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フラット35を悪用した不動産投資 。「なんちゃって」と呼ばれる不正が発覚、大問題に!

不動産投資全般/社会問題 ニュース

1%ほどの固定金利で、長期間、融資を受けられる「フラット35」。5月現在の金利は1.29%〜と金利の低さが魅力だが、住宅ローンのため、自分で住むための不動産にしか利用できない。

ところが投資用不動産で使われる不正が発覚した。中古マンション販売の現場で、20年間の家賃保証もつけるサブリースの仕組みを合わせて業者が言葉巧みに勧誘していたことが分かった。

■中古マンション販売会社の元社員が証言

朝日新聞によると、不正を明らかにしたのは、中古マンション販売会社で働いていた50代の元社員。顧客に「自分で住む」と虚偽申告させて、フラット35を悪用して投資用物件を買わせる手口で、昨年6月までの約2年間に150戸は売ったという。この手口は、不動産業界で「なんちゃって」と呼ばれている。

販売会社はこの社員を昨年の夏に懲戒解雇し、昨年秋までにフラット35を提供する住宅金融支援機構に届け出た。

フラット35のホームページ上では、投資に利用できないことを明記している
フラット35のホームページ上では、投資に利用できないことを明記している

元社員の証言によると、ブローカーや投資セミナーなどを利用して、あちこちで顧客を勧誘。顧客は20〜30代前半の若者が中心で100人を超えるが、年収300万円以下の所得層が大半で借金を抱える人も多かったという。融資額は、1人2000万円〜3000万円ほどで、数十億円規模に及ぶ。

フラット35は申し込んだ本人、または親族が住む新築住宅の建設資金や中古住宅の購入資金に利用できる。第三者に賃貸する目的の物件の取得資金に利用するなどの目的外の利用が判明した場合、借入れ全額を一括で返済する場合がある。ただし、転勤などで、入居途中で賃貸に回すことは認められている。

■金融機関の審査をどうくぐり抜けたのか

フラット35を利用するには、住宅金融支援機構が提携している金融機関に申し込む。

ここで頭をよぎったのは、スルガ銀行のシェアハウスへの不正融資のように、行員は知らなかったのかという疑問である。

元社員の証言によると、今回の件で利用していた金融機関は3つで、金融機関の担当者は不正を知らなかったという。

通常、融資の審査は金融機関が担うが、不正はチェックの隙をつかれた形となった。顧客は、金融機関に「自分で住む」と申告し、住民票を購入物件に異動していた。数ケ月経つと元の住まいに住民票を戻し、所有者宛の郵便物は、管理会社などに転送されるように設定するなどしていた。

金融機関は、住宅金融支援機構のマニュアルに沿って、居住用かどうかをチェックするが、本人が居住用だと証言し、住民票も異動が確認できれば、虚偽申告は見抜きにくい。

■物件価格を上回る融資の引き出しも

問題はほかにもある。業者らは、本来の売却額を数百万水増しした契約書を提出し、物件価格を上回る融資を引き出していることも分かった。
その分は、顧客の借金の肩代わりに充てたり、利用客を見つけてきたブローカーへの紹介料に充てている。

業者は「年収250万円からOK」「自己資金ゼロでキャッシュバックあり」「20年間家賃保証付き」などの甘い文句で勧誘していた。

ちなみにフラット35では、融資を受けるための最低年収などの制限はないが、年収にみあった返済負担率となるように融資額を設定する。

年収400万円未満でほかの借入れもあれば、その返済額も含めて、返済負担率は30%以下、400万円以下であれば35%以下としている。

この条件だけで計算すると、年収300万円の場合、返済期間35年間で、ほかの借入れがなければ、最大3150万円まで融資を組むことができることになる。

年収300万円以下の若年層をターゲットに、2000〜3000万円の中古マンションを売っていたのも、こうした条件の中で行われていた。

国民生活センターには、20代の若者からの投資用マンションに関する相談が急増している。

「家賃保証があると勧誘され投資用マンションを購入したが、赤字になっている」「事業者に指示されて虚偽申告をし、ローン等を組んだが支払えない」といった相談事例がある。

国民生活センターでは、「金融機関から融資を受ける際に虚偽申告をしてはいけない」「不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談を」と呼び掛けている。

■国交省が住宅金融支援機構に実態解明を要求

石井啓一国土交通相は、5月7日の記者会見で、この件について、住宅金融支援機構に実態解明を指示したことを明らかにした。「本来の目的を逸脱した利用は遺憾。再発防止に向けて機構を指導する」と述べている。

住宅金融支援機構は政府が全額出資する独立行政法人であるが、先述のとおり、融資審査等の実務は取次金融機関が担っている。

今回の不正融資を受け、投資目的ではフラット35を利用できないことを住宅金融支援機構は強調している。

健美家編集部(協力:高橋洋子)

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