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あの不動産大手も参入。見直されるコインランドリー、入居者との煩わしさなく高収益事業に?

不動産投資全般/その他投資 ニュース

2021/05/11 配信

経堂A
▲「Odakyu Laundry経堂店」の店舗内

不動産価格の高止まりによって新たな投資物件が購入しづらくなっている中で、コインランドリーは初期費用がかからずに高い運用利回りを得られると個人投資家や地主から見直されている。

狭小地・変形地といったアパート・マンションなどの収益物件に向かない土地や線路ガード下の遊休地をコインランドリーで展開するなど土地の有効活用方法としても人気だ。

賃貸住宅のような入居者とのトラブルがなく、家賃の滞納、礼金・敷金、原状回復のトラブルに振り回されることもない。管理人など人件費もかからない。

◎不動産大手が参入するなど注目度高まる

店舗部分の建築費は数百万円単位で建つ。ガレージタイプの物置倉庫を転用してコインランドリーが200万円ほどで建ったりするケースもある。

もちろん、これとは別に洗濯機や乾燥機、内装、水道、ガス、電気といった設備工事費がかり、洗濯機・乾燥機の設備台数によって初期投資額が大きく上下にぶれやすいが、賃貸マンション開発費や大規模修繕などのランニングコストと比べて参入しやすさがうけている。

コインランドリーの市場規模は拡大傾向だ。年間300〜500店舗のペースで増えていると見られている。厚生労働省が過去に一度「コインオペレーションクリーニング営業施設数」として調べているが、それによれば、2013年時点で1万6693施設と1997年から6割を超える増加となっている。

晩婚・生涯独身などで単身者が増えているが、女性の社会進出とともに共働き世帯が洗濯時間を縮めたいといったニーズを取り込んでいる。都区部など集合住宅の多いエリアでは出店攻勢が続き、自宅から徒歩3分圏内に5〜6店舗が営業しているケースは珍しくない。

コインランドリーを高収益事業として着目する小田急不動産では、小田急沿線の経堂駅から歩いて8分の場所に第1号店を出店した。124坪の敷地に建物面積35坪と平均的なコインランドリーに比べて大型で運用する。

ランドリー機器は12台、スニーカー洗い専用機1台を設置。郊外や地方のように駐車場スペース(6台分)も併設して商圏5qを想定して4月から運用を始めている。

支払い機経堂B
▲精算機。電子マネー、クレジット払いなども使える

◎店舗運営のIT化で攻めの経営も

現在1000億〜1200億円の市場規模とされ、同社では、将来的に4000億円以上と拡大余地の大きさに期待している。沿線中心に多店舗展開を目指す考えだ。

コインランドリーの客単価としては1人当たり300〜500円ほどだ。都区部に多い10〜15坪の店舗で1カ月あたり売上高が平均50万円。これを踏まえて小田急不動産では、経堂店が35坪であることから単純計算で2.5〜3倍の売り上げが見込めそうだという。今後の運用状況を見て出店エリアを検討するほか、地主向けの土地活用としても展開していく。

店舗内で待つ時間を快適に保つために無料Wi−Fiやマッサージチェア、ドリップコーヒーが楽しめる自動飲料販売機を備えた。

今後は、洗濯物預かり代行や店内での有人カフェ運営も検討している。また、店舗外にいても洗濯・乾燥が終了する5分前に携帯電話に通知が届く仕組みを導入したり、プリペイドカードや電子マネー、クレジットカードでの支払いで顧客の利便性を高めている。

こうした機器のIT化は、コインランドリーが無人店舗であるだけに機器に現金を残す防犯上の対策にもつなげるとして最近の新規店舗で導入が進んでいる。

人口の分布など地域動向だけでなく、プリペイドカードの利用頻度やクレジットなどの顧客情報からマーケット分析ができ、経営戦略に生かせる点を大きなメリットとして導入するケースがほとんどだ。

コインランドリー業界は、これまでの顧客を待つという受け身の姿勢から顧客情報をもとに顧客誘導に向けてのサービスを積極的に展開する攻めの経営ができる時代になってきた。立地条件を間違えず顧客獲得に向けて有効的な戦略が打てれば資産運用方法として面白いかもしれない。

(取材・文 鹿嶋淳一)

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