許家印氏が38歳で起業、280以上の都市で展開する不動産会社に
経営の多角化を進め、サッカーチームやEV事業も
中国の不動産開発大手「恒大集団」が綱渡りの経営を続けている。創業者が30代後半で起業し、今や中国トップ級の民間企業までのし上がった同社は、債務不履行(デフォルト)の危機がささやかれつつ、何とか資金繰りをつけて乗り切っている。
背景にあるのは、中国政府による過熱した不動産市場潰し。政策の転換でどんな大企業でも危機に瀕しうる事実は、無防備に融資を増やして不動産へ投資する恐さを示しているといえるかもしれない。
恒大集団は、許家印氏が1996年、38歳のときに創業した。貧しい生まれの出で、鉄工所や貿易会社で働いた後、広東州・深?で不動産を手掛ける恒大を立ち上げた。
中国政府の改革開放路線による追い風と許氏自身の手腕により恒大は急成長し、280以上の都市で事業を手掛けるようになった。許氏自身は米誌「フォーブス」が2017年11月に発表した「中国の富豪400人」のランキングトップとなっている。
恒大は経営の多角化も進めてきた。広州のサッカークラブを傘下におさめたり、電気自動車(EV)の開発
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取材・文:
(おだぎりたかし)