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キャンピングカー投資? 駐車場を利用、モバイルオフィスの社会実験進行中

不動産投資全般/その他投資 ニュース

2021/03/08 配信

2021年2月からキャンピングカーを月極貸駐車場に設置、モバイルオフィスとして利用する社会実験が始まった。キャンピングカーといえば山や海のリゾート地に出かけ、車中に泊まるのが一般的な使い方だが、動く部屋と考えれば使い方は多様にあり得る。そのひとつがオフィスというわけだが、その先に何を見ているのかを聞いた。

駐車場に置いたキャンピングカーでテレワークを

駐車場にキャンピングカーを置いてモバイルオフィスとして利用するという社会実験を始めたのは月極駐車場をホテルや飲食店のようにオンラインで検索〜決済までを可能にするポータルサイトを運営する株式会社ハッチ・ワークと車中泊できる場所、キャンピングカーを検索、予約できるサイト「カーステイ」を運営するCarstay株式会社(以下、カーステイ)。カーステイはコロナ禍で激務が続く病院に休憩場所としてキャンピングカーを提供するなど、キャンピングカーの使い方を広げる活動をしてきており、そのひとつがモバイルオフィスになる。

車内での仕事風景。広さは十分あり、開放的。Wi-Fiも使えて快適
車内での仕事風景。広さは十分あり、開放的。Wi-Fiも使えて快適

カーステイ広報の中川生馬氏はコロナ禍で動くオフィスのニーズが出てきたと語る。

「一般的な会社勤務の人はテレワークをと言われても自宅に場所がありません。そのストレスの解消法としてキャンピングカーを利用するのは手として十分あり得る話。実際、自宅勤務者のうちには車の中で仕事をしている人もいるとか。住宅街にある駐車場なら、周辺にお住いの方のうち、家の中に仕事のための場所がない、足りないというストレスを感じているご近所の方々に利用していただけるのではないかと考えました」。

中川氏は自身も自宅のすぐ前にキャンピングカーを置いて仕事場にしており、出張に行く時にはその部屋ごと移動するという形である。

一方のハッチ・ワークも月極駐車場の新しい収益機会の創出を考えてきた。昨年には近距離を中心とするレンタサイクルLUUPのシェアポートを設置するなど、さまざまな試みを行ってきている。

「人口減少は同時に車に乗る人の減少でもあり、それは駐車場利用者も減るということです。そこで将来余ってしまう駐車場をどう使うか。長期的には月極駐車場以外の収益源が求められると考えています。また、短期的には月極で10台分ある駐車場でもし、1台分の空きがあるとしたら、それが決まるまでの間も無駄にしない手がないかと考えています。

駐車場は居住地のすぐ近くにありますから、その立地を利用すれば様々なサービスの拠点になりうる。ステーションは普通は駅を意味し、そこにはいろいろな機能が揃っていますが、それよりも住んでいる場所に近い駐車場はミニステーションになれないか。そこでそのための実験をカーステイさんと始めることにしました」とハッチ・ワークの芹沢健氏。

自宅に仕事をする場がないと言っても書斎を増築、改築するには費用がかかる。地域にそうした場を建設するのも将来の需要が読めない時代には難しい。となれば、建築物のように多額の投資が必要で、一度建設してしまったら長い間そこにあり続けるものよりももう少し自在に移動するもの、投資が低額で済むもののほうが今の時代にあっているのではないかというわけだ。

冷暖房、電源も利用可で仕事には支障なし

実際の運用はハッチ・ワークの「at PARKING月極パートナーシステム」を利用している管理会社の協力のもと、月極駐車場にキャンピングカーを置き、カーステイのシステムで予約するという仕組み。個人的にはキャンピングカーで仕事をするなら、どこか景色の良いところでと思うが、残念ながら今回の社会実験は置かれている場所で利用する。

気になるのは電源と冷暖房、トイレだが、電源については現在のキャンピングカーの多くはサブバッテリー、屋根のソーラーパネルを積んでいるものが多く、パソコン、スマホの充電は楽勝。また、外部電源が利用できる場所であればそれを使う手も。

「今後、電気自動車が増えていくとすると駐車場に電源を用意する動きがあると思うので、その点はリンクしていくのではないかと思います」(芹沢氏)。

エンジンをかけなくても暖房が使え、燃費の良いFFヒーターを搭載している車が多く、少量のガソリンで動くのだとか。しかも、1日使ってもさほどのガソリンは使わない。また、キャンピングカーの多くには家庭用の冷暖房が搭載され、夏場には冷房も使える。

トイレは車によるが、付いていなくても日本はコンビニエンスストアやスーパー、公園などにきれいなトイレが用意されている場所が多いため、それほど心配することはないという。特にオフィスとして昼間に使用するなら、気分転換も兼ね、近くの公園やコンビニに行くほうが座りっぱなし防止にもなって良いかもしれない。

オフィス以外にも使い方はいろいろ

今回はオフィスとして利用しているが、他にも使い方はいろいろあると中川氏。

「駐車場にキャンピングカーを置くだけで、一部屋、部屋が増えると考えるとしたら、いろいろなことができます。平日はオフィスで週末はレジャーに使い、災害時には避難所にもなります。オフィス以外にも来客の寝室、ママ友との集いの場、子どもの勉強部屋、趣味の部屋などなど用途は様々。自分たちだけで使うのではなく、友人、知り合いとシェアして使うというやり方もあります。キャンピングカーは週末しか使われていない例が多いのですが、それをフルに使ったら面白いことになると思います」(中川氏)。

現地での様子。この日はテレビの取材が入り、関心の高さがうかがわれた
現地での様子。この日はテレビの取材が入り、関心の高さがうかがわれた

取材の後、実際にモバイルオフィスを体験してみようと車が置かれている立川市まで出かけた。Wi-Fiが使えるキャンピングカーで、日当たりの良い駐車場に置かれているためか、車内は気持ちよく暖かい。4人掛けのテーブルを一人で占拠して1時間パソコン作業をしたのだが、Wi-Fiも用意されていて実に快適。一般の車よりも車高が高く、窓が広くて開放的なので籠っている感じがしないのも良かった。

そこでカーステイ代表の宮下晃樹氏に話を聞いたのだが、中川氏の話から一歩進み、これまで使っていなかったキャンピングカーをシェアすることで収益を上げる仕組みを考えているという。

車内は4人掛けの真ん中にテーブルがあり、そのわきにも2人くらいが掛けられるスペースがあった
車内は4人掛けの真ん中にテーブルがあり、そのわきにも2人くらいが掛けられるスペースがあった
窓の大きさがお分かりいただけるだろうか。今回は利用しなかったが電子レンジなども備え付けられている
窓の大きさがお分かりいただけるだろうか。今回は利用しなかったが電子レンジなども備え付けられている

「キャンピングカーは新車で500万円〜、中古なら300万円〜くらいで手に入ります。週末など自分で使う時を除き、使わない時はシェアして運用すれば5%くらいで回ると考えています。小資本で始められ、自分でも楽しめ、収益も上がる。大家で駐車場も持っているなら、駐車場に置いたキャンピングカーを入居者や近隣の人に共用施設としてテレワークや子ども部屋その他の形で使ってもらうという手もあります。キャンピングカーの貸し出しについては弊社のサイトから可能なので手間もかかりませんし、保険も用意しています。キャンピングカー付き賃貸物件なんて今までにないでしょうから、話題になるんじゃないでしょうか」。

初回の社会実験では5日間で10人の利用があり、周辺から幅広い年代を集めたとか。その後、2月15日から3月5日までは神奈川県横浜市で、京浜急行電鉄(以下京急)と「モバイル・オフィス」のプロジェクトを実施。上大岡での実験では全35枠がすべて予約で埋まって満席。次の能見台でも2月後半の時点で半分以上埋まり、最初の社会実験で認知度が上がったせいか、反応は上々。

また、京急とは3月1日から、机やWi-Fiなどの仕事や就寝機能を備えた車と同社が運営する観音崎、油壺、城ヶ島の各車中泊スポットがあるホテルの温泉や食堂などの割引を組み合わせた『キャンピングカーで過ごすワーケーションプラン』キャンペーンもスタートする。

ハッチ・ワークとの取り組みも進められており、郊外の複数駐車場での同様の試みが続けられていきそうである。テレワーク、ワーケーションがあれよあれよという間に市民権を得てきたことを考えると、キャンピングカーでその一歩先を行く試みも意外に早く認知されるかもしれない。だとしたら、これからどう動くかは注目しておきたいところである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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