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ミャンマーのクーデターが浮かび上がらせた海外不動産投資リスク

不動産投資全般/社会問題・情勢 ニュース

2021/03/09 配信

ミャンマー国軍は2月1日にクーデターを実行。国軍は閣僚らを解任して非常事態を宣言し、軍が全権を掌握した。

2011年に民政に移管してアウン・サン・スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)が2015年の総選挙で圧勝して民主化の進展が進むとの期待から諸外国の投資が相次いでいた中での突然の出来事。

2020年11月の総選挙に不正があったとして選挙結果を無効とし再び選挙を実施すると国軍が宣言。ミャンマーの時が逆回転を始めた。

トヨタ自動車が新工場を2月中に稼働させる予定だったが、延期することなどが報じられた。ミャンマーに進出している製造業や飲食業、旅行業界など今後も幅広い業界に影響を及ぼしそうだ。

アジア最後のフロンティアとして、投資資金を引き付けていた近年、不動産投資の世界でもアウトバウンド投資先の一つとして注目を浴びていたが、今回のクーデターは、改めて海外投資のリスクを浮かび上がらせたと言ってもいい。

海外イメージ写真
▲海外に潜むリスク点検が不動産投資にも欠かせない(写真はイメージ)

◎人口増加、経済成長で海外が魅力

人口が減少する日本にあって人口が増えている国は魅力的に映り、海外の不動産を資産運用先の一つとして考える。一番の魅力は経済成長によるインフレ。

経済成長で給料が毎年増えて物価が上がり、不動産の価値が上がり家賃もそれが波及して上昇を続ける。東南アジアでは、昭和30年代以降の高度経済成長期の世界が広がり投資マネーが流入してきた。

例えば、インドネシアで現地法人を設立してマンションを購入したり、ベトナムで外国人が不動産を購入できるよう制度が変わったときにマンションを購入したりするなどだ。東南アジアでは、2025年ごろまで高成長が続くと見られている。

ベトナムに投資した投資家A氏は、複数人で50万円ずつ出し合ってホーチミンで建築中のマンション1棟を購入し、完成後に賃借人を付けて売却して清算。購入時より3割ほど高く売却できたという。

ほかにフィリピンで分譲中マンションを買ったり、カンボジアでは、外国人が不動産を所有できないため、現地法人を立ち上げてオーナーチェンジで工場を購入するなど積極的だ。その工場は日系企業がテナントで10%の利回りとなっている。

◎投資先国の情勢をオープンソースでチェックを

多くの新興国と同じようにミャンマーでも不動産の売買には制限があり、外国籍の企業や外国人が不動産を取得することが原則できない。しかし、2016年の法改正により一定の条件下でコンドミニアムの所有を認めている。

ただ、ミャンマーでは、軍事政権下により不動産投資先としての魅力が失せてしまった。

もとより、すでにミャンマーで不動産投資を実行している人にとっては、保有物件の出口が見えづらくなった。これから国際的な制裁を受けて、見込まれていた経済成長に伴う保有不動産の価値(価格)が上がったり、家賃が上昇することは見込めそうにない。むしろ資産価格は下落に向かう可能性が高くなった。

大規模デモが続き、治安部隊との衝突が激しさを増す中で経済も停滞する。

売却しようにも買い手は見つからず、売れたとしても買いたたかれるのが必至の情勢。事と場合によっては、軍事政権が強権を発して外国人の保有する資産を接収・没収するなどの事態がないとはいえない。

そうしたリスクはアジアだけでない。

南米やアフリカなどの新興国では、日米欧など西側陣営とは違う。法治国家というよりも、人治国家の様相が強い国は往々にして時の政権の意向によって法律を変えたり、憲法を停止するようなこともある。

国内で強権を発動する国は、国際法などあってないような取り扱いしかしないし、個人投資家レベルの権利など爪の垢ほども気に止めないだろう。新興国、海外投資にはリスクがある。

もっとも、アウトバウンド投資家の多くはそれを知らずに不動産に投資をしているわけではない。

政情の安定性と経済の発展性を踏まえながら資金を投下しているはずだ。今回のようなケースを予測するのは国の情報機関レベルの話。

個人ベースで予測しろ、先を読めというのは酷な話ではあるが、資金の振り向け先が投資ではなく投機的な国になっていないか、外務省や国際機関のホームページ、国内外新聞各紙の報道などオープンソースを使って今一度点検をしてみることは必要かもしれない。

(文・鹿嶋淳一)

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