社物件をグループのREITに売却したら、売却益を計上できる。他社に売却しても良いが、グループ内のREITに売った物件ならば買い戻しできる可能性もあり、自由度が高い。また、J-REITが金融機関からの融資を受ける際には、スポンサー会社の信用力も重視されるなど影響力が大きい。

しかし、スポンサーとJ-REITでは、お互いの利益が二律背反になる場合もあることに注意が必要だ。スポンサーは物件を高く売りたいが、J-REITは少しでも安く買いたいなど。J-REITが透明性のある運営がなされているかどうかを、開示された情報から読み解く必要がある。

各投資法人のホームページに、保有している物件の数や所在地、投資法人の総資産額、自己資本比率、分配金利回り、スポンサー、資産運用会社、格付けなどが掲載されている。

ちなみに、J-REITの名前がスポンサーと同じ場合はわかりやすい。例えば、積水ハウス投資法人(証券コード3309)のスポンサーは積水ハウス株式会社(同1928)で、資産運用会社は積水ハウス・アセットマネジメント株式会社だ。名前が全く違うところでは、例えばJ-REITで一番の資産規模・時価総額が大きい日本ビルファンド投資法人(同8951)はスポンサーが三井不動産株式会社(同8801)で、資産運用会社は日本ビルファンドマネジメント株式会社といった具合だ。

次回(6月11日掲載)は、個別のJ-REIT銘柄を選んで購入する方法ではなく、銘柄の研究をせずに手軽にJ-REITへ投資をする方法について紹介する。

健美家編集部(取材協力:野原ともみ)

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